【アニメ感想】おにまい2話「修復されていく兄妹」お兄ちゃんはおしまい!
©ねことうふ・一迅社/「おにまい」製作委員会
失った時間の修復。
こんにちは、アッ子Pです。
今回は『お兄ちゃんはおしまい!』第2話の感想です。
軽くネタバレありますのでご注意ください。
いやあ、やっぱ素晴らしいですよ、このアニメ😄。
コメディとして一流なのに、1話ごとにテーマがはっきり立っているのが強いです。
今回の芯は、兄弟として失っていた時間を取り戻していく、そこ一点に絞られていました。
笑いながら見ているのに、見終わると胸の奥がじんわり変わっている。
その感触が、2話は特に濃かったです。
女の子生活が理解になる。
女の子になったばかりのまひろは、分からないことだらけです。
髪の毛のお手入れも、お風呂の入り方も、生活の細部が全部未知です🛁。
それを一つ一つ教えていくみはり。
それを一つ一つ覚えていくまひろ。
ここで面白いのは、まひろが女の子を理解していくのと同時に、妹を理解していく形になっているところです。
ニートになってから、たぶん妹と話す機会も減っていた。
その断絶が、生活の実感を通じて少しずつほどけていく。
女の子って、こんなに面倒で大変なんだな。
そして、お前はよくこれを普通に生きてるな。
そんな気づきが、説教じゃなく体験として積まれていくのが上手いです。
みはりの方も、男性機能のことはよく知らないっぽい。
そこで「それを言ったら男子だって」と返す流れが、変に教科書的にならない。
性転換という大騒ぎを、まるでセラピーみたいに使って、互いの無理解を埋めていく。
この構造が、コメディの形で成立しているのが強いです。
笑わせながら、ちゃんと関係修復の話をやっている。
だから軽く見えないし、重くなりすぎない。
銭湯の記憶と照れ。
銭湯で、小さな兄弟がはしゃいでいる姿を見せる。
あれだけで、まひろの中に昔の記憶が戻ってくるのが分かります。
昔はこうやって、妹と笑っていた。
その「戻り方」が、説明じゃなく映像の手触りで来るのが良かったです。
一方のみはりは、人前で小さな女の子をお兄ちゃん呼びする異常さに気づいて照れる。
ここがすごく効いていました。
みはりは有能で、計画も実行する側の人なのに、社会の視線に触れた瞬間だけ、素が出る。
その揺れがあるから、関係が一方通行じゃなくなるんですよね。
ごはんも一緒に食べるようになって、生活の距離が縮まっていく。
失われていた時間が、少しずつ取り戻されていく。
この回は、その進み方が丁寧で、見ていて気持ちがいいです。
俺たち、私達、もう一回やり直せるかもね。
この空気を、笑いの中で自然に作っている。
だから2話は、1話とは別の角度で刺さりました。
お約束を外す快感。
後半の生理のくだりも、ちょっと女性の方には申し訳ないと言いながら、ちゃんと笑いにしている。
でも笑いの落としどころが、「女の体なんて嫌だ」じゃない。
「お前も大変だったんだな」に着地する。
ここが、作品の優しさであり、テーマの回収でもありました。
そして、パーツで見ても面白い。
銭湯のシーンで、いわゆるカポーンの記号音を入れない。
コーヒー牛乳の小指も立てない。
ベタなお約束を、あえてやらないんです。
それって、視聴者サービスを捨てたというより、パターン化を拒否した選択に見えました。
やりすぎると、ただの記号になる。
外すことで、ナチュラルな新鮮さが残る。
でもケロリンはちゃんとやる。
採用と削除の線引きに、作り手の意志が透けて見えるのが面白いです。
さらに、端がぐにゃーんとなる広角っぽいFIX。
みはりが仕掛けた隠しカメラ映像みたいな見せ方が、説明なしに混ざってくるのも笑いました🎥。
この「説明しないのに伝わる」軽さが、コメディの強度を上げています。
外し方が雑じゃなくて、テーマと気分に合わせている。
だから気持ちよく乗れるんですよね。
次回が楽しみになる理由。
この回で示されたのは、単なるフェティシズムギャグじゃない、という宣言でした。
兄妹が断絶したまま成長してしまった、結構ヘビーな状況を、コメディで消化していく。
それを、笑いの勢いだけで流さず、毎話テーマでちゃんと前に進める。
だから名作の予感が強まっていくんだと思います。
名作の予感
1話のドタバタが楽しいのは当然として、2話の修復があることで、作品が長く持つ感じが出ました。
この後も、期待大です。
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