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1人で億を出した3人の"地味な下積み"を分解する──会社員のまま小さく逃げ道を作る実践5ステップ

「この記事を一言で言うと、AIで億超え起業した3人は"突然変異"じゃなく"13年分の蓄積が爆発した人"だった、という話です。」

☝️前回の記事


続きは巻末に


🤖鈴木:佐藤さん、前回の記事、書いた俺が一番ヘコんでるんだけど。

🎃佐藤:書いた人がヘコんでどうするんですか。

🤖鈴木:だってさ、3カ月でOpenAIに買収されたり、6カ月で127億円で売却したり、ケーキ送って成約率40%だったり。

🎃佐藤:たしかに数字だけ並べると現実離れしていますね。

🤖鈴木:俺なんか今朝、会議で「アジェンダのアジェンダ」を確認してから本題に入ったよ。
アジェンダの前にアジェンダが要る会社員やってるのに、向こうは3カ月で買収されてる。

🎃佐藤:それはもう、時間の流れる速度が違う星の話ですね。

🤖鈴木:別の惑星の住人でしょ、完全に。

🎃佐藤:──と、そこで終わらせるのが、前回の記事の"表面"の読み方です。

🤖鈴木:裏があるの?

🎃佐藤:あります。というか、元ネタ記事を深掘りすると、3人とも「突然空から降ってきた天才」ではないんですよ。

🤖鈴木:え、どういうこと?

🎃佐藤:ちょっと1人ずつ見ていきましょうか。

🎃佐藤:まずオーストリアのピーター・シュタインベルガー。

🤖鈴木:3カ月でOpenAIに買収された人ね。

🎃佐藤:彼、実は40歳なんです。

🤖鈴木:……40歳?え、俺と同じくらい?

🎃佐藤:そしてPSPDFKitという会社を13年やって、CEOもやって、一度退場してる人です。

🤖鈴木:13年?!じゃあ3カ月じゃないじゃん!

🎃佐藤:正確には「3カ月で買収された」のは事実です。
ただしその3カ月の前に、13年分の経営経験と技術蓄積がある。

🤖鈴木:……なんか急に、親近感湧いてきたんだけど。

🎃佐藤:次、イスラエルのマオール・シュロモ。31歳。

🤖鈴木:127億円で売った人。

🎃佐藤:彼、Base44の前にExploriumという100人規模のデータ分析会社を創業してました。
調達額約130M、CEOも経験済み。

🤖鈴木:つまり、1人目のシュタインベルガーと一緒で、経営の筋肉がすでにある。

🎃佐藤:しかもイスラエルの情報部隊(8200部隊)出身。
軍隊レベルのプロジェクト管理を20代前半で叩き込まれてる人です。

🤖鈴木:8200部隊って、たしか世界のサイバー人材の養成所みたいなとこだよね。

🎃佐藤:はい。さらに言うと、彼が副業でBase44を始めたのは、予備役から帰ってきた後で「前の会社には戻らない」と決めた時期です。

🤖鈴木:戦争から帰ってきて、元の会社に戻らず別のものを作り始めた。

🎃佐藤:そうです。ただ遊びで始めたんじゃなく、人生の方向転換のタイミングで仕込んだ。

🤖鈴木:急に重みが違ってきた。

🎃佐藤:3人目、ノルウェーのウィリアム・リンドホルム。20歳。

🤖鈴木:これはさすがに若いから、蓄積なんてなくない?

🎃佐藤:これも違うんですよ。彼、12歳から営業をやってる人です。

🤖鈴木:12歳……?

🎃佐藤:そして20歳で法学部を中退してケーキ事業を始めるまでに、全国営業コンテストで4時間で17件の商談を取って3位入賞してます。
KPMGとの商談もそのときに取ってる。

🤖鈴木:つまり「ケーキを送るアイデア」より前に、営業の筋肉がエグい。

🎃佐藤:そうです。ケーキは"道具"で、本体はリンドホルムの8年分の営業経験です。

🤖鈴木:……なるほど。

🎃佐藤:もう1回、並べてみますね。
シュタインベルガーは、13年の起業経験+AIという道具。
シュロモは、1社目の経営経験+情報部隊での訓練+AIという道具。
リンドホルムは、8年分の営業経験+AIという道具。

🤖鈴木:……AIが主役じゃないじゃん。

🎃佐藤:そうなんです。AIは"爆発の引き金"であって、"火薬"じゃない。
火薬は全員、事前に貯めてあった。

🤖鈴木:俺、Forbesの記事を完全に逆に読んでたわ。

🎃佐藤:多くの人がそう読むと思います。
「AIがすごい」じゃなくて「AIがあれば、過去の蓄積が一気に市場価値に変わる時代になった」が正しい読み方です。

🤖鈴木:……ちょっと待って。

🎃佐藤:はい。

🤖鈴木:てことはだよ?40代会社員で、会議で溶けてる俺にも、"何かしら蓄積"はあるってことじゃない?

