258話 イセトの回想 Iset’s Recollection【エジプト編】波打際スケッチ Sketches of the Shoreline ~AIと創る青春物語~
王宮から少し離れた町はずれの別邸に、イセトは涼みに来ていた。
ここは、実家のあるネブセド国の別荘のようになっていて、街道にも近くオアシスからの要路を監視できる位置にあり、ネブセド国の外交的、商業的、軍事的な監視ができる位置にある。

周りには、葉を茂らせた緑があるため、その近くの東屋で待女に菓子や果物を用意させて談笑していたのだ。
オアシスの方から馬に乗った凛々しい若い男に抱きつくようにして二人で馬に乗っている女の姿を見る。

どこかで見たことがある人だが・・・・

その女は、用意されている馬車の籠に乗るらしいが、その若い男に抱きついたまま離れようとしない。
さんざん甘え、キスをした後に、ようやく馬車の横に立って馬の男を見送っていた。

その女が、振り返ってイセトを見たときの顔は忘れられない。

その女は、第七夫人 サトラメンだった。
イセトはそのことを誰にも言っていない。

バツ悪そうに、横を向いたままのサトラメンの馬車が去っていくのを
イセトは横を向いたまま、ただ待っていた。
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