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アドラー心理学の「結末の予測」とは何か?現実を直視する勇気づけの技法を解説

アドラー心理学の「結末の予測」とは何か?事実を直視する勇気づけ


導入(引用+結論)

 具体的には、「このままでやっていくと、結局どうなると思いますか」というようなことを尋ねる。ご主人のことを罵って暮らしている奥さんには、「そうしてご主人を罵っていると、ご主人はあなたのことをいっそう好きになってくれると思いますか、それともだんだん嫌いになっていくと思いますか」なんて言う。「今でも充分に嫌われていますわ」なんて答えたりして。──意地悪な質問。あまり勇気づけみたいには見えないけれど(笑)。
 勇気づけっていう言葉は、だからよくないんです。勇気づけはごますりやご機嫌とりのことではない。ここでは、事実を直視するよう勇気づけているんですよ。(中略)
 こういうテクニックを、「結末の予測」と呼んでいます。

──野田俊作『性格は変えられる アドラー心理学を語る』より

結論から言えば、アドラー心理学の勇気づけとは、気分を良くすることではない。

自分の行動がどんな結果につながるのかを見つめ、現実を直視する力を取り戻すことなのである。


アナタの前提

アナタはこう思うかもしれない。

「勇気づけとは励ますことではないのか」
「前向きな言葉をかけることではないのか」

確かに、

一般的にはそのように理解されることが多い。

しかし、

野田俊作が語る勇気づけは少し違う。


なぜ人は同じ行動を繰り返すのか

人は、

苦しい結果になっているにもかかわらず、

同じ行動を繰り返すことがある。

例えば、

・相手を責め続ける
・不満ばかり口にする
・避け続ける
・攻撃し続ける

しかし、

その行動が本当に望む結果を生み出しているかどうかは、

意外と考えていないことが多い。


問題の構造

ここで構造を整理する。

今の行動を続ける
→ 同じ結果が繰り返される
→ 不満が増える
→ さらに同じ行動を繰り返す

このループに入ると、

人は現実を変えられなくなる。

しかし重要なのは、

行動の先にある結末を見ることである。


アドラー心理学の視点

ここが最も重要である。

アドラー心理学では、

「このまま続けたらどうなるか」

を考えることを重視する。

これが野田俊作のいう

「結末の予測」

である。

例えば、

相手を責め続けた結果、

関係はどうなるのか。

避け続けた結果、

人生はどうなるのか。

その結末を見つめることで、

初めて今の行動を見直せるようになる。


勇気づけはご機嫌とりではない

引用文で特に印象的なのは、

勇気づけはごますりやご機嫌とりではない、

という指摘である。

耳障りの良い言葉だけをかけても、

現実は変わらない。

本当の勇気づけとは、

現実を見てもなお前に進む力を支えること

なのである。

だから時には、

厳しく感じる問いかけが勇気づけになることもある。


では、どうすればいいのか

答えはシンプルである。

今の行動の結末を考えてみることである。

例えば、

・この考え方を続けたらどうなるか
・この態度を続けたらどうなるか
・この人間関係はどうなるか

そう問いかける。

すると、

現実が少しずつ見えてくる。


日常に潜む「結末の見落とし」

アナタも、こんな経験はないだろうか。

・感情のままに行動する
・その場の不満をぶつける
・将来の結果を考えない

そのとき、

見えているのは現在の感情だけである。

しかし、

アドラー心理学は、

行動の先にある結末を見ることを促す。


問いと選択

ここで一つ、問いを持ってほしい。

「今の自分の行動を一年続けたら、どんな未来になるだろうか?」

そして、

別の選択をすることもできる。

→ 結末を予測する
→ 事実を直視する
→ 行動を少し変えてみる


結論

アドラー心理学の「結末の予測」とは、

今の行動がどのような未来を生み出すのかを見つめる技法である。

そして勇気づけとは、

単なる励ましではない。

現実を直視し、そのうえで新しい選択をする力を支えることなのである。

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  • 野田俊作は、日本におけるアドラー心理学の代表的な実践家であり、シカゴ・アルフレッド・アドラー研究所に留学し、アメリカのアドラー派(ドライカース系)の影響を受けながら、その普及に大きく貢献した人物である。初代日本アドラー心理学会会長。日本のアドラー心理学の第一人者!


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