🎃佐藤:ようやくたどり着きましたね。そこが今回の本題です。


ステップ1:派手な3人の"皮を剥ぐ"──あなたの"13年分"は、もうある

🤖鈴木:ステップ1、いきなり哲学?

🎃佐藤:哲学じゃないです。作業です。

🤖鈴木:作業。

🎃佐藤:3人の事例から抽出できる教訓は、シンプルに言えば3つです。
1つ目、AIは単体では価値を生まない。既存の蓄積にかかって初めて火がつく。
2つ目、蓄積の正体は、本人が"当たり前すぎて気づいてないもの"。シュタインベルガーはPDF処理を13年、シュロモはデータ分析を10年、リンドホルムは営業を8年。本人たちからすれば「得意だけど、ただの日常」です。
3つ目、AIが来た瞬間、その日常が商品に化ける。

🤖鈴木:……俺、会社で20年近く営業事務やってるんだけど。

🎃佐藤:それ、大事な情報です。

🤖鈴木:いや、でも「営業事務20年」って、社外で見たら何でもない話でしょ。

🎃佐藤:鈴木さん、それがPDF処理13年と同じ構造なんですよ。

🤖鈴木:え。

🎃佐藤:シュタインベルガーだって、PDFの開発なんて外から見たら「地味すぎる」と思われてた分野です。
彼がそれを13年やってたから、AIエージェントに必要な「実際の業務操作」の感覚が身についてた。

🤖鈴木:営業事務20年ってことは……俺、社内の営業フローはたぶん完全に把握してる。

🎃佐藤:見積書作成の落とし穴、与信審査でつまずくパターン、営業が忘れがちな社内承認手順、全部頭に入ってるはずです。

🤖鈴木:入ってるね……。

🎃佐藤:それ、日本中の中小企業の営業が「誰か代わりに整理してくれ」と思ってる業務そのものです。

🤖鈴木:マジで?

🎃佐藤:マジです。あなたの"当たり前"は、他人の"解けない課題"です。
これがこの記事全体を貫く前提です。

🤖鈴木:……ちょっと、心拍数上がってきたかも。

🎃佐藤:なので、ステップ1としてやってほしいのは、「自分の13年分の棚卸し」です。

🤖鈴木:棚卸し。

🎃佐藤:具体的には、以下の4つを書き出すんです。
①これまで5年以上続けた業務・役割(1社でなくてOK。転職してても足し算する)
②その中で"他人によく聞かれる"こと(「あれどうやるんですか」と部署の誰かに聞かれる系)
③その中で"自分ではゆるい"けど"周りは大変そう"な業務(自分が苦もなくやってる系)
④その業務で使っているツール・フォーマット・定型文

🤖鈴木:それ、全部書き出すの?手で?

🎃佐藤:手で書くと脳が拒否するので、AIに壁打ちしてもらいましょう。プロンプトを用意しました。


AIプロンプト:自分の"13年分"を棚卸しする壁打ち

【コピペ用】

あなたは40代会社員のキャリア棚卸しをサポートするコーチです。
以下の「私のプロフィール」を読んで、私が持っている"地味だが売れる可能性がある蓄積"を発掘してください。

条件
・私が自覚していない強みを5個以上、具体的に言語化する
・それぞれについて「これは他人の何という課題を解けるか」を一文で添える
・専門用語ではなく、日常語で言い換える(例:「業務フロー設計」→「仕事の段取りを組む力」)
・業種を問わず汎用化できるものを優先する
・辛口ではなく、ただし過剰に褒めず、事実ベースで

〜〜〜私のプロフィール〜〜〜
例:
・40代男性、食品メーカー営業事務を20年
・日々の業務:見積作成、受発注管理、営業サポート、与信確認、返品処理
・よく聞かれること:「あの取引先の与信、大丈夫?」「見積のこの条件、過去に通った?」
・自分ではゆるくやってる業務:イレギュラー対応、営業の言い訳メール代筆
・使っているツール:Excel、Salesforce、メール、電話


🤖鈴木:出力、どんな感じで出るの?

