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東海・近畿 支線巡礼の旅(後編:南海とその仲間たち2)

ども!ゆさっちです。
梅雨真っ只中ですね。
季節の変わり目や雨の日が弱点のおいらにとって絶賛体調不良中(笑)の毎日ですが、皆様にはお変わりありませんか?
とは言え、夏休みさんがだんだん近づいてきますね。
ゆさっちにとっては宮仕えを辞めて初めての夏、夏休みとかは特に関係なくなってしまったのですが、それでもこの夏のお出かけ予定をわくわくしながらたくらんでいます。
大抵の列車の指定券は1ヶ月前から買えます。
楽しい計画をとっとと決めて、この鬱陶しさを乗り切るモチベにして参りましょう。(笑)

第9鉄目 南海和歌山港線
岐路に立つ四国アクセスルート

岐阜県の大垣おおがき駅を朝に発って、近鉄などの支線を巡ってたどり着いた南海のターミナル駅、和歌山市駅。
前話でお話したとおり、予定ではここで1日目の予定は終了…だったのですが、旅立つ少し前にとあるニュースを耳にしました。
それは和歌山市と徳島市を結ぶ南海フェリーが2028年の3月末を目途に廃止されるというものでした。

廃止を伝える南海フェリーのプレスリリース

南海フェリーにはいろいろな想い出があって、それは後から少しだけお話することとして、ここ和歌山市駅からフェリー乗り場を結ぶ支線があることを知っていただきたくて、急遽訪問先に加えることにしました。
まずは地図をご覧いただきましょう。(前回の使い回しです)

この支線の名前は和歌山港わかやまこう線といい、路線の長さは2.8kmというミニ路線です。

乗り場は5・6番線ホームの先っちょにある7番線ホームになります。

和歌山港線はこのホームの先端を間借りしています。

時刻は21時を回っていますが南海本線のホームは難波なんば方面から絶えず列車がやってきては、多くのお客さんを吐き出しては数分の休息の後、折り返していく活況を見せていますが、外れにある和歌山港行の乗り場はひっそりとしています。

人もなくさびしげです。

待つことしばし、和歌山港方面から2両編成の電車が静かに入線してきます。ホームに停車すると列車から降りてくる方は皆無、乗り込む人もゆさっちを除くとたぶん「同業者」と思われるひとりだけでした。

ひっそりと入線

列車はふだん加太かだ線で使われている「めでたいでんしゃ」という車両で、車両の内外にはおめでたい感じの装飾があるのですが、ひっそりした車内との対比でなんとも言えない「空振り感」があります。

めでたい…けど電車はひっそり
でんでん虫やお魚さんがお出迎え
シートの柄も楽しげ
悲しいほどがらがら

一応、和歌山港線くんの名誉のために申し上げておきますと、この日は土曜日で平日ダイヤだと朝夕を中心に難波から急行や特急の「サザン」もやってきます。

列車は定刻の21:05に静かにホームを離れます。
フェリーの時刻表を見れば今日の徳島への最終便となる21:50の便への連絡となるのですが、それらしい方の姿は見ることができません。
和歌山港駅まで途中駅はありませんがかつては途中に久保町くぼちょう築地橋つきじばし築港町ちっこうちょうの各駅があって、さらに和歌山港駅の先に路線は延びていて日に列車が1本しか来ない水軒すいけんという終着駅がありましたがいずれも廃止されています。
推測ですが、この路線は南海フェリーへのアクセスの役割以外は期待に応えられなかったのかもしれません。

そして、この路線は前述の旧久保町駅から先は路線の所有者が「和歌山県」となります。
ちょっとマニアックなお話になりますが、鉄道事業者は何を持っているかで3つの区分があるんです。
一番多いのが、車両も路線も持っている会社(第一種)。この他に車両だけ持っている(第二種)、線路だけ持っている(第三種)になります。
この路線は電車を走らせている(運行管理も)南海電鉄が第二種鉄道事業者、和歌山県が第三種鉄道事業者という扱いになっています。
近鉄編でお話した四日市あすなろう鉄道も四日市市が線路を所有しています。
交通局とかでなく県が直営で路線を持っているのは珍しく、他には青森県(青い森鉄道)と福島県(JR只見線の一部)くらいです。(他にもあったら御教示ください)

などと話しているうちに列車は和歌山港駅に到着してしまいます。
なんせ2.8kmですからね(笑)

和歌山港駅、後ろに南海フェリーのターミナルの灯りが見えます。

駅は高架となっていて、ホームから階段を降りていくといかにも連絡線への乗り継ぎ駅といった風情があります。

フェリー乗換駅の独特な雰囲気です
改札口はこんな感じです。
フェリーに向かう長いボーディングブリッジ
遠くにフェリーのファンネル(煙突)が見えます。

さて、折り返しの和歌山市駅の最終電車が来るまで、想い出も含めて南海フェリーのお話をしましょう。

今回、南海フェリーの撤退のニュースを聞いたとき正直さほど驚きませんでした。「あぁ、やっぱりな」という感じ。
というのは公共交通機関を使って大阪方面から徳島に向かうとき便利なのは高速バスでフェリーは明らかにメインストリームから外れた感じでした。
乗客の数からもそれは見て取れました。
高速バスは大阪の梅田やなんば、神戸からは三ノ宮のほかにJRや山陽電鉄からのアクセスも抜群な「高速舞子」から乗ってしまえば、徳島駅前までスムーズに連れていってくれます。
また、鳴門で途中下車しておいしいお刺身をいただくこともできます。

