『時空郵便局 第十一便』 繋がるほどに独りになる貴方へ――マザー・テレサからの手紙
親愛なる、私の愛する子供よ。
あなたが今、
その胸の奥に抱えている凍えるような孤独……。
小さな画面を指でなぞり、
絶え間なく流れてくる誰かの生活を眺めながら、
あなたは「自分は一人ぼっちだ」と震えているのですね。
何百人もの人と繋がっているように見えても、
魂は飢え、渇いている。
その「存在の希薄さ」という痛みは、実は、
十字架の上で「喉が渇く」と叫ばれたイエスの渇きと同じなのです。
でも、どうか驚かないでください。
私もあなたと同じだったのです。
世界中から「聖女」と呼ばれ、
常に大勢の人に囲まれていたこの私が、
実は五十年にわたり、神様が何も答えてくださらない「暗闇」の中にいました。
いくら祈っても、
神様の手の温もりさえ感じられない。
まるで自分が空っぽの、
ただの器になったような、圧倒的な孤独……。
私はその暗闇の中で、
あなたと同じように泣いていました。
ですから、
あなたが今感じている孤独を、
決して恥じないでください。
孤独とは、
あなたの心が「本当の愛」を求めているという、
何より純粋な証拠なのです。
それは、あなたの魂が神様に向かってあげている、美しい産声なのですよ。

ですが、気づいてください。
この暗闇を知る私だからこそ、
今、震えているあなたの手を握り、
こう伝えたいのです。
愛しい子よ。
あなたは「傷つくのが怖い」と仰いましたね。
その気持ちはよく分かります。
......でも、
考えてみてください。
一粒の麦は、
硬い殻に守られているうちは、
ただの粒に過ぎません。
その殻が破れ、土の中で朽ち果てたとき、
初めて多くの実を結ぶことができるのです。
あなたが「傷つきたくない」と願うのは、
自分の愛を失いたくない「持ち物」だと思っているからです。
でも、愛は奪われるものではなく、
最初から「差し出すもの」なのです。
与えない限り、誰からも受け取ることはできません。
「自分がいなくても世界は回る」
……そうかもしれません。
でも、あなたの目の前で寂しそうにしているその一人にとって、
あなたは「世界そのもの」になれるのです。
大きなことをしようとしないでください。
大勢に理解されようとしないでください。
ただ、今日出会う一人に、
あなたの「痛み」を「微笑み」に変えて、
分け与えてあげてください。
あなたが誰かのために、
その震える手を伸ばした瞬間、
あなたの孤独は「神様への贈り物」へと変わります。
愛の反対は、憎しみではなく「無関心」です。
そして、孤独の反対は、繋がりではなく「献身」なのです。
あなたが傷つくことを恐れず、
心の扉をほんの少し開くとき、
そこから射し込む光が、
あなたと、そして誰かの世界を救うのです。
私は、カルカッタの静寂の中から、
あなたの小さな一歩を、
ずっと見守っています。
暗闇を恐れないで。
星は、
闇が深ければ深いほど、
より明るく輝くのですから。
だから、大丈夫。
あなたの、マザー・テレサ

孤独とは、魂が愛を求めている「美しい産声」なのです。