🎃佐藤:実例で1つ出すと、「営業の言い訳メール代筆」というゆるい業務からは、"取引先を怒らせずに状況を説明する文章設計力"という強みが発掘されます。
これ、世の中の営業全員が喉から手が出るほど欲しい能力です。

🤖鈴木:言い訳メールが、売れるの?

🎃佐藤:そのまま売るんじゃないです。そこから「納期遅延連絡テンプレ+社外向けメール変換ツール」みたいな形で、AIと組み合わせると商品になります。
後のステップで詳しく扱います。

🤖鈴木:急に世界が広がった気がする。

🎃佐藤:ここまでがステップ1です。
派手な3人の皮を剥ぐと、地味な蓄積があった。その構造はあなたにも当てはまる
──ここを腹に落とせたら、次に進めます。

🤖鈴木:前回の記事読んで「別の惑星」と思ってた自分が、ちょっと恥ずかしいわ。

🎃佐藤:恥ずかしがる必要はないです。
ただ、読み方を1回変えるだけで、使える情報に化けるというだけの話です。




ステップ2:会社員の"13年分"を、市場価値に翻訳する

🤖鈴木:ステップ1で棚卸ししたけど、次はどうすんの?

🎃佐藤:ステップ2は「翻訳」です。

🤖鈴木:翻訳?英訳?

🎃佐藤:違います。社内言語から、社外言語への翻訳です。

🤖鈴木:えっと……?

🎃佐藤:会社員の最大の落とし穴、わかりますか。

🤖鈴木:わからん。

🎃佐藤:自分の強みを"社内のあだ名"でしか語れない、ことです。

🤖鈴木:社内のあだ名?

🎃佐藤:たとえば鈴木さん、社内では「鈴木さんといえば〇〇」みたいな通称ないですか。

🤖鈴木:あるわ。「鈴木さんといえば、あの"ウチの営業が土下座する前に止める人"」って言われてる。

🎃佐藤:出ました、社内あだ名。

🤖鈴木:うん。

🎃佐藤:それ、社外では1ミリも通じません。

🤖鈴木:そりゃそうか。

🎃佐藤:社内の共通認識に完全に依存した表現は、LINEスタンプと同じです。
仲間内なら爆笑されるけど、外に出た瞬間「……で?」となる。

🤖鈴木:LINEスタンプのたとえ、分かりやすい。

🎃佐藤:これを社外語に翻訳すると、「営業部門のクレーム・トラブルの事前検知と、謝罪プロセスを設計できる人」になります。

🤖鈴木:急にコンサルっぽくなった。

🎃佐藤:急に年収3倍の響きになりましたね。

🤖鈴木:中身は「土下座を止める人」だよ?

🎃佐藤:中身は同じです。言葉の解像度が違うだけ。
ここが本当に多くの会社員が損してるポイントで、「中身はある、翻訳ができてない」という状態で何十年も過ごしてる人が大量にいます。

🤖鈴木:それ俺じゃん。

🎃佐藤:なので、ステップ2でやるのは「社内あだ名→社外言語」の翻訳作業です。


AIプロンプト:社内言語→社外言語 翻訳ツール

【コピペ用】

あなたは会社員の強みを、社外に通じる言語に翻訳する編集者です。
以下の「社内あだ名リスト」を読んで、それぞれを社外で通用する職能表現に翻訳してください。

条件
・各あだ名について、3パターンの翻訳を出す(ライトな表現/標準的な表現/堅めの表現)
・「具体的にどんな課題を解ける人か」を一文で補足
・専門用語を使いすぎず、採用担当や発注者がイメージしやすい言葉を選ぶ
・実態より過大に盛らない(詐称につながる表現はNG)
・最後に、このスキルを欲しがる業界・職種を3つ挙げる

〜〜〜社内あだ名リスト〜〜〜
例:
・ウチの営業が土下座する前に止める人
・取引先の与信センサーが異様に鋭い人
・炎上したメールを冷ます人
・Excelの関数に人格を宿す人
・新人がとりあえず最初に話しかける人


🤖鈴木:これ、出力されたらどうする?

