バンドPについて
昨日、彼らの解散の報を双子の弟から告げられたとき、正直、何の感慨も湧いてこなかった。
「結成35年なら、まあじゅうぶんすぎるくらい活動したし、メンバーもみんな悔いはないんじゃないかな」
それくらいの自分でもちょっと遠いというか冷たい感想が口をついたくらいだった。
何というか、弟も含めて、世界中には、彼らの熱狂的なファンがたくさんいるだろうから、こんな僕がどーこー言うのはなんか違うような気もしたしね。
しかし、その日の晩、クリームシチューの材料の牛乳を買い忘れていたことに気づいて、ひとりコンビニに出かけた道すがら、うっかりサブスクで彼らの曲を再生したら、
(自分の人生にとっての)バンドPの存在の耐えられない重さ
に気づいてしまって、どうにもたまらなくなってしまった。
ああそうだったわ。
誠に恥ずかしながら、僕はかつて
あのストレンジカメレオンは僕のことだ
って信じて疑わない若者のひとりだった。
そして、実は50を過ぎた今だって本当はまだそう思っている自分に気づいて愕然としてしまった。
本当に穴があったら入ってそのまま自分で自分を生き埋めにしてやりたい気分だ。
でも、そんな僕だからこそ、みんなに出会えたんだろうな
と照れ笑いを浮かべている自分もいる。
そんな僕にとって、ある時期、人生の道標みたいになっていた、とっておきのバンドPの曲がある。
そうなんだ。
うまく笑えなくていいよ
泣きたいときは泣いてもいいよ
こっそり弱音を吐いてもいいよ
まるで感情のないロボットみたいに
笑うことも泣くことも出来なくなってしまった
ひとりの老青年は確かにその歌詞に何度も救われたのだった。
そして、気付いたら、今や誰よりも豪快に笑って泣いて、弱音なんかもバリバリ吐きまくっているオッサンが爆誕していた(苦笑)
でも、だからこそ
今度は僕の番だ
って思っているんだ。
うん、かつてバンドPが僕に伝えてくれたあの言葉を、今度は、僕自身が僕の愛する大切な人たちに向けてずっと言い続けていきたいと考えている。
そう、
うまく笑えなくてもいいよ
泣きたいときは泣いてもいいよ
こっそり弱音を吐いていいよ
ってね。
これからも僕は君にずっと言い続けていくよ。
<おしまい>
この記事↓を読んで、微力ながら自分にも何か出来ないかと思い、今回、特別に記事を解禁しました。
みなさま、拡散と署名をよろしくお願いいたします。
