「ガスを入れたのにまた冷えない…それ、本当に修理でしたか?」
エアコンは家電ではない ガス充填詐欺に気を付けろ
梅雨が終わり、急に真夏になった。
昨日まで外気温は28~30℃くらいだったのに、いきなり35℃。
「ふざけるな」と言いたい。
実は僕はエアコンが苦手だ。
冷風が直接体に当たるとビリビリする。特に足先がひどい。
だから夏でも車のエアコンをあまり使わない。
窓を少し開けて、ぬるい風を浴びながら移動している。
仕事柄、とにかく移動が多い。
朝一で転がし配管。
次に1時間ほど移動して床暖房を敷き込む。
そこから現地調査、打ち合わせ。
さらに資材を積み込み、端材やゴミを捨てに行き、最後に帰宅。
帰りも大体1時間。
一日50~80kmくらいは普通に走る。
福岡市内だけの日もあるが、
「家→筑紫野→福岡市内→唐津→志免→自宅」
こんな馬鹿みたいなスケジュールの日も珍しくない。
夏場の移動は本当に地獄だ。
そんな移動中に電話が鳴った。
「プルルル」
「はい、森田です。」
「あの……エアコンの修理って出来ますか?」
「はい、出来ますよ。どんな症状ですか?」
「数週間前に修理を頼んでガスを入れてもらったんです。
一度は冷えたんですが、またぬるい風しか出なくなりました。」
「へぇ……その業者さんは何をしていました?」
「外を見て『ここでガスが漏れてますね』と言って修理して、ガスを入れてくれました。」
「室内機は見ました?」
「少しだけ見て、『室内機じゃないですね』と言って外へ行きました。」
「配管を外したりは?」
「そこまでは分かりません。全部お任せでした。」
「その業者さんには連絡しました?」
「しました。」
「何と言われました?」
「修理したので問題なく使えるはずです。
実際に冷えていましたよね、と言われてしまって……。」
「でも冷えないんですけど。」
「そうなんですね。でも修理は確実にしています、と。」
結局、お客様は何も言えず電話を切ったそうだ。
そこで僕は言った。
「言いにくいんですけど……
僕はこういうケースを"ガス充填詐欺"と呼んでいます。」
「えっ?」
「修理したところを実際に見ましたか?」
「いいえ。」
「基本的な話をしますね。」
エアコンのガスは、本来減るものではない。
減るということは、どこかから漏れている。
つまり施工ミスか、配管破損か、接続部の不良だ。
今回のエアコンは2019年設置。
約7年使っている。
エアコン本体が7~8年で壊れることはもちろんある。
しかし、冷媒ガスだけが減るという症状は、
多くの場合、本体ではなく冷媒配管側に原因がある。
室内機と室外機は冷媒配管でつながっている。
その配管を加工し、接続し、規定トルクで締め付ける。
その加工や締め付けが悪いと、
5年、8年、10年かけて少しずつガスが漏れていく。
だから翌年壊れることは少ない。
気付いた頃には冷えなくなっている。
簡単に言えば、そんな仕組みだ。
するとお客様が聞いた。
「ガス充填だけだと、おいくらですか?」
「2~3万円くらいです。」
「でも、それだけだとまた数週間後に冷えなくなりますよ。」
「えっ、何でですか?」
「ガスが漏れる原因を直していないからです。」
「でも前の業者さんは修理したって……。」
「そう言いますよね。」
ガスを入れる。
冷える。
『はい、大丈夫です。』
そう言って料金を受け取り、帰っていく。
もし漏れている原因を直していなければ、またガスは抜ける。
だから僕は、こういう仕事を"ガス充填詐欺"と呼んでいる。
もちろん、本当に修理している業者さんもたくさんいる。
だから全部がそうだとは言わない。
ただ、原因を確認せず、ガスだけ補充して終わる修理は、
お客様にとって何の解決にもなっていない。
「森田電機さんは、修理した後また冷えなくなったら?」
「もちろん無償で再修理します。」
「そうなんですね。」
「はい。でも今まで弊社で修理したエアコンが、
同じ原因でまた冷えなくなって電話が来たことはありません。」
「原因を直して、漏れないことを確認してから
ガスを充填して試運転するからです。」
「もし万が一同じ症状が出ても、責任を持って対応します。」
「最短でいつ来られますか?」
「明日の土曜日ですね。」
本当は日曜日に息子と海水浴へ行く予定だった。
出来れば断りたかった。
でも困っているお客様を前にすると、なかなかそうも言えない。
「どれくらい時間が掛かりますか?」
「早ければ1時間。問題が出ても3時間くらいでしょう。」
「じゃあ明日来てもらえますか?」
「良いですよ。」
「調査だけですか? それとも修理までしますか?」
「もちろん修理までお願いします。」
「ちゃんと納得できましたか?」
「はい、大丈夫です。」
「ガス充填と配管修理で4万円からになりますけど、大丈夫ですか?」
「はい、大丈夫です。」
「分かりました。
明日は朝一で現地調査、その後に一件転がし配管があります。
それが終わってから伺う感じになりますが、大丈夫ですか?」
「はい。時間が分かったら連絡をお願いします。」
「分かりました。」
こんな感じの車内での通話だった。
このやり取りで僕が一番大事にしているのは、
『ちゃんと納得できましたか?』
この一言だ。
料金だけ納得しても意味がない。
「なぜ修理が必要なのか。」
「なぜガスを入れるだけではダメなのか。」
そこまで理解してもらってから工事をする。
納得していないまま工事をしても、お互い気持ちの良い仕事にはならないからだ。
「じゃあ明日お願いします。」
「朝一で現場、その後に転がし配管があります。
それが終わってから伺います。」
「時間が分かったら連絡しますね。」
「よろしくお願いします。」
毎年こんな電話が何件も掛かってくる。
だから僕は何度でも言う。
エアコンは家電だ。
でも、エアコンの取付工事は家電ではない。
冷媒配管を加工し、真空引きを行い、
トルク管理をし、漏れがないことを確認して初めて完成する設備工事だ。
だから「安いから」「早いから」だけで業者を選ぶと、
数年後に高い授業料を払うことになるかもしれない。
8年持ったと思うか。
8年しか持たなかったと思うか。
その差は、意外と大きい。
エアコンは、ポンと置けば動く家電ではない。
職人の技術で寿命が変わる設備なのだ。
……壮絶に言います。
知らんけど(笑)
この続きはKindleで読めます。
少しでも気になった方は、ぜひ手に取ってみてください。
「現場と子育てを記録した実話です」
📘 Kindle著書『逃げない男 — 一人親方が生きた32年の現場物語』
📘 Kindle https://www.amazon.co.jp/dp/B0FVWPSLQ4/
🌐 ホームページ:https://morita-denki3622.jimdofree.com/
🎥 YouTube:https://www.youtube.com/@eakontorituke
📸 Instagram:https://www.instagram.com/tsugutsugu81/
#エアコン
#エアコン修理
#ガス漏れ
#冷媒ガス
#エアコン工事
#エアコン取付
#空調設備
#施工不良
#職人
#設備屋
#設備工事
#森田電機
#福岡
#現場の話
#知らんけど
