アドラー心理学の基本的信念とは?人生に流れる「メロディ」を読み解く
人生には繰り返し流れるメロディがある──アドラー心理学の「基本的信念」とは
なぜかいつも同じことで悩んでしまう。
人間関係が変わっても似たような問題が起きる。
環境が変わっても、結局同じパターンに戻ってしまう。
アナタもそんな経験はないだろうか。
もしそうなら、それは偶然ではないかもしれない。
アドラー心理学は、その背景に「基本的信念」があると考える。
人生には一貫したテーマがある
まずは引用を見てほしい。
3.基本的信念
ライフスタイルは音楽の主題にたとえることができる。それはわれわれの人生にくりかえし現れるメロディである。
(R.ドライカース)(中略)
基本的信念の定義
基本的信念とは、人生の運動全体の基本的な傾向を決定している自己概念・世界像・自己理想のセットである。
基本的信念はライフスタイルの骨格である
この言葉は、アドラー心理学のライフスタイル理解の本質を示している。
人生は行き当たりばったりで進んでいるように見える。
しかし実際には、その人特有の「メロディ」が繰り返し流れているのである。
自分はどんな人間だと思っているか
基本的信念の一つが自己概念である。
簡単に言えば、
「自分はどんな人間なのか」
という思い込みである。
自分は弱い人間だ。
自分は価値のない人間だ。
自分は努力家だ。
自分は愛される存在だ。
こうした信念は、意識していなくても人生に影響を与える。
同じ出来事が起きても、その受け取り方が変わるからである。
世界をどう見ているか
もう一つは世界像である。
世界は危険な場所だ。
人は信用できない。
世の中は温かい。
努力は報われる。
こうした考え方もまた、その人の人生を方向づける。
アナタがどのような世界に住んでいると感じているかによって、選ぶ行動は大きく変わるのである。
どんな人間になろうとしているか
さらに自己理想も重要である。
完璧でなければならない。
誰からも好かれなければならない。
人の役に立つ人間になりたい。
こうした理想は、人生の目標として働く。
ただし、その理想が高すぎると、自分を苦しめることもある。
アドラー心理学は、その理想が人生にどのような影響を与えているかを見ていくのである。
人生のメロディは変えられる
アドラー心理学の面白いところは、基本的信念を運命とは考えないことである。
たしかに、これまでの人生で繰り返し演奏されてきたメロディはある。
しかし、それは絶対に変えられないものではない。
もしアナタが、
「自分には価値がない」
というメロディを繰り返し聴いてきたのなら、
そのことに気づくことが第一歩になる。
アドラー心理学は、人生を決定論で捉えない。
人間には選択する力があると考える。
だからこそ、新しいメロディを奏でることもできるのである。
アナタの人生にはどんなメロディが流れているだろうか
人生を振り返ると、そこには繰り返されるテーマが見えてくる。
同じような悩み。
同じような失敗。
同じような願い。
それらは偶然ではなく、基本的信念が生み出している人生のメロディかもしれない。
アドラー心理学は、そのメロディに耳を傾けることを勧めている。
そして必要ならば、新しいメロディを選び直す勇気を持つことを勧めているのである。
人生は一曲の音楽のようなものだ。だが、その続きをどう奏でるかは、今この瞬間のアナタの選択にかかっている。
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