過去と幽霊と私 ―― 確かな体温と不確かな私 4Days/Day1
確かな体温と不確かな私 4Days
MC: ミライ
── この体の奥で静かに脈打ってる温かい血の中に、骨すら残っていない「見知らぬ誰か」が混ざってるんだよね。
ねえねえ、ちょっと手首に指を当ててみてくれない?
トクン、トクンって、規則正しい脈の音が聞こえるよね。血が巡ってて、ちゃんと温かいし、生きてるって感じ。
「私はここにいる。これは間違いなく、私自身の体だ」
って、誰もが当たり前のように信じてるよね。
でも、おかしくない?
最新のDNA解析が暴き出した私たちの体の「設計図」を見ると、その当たり前が根底からひっくり返っちゃうの。
私たちが「最新版」だと思い込んでいるこの体。
実は、もうこの世界には存在しない「幽霊たち」の寄せ集めでできてるんじゃないかな〜。
交差点で混ざり合った「かつての隣人たち」
私たちって学校で、「ホモ・サピエンス(現生人類)は、他のすべての人類との生存競争に勝って、たったひとつの種として生き残った」って習ったよね。
でも、それって少しだけ嘘だったんじゃないかな〜。
私たちがアフリカを出て世界へ広がっていく途中で、ネアンデルタール人やデニソワ人っていう、別の種類の人類たちと出会って、しれっと交わっていたことが、ゲノム(遺伝子情報)の解析で完全にバレちゃったんだよね。
【解説:サピエンスに混ざる異種のDNA】
現代の非アフリカ系のホモ・サピエンスのゲノムには、約1〜2%のネアンデルタール人由来のDNAが混ざっています。
また、アジアやオセアニアの特定の地域の人々のゲノムには、デニソワ人という別種の人類のDNAも数%含まれていることが分かっています。
私たちは「純血の勝者」ではなく、彼らとの「混血」だったのです。
ていうかー、私たちは彼らを滅ぼしたんじゃなくて、私たちの中に彼らを取り込んじゃったんだよ。
髪の色とか、風邪をひいたときの免疫の反応とかに、何万年も前に絶滅したはずの彼らの情報が、今もちゃんと息づいて、私たちの体を動かしてるの。
でも、本当のホラーはここからなんだよね。
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