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幻覚の中のヒーロー 【ショートショート】

 新しいパジャマを着た夜、僕は幻想のまちの広場に立っていた。空には奇妙な光がひかって、住人たちは恐怖に怯えている。
 手にした剣は、まるで自分の意思を持ってるみたいに重くも軽くもなる。僕が一歩踏み出すと、瓦礫が舞い上がり、闇の化け物が退散した。

 翌朝、目覚めた僕は不思議な高揚感を覚えた。学校で、廊下に落ちていた本を拾う——誰かの落し物かもしれない。これまでは無関心だった小さな出来事に、自然と手を差し伸べていた。
 夢の中でヒーローだった自分が、現実の行動にも影響を与えているみたいだ。

 次の夜、再びパジャマを着ると、街は今度は火に包まれていた。逃げ惑う人々を守りながら、僕は戦った。
 目覚めた朝、僕の心は少し強く、少し勇敢になっていた。幻想の街での戦いは、ただの夢ではなく、現実の自分を少しずつ変えていた。

 パジャマの魔法は、僕に「ヒーローの心」を教えてくれた。目に見えない勇気を手に入れた僕は、今日も小さな勇気を現実に積み重ねる。


#毎週ショートショートnote #幻覚パジャマ
#短編小説

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棚島 香帆汰(たなしま かほた) よければ応援していただけると嬉しいです。 いただいたチップは、私の物語のページを少しずつ彩る力に変えさせていただきます。