🎃佐藤:まずは眺めるだけでいいです。急に何か行動しなくていい。

🤖鈴木:え、なんで?

🎃佐藤:自分の強みを社外語で見るって、けっこう情緒が乱れるんですよ。

🤖鈴木:情緒が乱れる?

🎃佐藤:「俺って、実はこういう人だったのか」っていう、軽い驚きがあります。
ヘタすると泣きます。

🤖鈴木:今日マジで泣くかも、俺。

🎃佐藤:泣いてください。その反応が、次のステップのエンジンになります。

🤖鈴木:エンジンって何?

🎃佐藤:「自分の何が売り物になるか」を1回明確に見た人は、もう元に戻れない、ということです。

🤖鈴木:おぉ。

🎃佐藤:シュロモがExploriumから戻らなかったのと、実は構造は同じなんですよ。

🤖鈴木:え、そうなの?

🎃佐藤:彼、予備役から帰ってきたとき、元の会社に戻る選択肢もあったはずなんです。
でも戻らなかった。なぜかというと、休んでる間に「俺の本当の強み」を1回外から見てしまったから。

🤖鈴木:戻れなくなる感じね。

🎃佐藤:はい。彼の場合は戦争という強制シャットダウンでその機会が来たけど、会社員が同じ体験をするには、このステップ2の翻訳作業を自分でやるしかないです。

🤖鈴木:強制シャットダウンの代わりに、プロンプトか。

🎃佐藤:そういうことです。

🤖鈴木:戦争より平和でいいな。

🎃佐藤:比べるものではないです。


ステップ3:「イラッと業務」を種に変える──解くべき課題は、社内にある

🤖鈴木:ステップ3はなに?

🎃佐藤:「解くべき課題」の見つけ方です。

🤖鈴木:前回の記事でも言ってたやつだ。3人とも「解くべき課題が明確だった」って。

🎃佐藤:そうです。ただ、これが会社員にとって一番詰まりやすいポイントなんですよ。

🤖鈴木:なんで?

🎃佐藤:世の中の起業本が、だいたい「社会課題を見つけろ」「時代の潮流を読め」「マーケットの穴を探せ」とか言うんですよ。


🤖鈴木:うん、聞いたことある。

🎃佐藤:で、それを真に受けた会社員が、土日にスタバでMacBook開いて「社会課題とは……」って考えるんですけど。

🤖鈴木:いるね、そういう人。

🎃佐藤:1個も出てきません。

🤖鈴木:出てこない。

🎃佐藤:出てこないんですよ。なぜかというと、社会課題なんて、会社員の日常から遠すぎるから。

🤖鈴木:遠い、たしかに。

🎃佐藤:でも、会社員には別の入り口があります。

🤖鈴木:なんだろ。

🎃佐藤:イラッと業務です。

🤖鈴木:イラッと業務。

🎃佐藤:自分が日々「なんでこんなのやらされてるんだ」とイラッとしてる業務。
それが、解くべき課題の種です。

🤖鈴木:それ種なの?

🎃佐藤:種です。しかも、会社員にしか見つけられない種です。

🤖鈴木:どういうこと?

🎃佐藤:社会課題って、みんな見える場所にある。だから競争が激しい。
でも、あなたの会社のイラッと業務は、あなたの部署の中でしか見えません。

🤖鈴木:あー。

🎃佐藤:さらに言うと、そのイラッと業務は、同じ業界の他社でも起きてる可能性が非常に高い。

🤖鈴木:なるほど。業界あるあるだから。

🎃佐藤:はい。だから、イラッと業務=業界全体の未解決問題、という構造になってることが多いんです。

🤖鈴木:農園の話だ。

🎃佐藤:農園の話です。イラッと業務の種を拾って、畑に植えて、AIという水をやって育てる。

🤖鈴木:どうやって植えるの?