一方フェリーは一旦南海電車に乗って和歌山港駅まできて長い連絡通路をえっちらえっちら歩いて乗船し、徳島港についたらさらに路線バスに乗らないと徳島駅方面にアクセスすることができないんです。

徳島駅まで20分くらいかかります。

でもおいらはフェリー派(笑)
鳴門を経由する時以外、ほとんどバスを使ったことないんですよね。
その理由は「フェリーを使った方が楽しめる旅のスタイルがたくさんあるから」です。
まずは「鉄道連絡船の旅」っていう情緒ですよね。
かつては青函連絡船(青森ー北海道)や宇高連絡船(岡山-香川)など、鉄道と船を乗り継ぐ旅のスタイルがそこそこにありましたが、今はここだけ。
敢えて時間の掛かるルートを選んで、デッキで海原を眺めながら潮風に吹かれていると、日常の憂さを忘れてもやもやした胸の内がすっと開放されるんですよね。
時間がかかるといっても二時間ちょいの船旅です。

あとは料金がお得なこと。
梅田・なんばー徳島駅間の高速バス料金は4100円なんですが、南海フェリーには「きっぷ」というお得なきっぷがあるんです。
フェリーの正規料金は2500円なんですが、この「好きっぷ」は南海の鉄道の運賃も入って2500円なんです。
つまり列車分はタダ。(笑)
(ちなみになんば-和歌山港間の正規の鉄道運賃は970円です。)

お得です。

のんびりと船旅ができてこのお手頃価格、おいら的には近畿から徳島に渡るときは「好きっぷ」一択です。
ご興味のある方にリンクを貼っておきましょう。

そして、個人的にもうひとつお気に入りなのは「深夜便」があるんですよね。
今や風情ある夜汽車の旅ってのは想い出の中だけになってしまいましたが、この南海フェリー和歌山行、徳島行ともに午前2時台に出る便があるんです。おいらが深夜便を使う時のスタイルをご紹介します。
あ、これは以前行ったときのもので、今回は徳島には行ってませんからね。(笑)
まず最終日、四国あちこちを回ってきて夕刻に徳島駅に到着します。
まだ大阪方面に出るバスもありますが、四国最後の夜を楽しみたいので駅前で居酒屋さんに行ったり、徳島ラーメンを堪能します。

新鮮なお刺身をいただいたり
阿波尾鶏(あわおどり)という地鶏もうまいんですわ
徳島ラーメン、生卵とライスはマストです。

それで、バスに乗って向かうのは「あらたえの湯」というスーパー銭湯。

駅からバスで20分くらいですかね。
あらたえの湯さんです。

全然「案件」ではないのですが、ここは天然温泉のほか岩盤浴やサウナもあって、休憩室で仮眠もとれるし、マッサージでほぐしてもらったり、食堂でビールもいただけます。
で、深夜1時(金、土は深夜2時)までやっているので羽を伸ばして、頃合いでタクシーで徳島港まで移動して2:45発の便に乗るわけです。
どのみちこの時間、フェリー乗り場へのバスはありません(笑)
そして今いる和歌山港から南海電車に乗り継げば、関空には6:30ごろ、新大阪には7:20ごろ、伊丹にも8:00ごろと朝いちからリフレッシュできている状態で全開で移動できるわけなんです。

お話が全力で脱線して銀河を離れイスカンダルに向かっていますが、言いたいことは…「この旅のスタイルが失われるのは本当に悲しい」(泣)です。
この和歌山港線にしても南海電鉄は「フェリーが廃止になっても和歌山港線が即廃止になることはない」と言ってますが、先に御説明したとおりこの路線は持ち主が和歌山県なので、そちらの意向しだいなのかなと思います。

どうあれ四国はおいらの放浪の鉄旅の原点、また新たな旅の楽しさを見つけていきたいです。
うん、決めた。
この夏、南海フェリーに乗ってまた四国に行って想い出を作ってきます。と冒頭の前振りの伏線を回収します(笑)

おっと、和歌山市駅に戻る終電が入線してきました。

列車の向こうにフェリーターミナル

列車からはキャリーバッグを牽いた旅支度の方が5,6人降りてきました。
出航まで30分弱、フェリー乗降口まで結構遠いのでこの列車から乗り継ぐ方がいたのが意外でしたが、飛行機などと違って直前でも気軽に乗船できるのがこの南海フェリーの良さでもあるのでしょうね。

帰りも和歌山市駅までは4分の旅。
今日は和歌山市駅併設のホテルに宿泊します。
やっと1日目が終了しました(笑)
あしたは2日目、南海本線を大阪方面に移動しつつ、また個性的な支線をご紹介します。
是非、ご覧ください。
ゆさっちとのお約束だよ。

和歌山市駅は要塞のようないかつさ

(続きます)

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Sony α7c II
FE 24-105mm F4 G OSS
過去の徳島関係の映像は
iPhone12 Pro Max
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