凍てつく命の叫び――物語から始まる進化論 4Days/Day3
物語から始まる進化論
MC: サエコ
──鏡の部屋には、酸素がない。
ねえ。
今、この文章を読んでいるあなたの呼吸は、肺のどのあたりまで届いているかしら。
エアコンで快適な温度に保たれた部屋にいるはずなのに、なぜか足の指先だけが、芯から冷え切ってはいませんか?
誰にも否定されない、自分だけの心地よいタイムライン。
そこには一切の摩擦(ノイズ)がない。
そんな「真っ白な凪」に心を浸している時、私たちの呼吸はひどく浅くなり、手足からは静かに温度が失われていく。
心は満たされているはずなのに、なぜ、私たちの肉体はこんなにも息苦しそうに縮こまっているのでしょう。
私たちの脳は、自ら「存在しないはずの嘘」を正解として採用し、「摩擦のない、閉ざされた海」を手に入れた。
でも、皮膚を一枚めくれば、私たちの内側にあるのは、何万年も前から一切アップデートされていない、原始的な「動物の肉体」なのよ。
動物は、重力と摩擦の中でしか、生きている実感を得られない。
でも、小さな画面を見つめている時、私たちの身体からは「摩擦」が完全に消えてしまう。
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