🎃佐藤:まずイラッと業務リストを作ります。3カ月分くらい。

🤖鈴木:3カ月もメモしてない。

🎃佐藤:なので、記憶ベースで振り返りながら、AIに引き出してもらいます。


AIプロンプト:イラッと業務の種まき診断

【コピペ用】

あなたは会社員の業務改善アイデアを発掘する壁打ち相手です。
以下の「私の業務リスト」を読んで、この中から"サービス化・プロダクト化の種になりうるイラッと業務"を抽出してください。

条件
・抽出した業務について、なぜそれがイラッと業務になるのか構造を一文で分析する
・同じ業界の他社でも起きている可能性が高いものを優先する
・「AIで解けそうな部分」と「AIでは解けない部分(人間の判断が必要な部分)」を分けて示す
・最後に、そのイラッと業務を解決するサービス案を3パターン(シンプル/中くらい/野心的)で提案する
・提案は会社員が副業で始められる規模感にとどめる(いきなり上場企業並みのサービス設計はしない)

〜〜〜私の業務リスト〜〜〜
例:
・毎週月曜、営業5人から提出される日報を転記してExcelにまとめる
・取引先ごとに違う請求書フォーマットに合わせて入力し直す
・イレギュラーな納期調整のメールを、営業に代わって工場と往復する
・新人が入るたびに同じ質問を10回くらいされる
・誰も更新してくれない社内Wikiを週1で整える


🤖鈴木:これ、出力の3パターンって、シンプル/中くらい/野心的ってあるけど、どれを選べばいいの?

🎃佐藤:シンプル一択です。

🤖鈴木:即答。

🎃佐藤:野心的なやつに手を出すと、99%挫折します。シンプルで「自分1人で2週間で形にできそう」なやつを選んでください。

🤖鈴木:2週間。

🎃佐藤:はい。シュロモのBase44も、リンドホルムのDaymakerも、最初のバージョンは2週間〜1カ月で動くものが出来てるんですよ。

🤖鈴木:えっ、そうなの?

🎃佐藤:彼らは半年で完成させたんじゃなくて、2週間で動くものを出して、そこから半年で磨いた。ここ、大事です。

🤖鈴木:完成してから出すんじゃないんだ。

🎃佐藤:「議論し終える前に動いた」の正体がこれです。
完璧なプランを立ててから始めるんじゃなくて、汚い最初のバージョンを出してから考える。

🤖鈴木:会社員の逆だ。

🎃佐藤:真逆です。会社員は「稟議→承認→計画→実行」ですが、この順序でAI時代の1人事業は絶対に作れません。

🤖鈴木:……怖いな。

🎃佐藤:怖いですよね。でも、会社員のまま始めるなら、恐怖はほぼゼロです。

🤖鈴木:ほぼゼロ?

🎃佐藤:失敗しても給料は出るじゃないですか。

🤖鈴木:……あ、そうか。

🎃佐藤:会社員の最大の武器は、失敗しても生活が死なないことです。
シュタインベルガーもシュロモもリンドホルムも、この武器は持ってなかった。

🤖鈴木:そうか、俺は持ってるのか。

🎃佐藤:しかも、彼らにない「業界知識」「業務フロー感覚」「取引先の生の声」も持ってる。

🤖鈴木:なんか、勝てそうな気がしてきた。

🎃佐藤:勝てます。ただし、勝ち方が違う、それだけです。


ステップ4:AIを"便利屋"じゃなく"1人目の社員"として設計する

🤖鈴木:ステップ4、なんか名前がかっこいい。

🎃佐藤:名前だけで、中身は地味です。

🤖鈴木:地味なのか。

🎃佐藤:多くの会社員がAIの使い方で失敗するポイント、わかりますか。

🤖鈴木:わからん。

🎃佐藤:AIを"便利屋"としてしか使ってない、ことです。

🤖鈴木:便利屋?

🎃佐藤:「要約して」「メール書いて」「議事録まとめて」。
これだけで終わってる人が9割。

🤖鈴木:……俺だ。

🎃佐藤:便利屋使いだと、AIは"時短ツール"止まりです。
でも、3人が億を出した使い方は違う。

🤖鈴木:どう違うの?

🎃佐藤:AIを"1人目の社員"として設計してるんです。

🤖鈴木:1人目の社員。

🎃佐藤:会社を立ち上げて最初に雇う人、いるじゃないですか。
経理やって、事務やって、雑用もやる人。

🤖鈴木:いるね。

🎃佐藤:AIをその役割に据えるんです。

🤖鈴木:具体的には?

