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8ユーロの光と、ストリートで稼ぐメンタル。

この文章は世界の街を切り取った旅エッセイです。
題して「見知らぬ異国で、ひとりごつ」


フランスのニースからバスに揺られること10時間、スペインのバルセロナに到着。
ユーロ圏って本当に便利だな。国境を越えるのに何の手続きもなく、通貨も一緒だ。アジアでも、こんな「大アジア圏」ができたらどんなに良いだろう。通貨統一で出入国自由なんて、想像するだけで胸がワクワクするけれど、未来永劫、無理な夢なのだろうな。

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バルセロナは、さすが芸術の街。
街のあちこちで、独創的な建築物がにょきにょきとそびえ立っている。だが、長旅の身には、どこも入場料が高いのがつらい。芸術は、外からこっそり眺めるだけにしておこう。そんな中で、大聖堂だけは8€と比較的安かったので、中に入ってみることにした。そこは、ひんやりとした空気が漂い、光の粒が壁に咲く花のように散りばめられ、室内は夢幻の世界と化していた。これは本当に見てよかった〜。

あと印象に残ったのは、やはりガウディの作品。
カサミラの外観のまるっこさには、思わず顔がにやけてしまう。まるで、粘土で作ったような、有機的な曲線。ガウディの頭の中は、一体どうなっているのだろう。

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街の小さな公園を歩いていると、どこからか、聞き慣れた日本の歌がふいに耳へと届いた。バスキング(ギター弾き語り)をしている日本人がいる!
スペインでJPOP、儲かるのかな?
遠目から、耳を傾ける。話しかけたい気持ちと、邪魔をしてはいけないという気持ちがグルグルと胸の中で交錯し、結局、声をかけることはできなかった。

あんな風に、旅をしながら稼いでいる人たちは、本当にメンタルが強くて感服する。わたしには、絶対、そんな風にできない。
バルセロナの芸術と、旅する日本人ギタリストの姿は、心の中に、新しい旅のヒントをやさしくくれた。

―ああ、またひとつ、見知らぬ異国で、ひとりごつ。


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