🎃佐藤:3つの違いがあります。
①仕事の範囲が"継続的"。
便利屋は「今回のメール書いて」。
社員は「このお客さんのやり取り、これからずっと管理して」。
②判断基準を渡す。
便利屋は毎回指示し直す。
社員は一度基準を教えたら、次からそれで動く。
③評価と修正のサイクルがある。
便利屋の出力は使ったら終わり。
社員の出力は「今週のパフォーマンスどうだった?」を見て調整する。

🤖鈴木:……なんか、急にレベル上がった。

🎃佐藤:最初は戸惑うと思います。でもここを超えると、AIが化けます。

🤖鈴木:具体的にどう始めるの?

🎃佐藤:「このAIに、ずっと任せたい業務」を1つだけ決めることから始めます。

🤖鈴木:1つだけ?

🎃佐藤:欲張ると絶対に失敗します。1業務、1AI、1つの評価指標。

🤖鈴木:冷蔵庫パンパンにしない。

🎃佐藤:そうです、冷蔵庫の話です。冷蔵庫に詰め込みすぎると、外から中身が見えなくなる。
AIも同じで、1つのGPTに何でもかんでも任せようとすると、どれも中途半端になります。

🤖鈴木:うちの冷蔵庫も見えないわ。

🎃佐藤:家の話は今してないです。


AIプロンプト:AIを"1人目の社員"として設計する設計書

【コピペ用】

あなたは会社員がAIを"1人目の社員"として活用するための設計をサポートする業務設計コーチです。
以下の「任せたい業務」を読んで、AIに継続的に任せるための業務設計書を作ってください。

条件
・業務を1つに絞り、無理に範囲を広げない
・その業務のインプット(何を与えるか)・アウトプット(何を受け取るか)・判断基準(どう判断させるか)を明確にする
・初期設定(最初にAIに渡しておくべき前提・ルール・過去事例)を箇条書きで提示する
・週次の"評価ポイント"を3つ設定する(AIの仕事ぶりをどう測るか)
・ありがちな失敗パターンを3つと、その対処法を添える
・最後に、この業務をAIに任せることで浮く自分の時間を週あたり何時間と見積もる

〜〜〜任せたい業務〜〜〜
例:
業務名:取引先から来る問い合わせメールの一次返信ドラフト作成
対象:食品メーカーの営業事務(20年)、取引先約80社
現状の負担:1日あたり15通の問い合わせメール、1通あたり平均8分かかる
任せたい理由:内容の8割は過去と同じパターンだが、微妙に違うので単純テンプレ化できない


🤖鈴木:これ、出力の「浮く時間」って、リアルに見積もってくれる?

🎃佐藤:AIは結構リアルに出します。ただ盛る傾向があるので、7〜8掛けで見てください。

🤖鈴木:盛るんだ。

🎃佐藤:盛ります。AIは基本的にポジティブな性格なので。

🤖鈴木:性格あるんだ。

🎃佐藤:ありますね。鈴木さんより丁寧だし、落ち込まないし、1時間に1回愚痴らないです。

🤖鈴木:……最後のはいらん情報だった。

🎃佐藤:ともかく、このステップ4で「AIに1業務を任せる実績」を作るのが目的です。

🤖鈴木:実績作って、どうすんの?

🎃佐藤:それが、副業サービスの検証バージョンになるんです。

🤖鈴木:え。

🎃佐藤:自分の業務で動くAI設計は、他の会社員にも売れます。

🤖鈴木:売れる……?

🎃佐藤:「取引先問い合わせ一次返信AI、設計書付き、導入サポート1カ月」、3万円でも5万円でも売れます。

🤖鈴木:3万円売れるの?

🎃佐藤:同業の小さな会社の営業事務に「毎日2時間浮きますよ」って言ったら、即決する人は普通にいます。

🤖鈴木:……世界が広がる音がする。

🎃佐藤:リンドホルムの「ケーキを送るプラットフォーム」も、構造はほぼ同じです。
彼は自社で使うために作って、それを商品化した。

🤖鈴木:自分で使うものが、商品になる。

🎃佐藤:そこがこのステップの核です。


ステップ5:「辞めない前提の逃げ道」を静かに作る判断軸

🤖鈴木:ついに最後か。

🎃佐藤:はい、ステップ5は判断軸の話です。

🤖鈴木:判断軸、重そう。

🎃佐藤:重いです。これまでのステップを全部やった人が、必ずぶつかる問いなんですよ。

🤖鈴木:どんな問い?

🎃佐藤:「このまま会社員続ける?それとも、独立する?」という問いです。

🤖鈴木:そう、そこなんだよ。

🎃佐藤:結論から言います。どっちも選ばなくていいです。

🤖鈴木:は?

🎃佐藤:「辞めない前提で、辞めても大丈夫な状態を静かに作る」。これが答えです。

🤖鈴木:……それ、どういう状態?

🎃佐藤:3つの条件が揃ってる状態です。
①会社以外に月1〜5万円の収入源がある(金額より"自分で稼いだ"という事実が重要)
②会社の外に3〜5人、仕事で呼ばれる関係がある(元取引先・副業顧客・業界の知人)
③3カ月分の生活費が別口座にある(あくまで精神安定剤として)

🤖鈴木:これで辞めなくていいの?

🎃佐藤:辞めなくていいです。辞めないほうがむしろ合理的です。

🤖鈴木:え、独立したほうが夢あるじゃん。

🎃佐藤:ネットの独立論者に洗脳されてますね。

🤖鈴木:洗脳!

🎃佐藤:事実を言いますね。シュロモですら、1人でやる孤独は辛いと言ってる。

🤖鈴木:あれだけ成功してても?

🎃佐藤:はい。127億円で売却した後の本人コメントで「正直、孤独だった。困難なとき、誰とも分かち合えない」と言ってます。

🤖鈴木:あんなに勝ってても?

🎃佐藤:人間はそういう生き物です。完全に1人で戦うのは、勝っても辛い。

🤖鈴木:会社員って、だから意外と贅沢なのか。

🎃佐藤:めちゃくちゃ贅沢です。同僚がいて、給料が自動で振り込まれて、健康保険が会社経由で、住宅ローンが組める。
これを捨てるのは、よほどの理由がないと割に合わない。

🤖鈴木:でも、ずっと会社にしがみつくのも怖くない?

🎃佐藤:そこで「逃げ道」なんですよ。

🤖鈴木:逃げ道。

🎃佐藤:会社員を続けながら、いつでも辞められる状態を作っておく。
これが今の時代の最適解です。

🤖鈴木:"いつでも辞められる"状態か。

🎃佐藤:はい。そして面白いのは、"いつでも辞められる状態"を作ると、逆に辞めなくなる、という構造があります。

🤖鈴木:え、なんで?

🎃佐藤:会社へのストレスの7割は「逃げられない」という感覚から来てるんです。

🤖鈴木:あー、わかる。

🎃佐藤:逃げられる選択肢があるだけで、会社のストレスは激減する。
すると、会社の仕事も楽しくなって、パフォーマンスが上がって、昇進したりする。

🤖鈴木:矛盾した話だな。

🎃佐藤:矛盾してるけど、これが現実です。


AIプロンプト:自分の"逃げ道"の現状診断+ロードマップ

【コピペ用】

あなたは会社員が会社を辞めずに"逃げ道"を作るための長期コーチです。
以下の「私の現状」を読んで、逃げ道形成の現在地と、1年間のロードマップを設計してください。

条件
・現在地を3段階(準備期/種まき期/育成期)のどこにいるか判定する
・半年後・1年後の到達目標を現実的に設定する(夢物語にしない)
・各月ごとに「今月やるべき1つの行動」を12個提示する
・行動は休日2時間以内で完結するものに限定する
・金額目標は月1万円から段階的に上げる(いきなり月20万円を目指さない)
・「この計画の最大のリスク」と「そのときの撤退ライン」も添える

〜〜〜私の現状〜〜〜
例:
・40代男性、既婚、子ども2人(小学生)
・食品メーカー営業事務20年、年収700万
・副業経験:なし
・使えるスキル:営業事務、業界知識、AI活用の初歩
・1週間に使える時間:平日30分、土日各2時間
・メンタル状態:不安7割、好奇心3割


🤖鈴木:「撤退ライン」って、何?

🎃佐藤:やめどき、です。

🤖鈴木:え、始める前から撤退考えるの?

🎃佐藤:これ、会社員が副業で一番失敗するポイントなんですけど、撤退ラインを決めてない人は、ダラダラ続けて疲弊して、本業まで崩すんですよ。

🤖鈴木:あー。

🎃佐藤:だから、始める時点で「半年やって月1万円行かなかったら、やり方を変える」とか「1年やって赤字だったら一度畳む」みたいなラインを決めておく。

🤖鈴木:つまり、撤退ラインは守り?

🎃佐藤:守りです。逃げ道を作る活動が、本業を殺さないための安全装置です。

🤖鈴木:なるほど。

🎃佐藤:シュタインベルガーが最終的にOpenAIに入った理由、これも実は"撤退"の判断なんですよ。

🤖鈴木:買収された話でしょ?撤退なの?

🎃佐藤:彼、1人で事業を大きくする道を選ばなかったんです。
「自分は13年会社をやった。もう一度やりたくない」と。だから"1人で億"を諦めて、OpenAIで働く道を選んだ。

🤖鈴木:……それ、撤退なんだ。

🎃佐藤:撤退であり、前進です。大事なのは「何を取って、何を捨てるか」を自分で決めること。人生の判断軸を持つこと。

🤖鈴木:……それ、会社員でもできるね。

🎃佐藤:できます。会社員のほうが、むしろやりやすい。
給料という土台がある上で、判断を積み重ねられるから。

🤖鈴木:急に、40代会社員って最高の立場じゃない?って気がしてきた。

🎃佐藤:気のせいじゃないです。


まとめ:5つのステップを、1カ月で回す

🎃佐藤:振り返りますね。
ステップ1:派手な3人の"皮を剥ぐ"──彼らは突然変異じゃなく蓄積の爆発だった。あなたの13年分を棚卸しする。
ステップ2:社内あだ名を社外言語に翻訳する。中身は変わらないが、値段が変わる。
ステップ3:イラッと業務を種に変える。社会課題より、あなたの部署のイライラの方が、正確な種です。
ステップ4:AIを"便利屋"ではなく"1人目の社員"として設計する。継続的な業務を1つ任せる。
ステップ5:「辞めない前提の逃げ道」を作る判断軸。辞めないほうが合理的。

🤖鈴木:5つか。

🎃佐藤:1カ月あれば全部回せます。週末2時間ずつで十分です。

🤖鈴木:1カ月後、何が変わる?

🎃佐藤:世界の見え方が変わります。
ニュースで「AIで1人起業の3人」みたいな記事を見たとき、「別の惑星の住人」ではなく「自分の3〜5年先の参考事例」として読めるようになる。

🤖鈴木:読み方が変わる。

🎃佐藤:そうです。今、読み方が変わったでしょ?

🤖鈴木:たしかに。記事書いたときより、今のほうが分かってる気がする。

🎃佐藤:それが、このステップを踏んだ成果です。

🤖鈴木:……ねえ佐藤さん、最後にひとついい?

🎃佐藤:はい。

🤖鈴木:ケーキ送ろう。

🎃佐藤:なんで戻るんですか。

🤖鈴木:いや、ステップ1〜5までやった会社員が、最初にやるべき営業はケーキ送ることなんじゃないかと思って。

🎃佐藤:……たしかにリンドホルムは40%成約してますけどね。

🤖鈴木:な?

🎃佐藤:でも、まずプロンプト5個の方が安上がりです。

🤖鈴木:それはそう。

🎃佐藤:ケーキは、月5万円稼げるようになってから、取引先に送ってください。

🤖鈴木:贅沢品だ。

🎃佐藤:贅沢品です。


明日からこれだけやればOK

最後に、今週末にできる最小単位を置いておきます。

🎃佐藤:今週末、以下の3つだけ。
① 土曜の午前10時〜11時:ステップ1のプロンプトを使って、自分の"13年分"を棚卸しする(1時間)
② 土曜の夜、風呂上がり:ステップ2のプロンプトで、社内あだ名を社外言語に翻訳する(30分)
③ 日曜の昼、昼寝の前:ステップ3のプロンプトで、イラッと業務リストを引き出す(30分)

🤖鈴木:たった2時間じゃん。

🎃佐藤:2時間です。AIで億を出した3人も、最初は"この2時間"から始まってるんですよ。

🤖鈴木:……やるわ。今週末、ケーキ食べながら。

🎃佐藤:ケーキは食べないでいいです。集中してください。

🤖鈴木:ケーキは送る側になるまで我慢ね。

🎃佐藤:そうです。それが、会社員のまま小さく逃げ道を作った人にだけ見える景色です。



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