[書評] 黄金の60代
みなさん、こんにちは。Naseka です。
私は 哲学者・書評家・エッセイスト として、
自らを定義しています。
「残りの人生で今が一番若い」とか
「何かを始めるのに
遅過ぎることはない」とか、
「人生はこれからだ」的な言葉を
よく耳にする。
私もSNSでの発信には
用いることがあるし、
それらは何も 心にもないことを
言っているわけではない。
だが はたして、
この手のセリフを口にする者のうち
“本気で” 考えている者は
どれだけいることだろうか。
人の本性は、行動によって示される。
口では何とでも
(それこそ あることないこと)
言えるからこそ、
言葉ではなく行動を
見なければならない。
そう考えたときに、
自身の発言に対して
堂々と胸を張れる者が
どれだけいようか。
私自身、発信量と行動量が
比例しているかと言われたら、
些か自信ははない。
だからこそ、
年を重ねてもストイックに
精進を重ねられる人を見ると尊敬する。
今回の本は、
改めて自分の生き方について
内省させられるものである。
早熟
この本の著者は
日本を代表するスター、
郷ひろみ氏。
私が生まれる前なので
直接見てきたわけではないが、
高校生時代から歌手・俳優として
活躍されてきた方である。
(今更 紹介するまでもないが)
日本人あるいは世界中の人々の
平均は知らないが、
一般的に人生で
何かが花開く時期というのは
何歳くらいなのだろうか。
少なくとも私は
生まれてから学生時代まで、
(身内にとっては
どう見えていたか知らぬが)
取り立てて輝いた記憶はない。
会社員として十何年働き、
「職場の中で そこそこできる人」
程度の輝きを放つのが
せいぜいである。
かたや高校生で
全国的なスターである。
私から見れば、早熟も いいところ。
もちろん何の努力もなしに
活躍できたわけじゃないだろうし、
本人にしか分からない苦労も
あったとは思うが。
早枯れではなく
浅はかな考えで
「人間は平等なのだ」
と主張するなら、
早熟で活躍された人は
早枯れとなるべきである。
そうでなければ、私のような
(あるいは私以上に)
晩成型の人間が
やるせなくなってしまうだろう。
ところが現実はそうではなく、
郷氏のように年齢を重ねても
なお輝き続ける人がいる。
生まれ持った才能や運も
いくらかはあるだろう。
それでも今年(2025年)には
70歳になろうかという現在においても
活躍し続けるためには、
本人の弛まぬ精進なくして
ありえないはず。
才能や運の差を嘆くのは容易いが、
それに甘んじていては
自身の成長は望めない。
そこで大事になってくるのが、
本書で語られる
氏の歩みと心がけである。
人として当たり前のことを
では どれだけ
特別なことを実践すれば、
氏のようになれるのであろうか。
(いや、同じようにはなれないと思うが)
いざ読んでみて思ったのは、
ひとつひとつ のほとんどが
「人として当たり前のこと」
だということ。
もちろん歌手としての
トレーニングだとか
専門的な修練は例外であるが、
日常の生活習慣から
感謝や挑戦心を忘れないこと。
いうなれば、人間としての
「基礎の徹底」である。
我々は、人生の成功を
何か特別な才能や
劇的な出来事に求めがちだ。
しかし 氏の人生が示すのは、
「日々の積み重ねが人生を形作る」
という極めてシンプルな真理である。
本書で語られる氏の習慣は、
ひとつひとつを見れば
非常にシンプルである。
当たり前と言ってもいいかもしれない。
成功とは 急に湧き出るものではなく、
習慣の延長線上にある。
毎日を丁寧に過ごし、感謝を忘れず、
自分に課した約束事を守る。
そうした当たり前を
長く積み重ねることが、
「黄金の60代」を迎えるための
準備となるのだ。
未来には常に可能性が
「死ぬまで発展途上」
という一節がある。
これは氏の人生観そのものだろう。
本書の随所から、
「まだまだ自分は成長できる」
「常に新しいことに挑戦し続ける」
といった意欲的な姿勢が感じられる。
人は しばしば
「あの頃は良かった」
「自分のピークは 〇歳頃だったな」
などと考えがちだ。
しかし、氏は 逆の視点を持つ。
これまでの蓄積があるからこそ、
60代が最も充実した時期になり得る。
そして、その先にも さらなる可能性が
広がっていると信じている。
この考え方は、
私たちに勇気をくれる。
たとえ今が どんな状況だろうと、
人生は これから
より良くすることができる。
むしろ これまでの経験を土台に、
これからどんな挑戦をするのか。
その視点を持ち続けることが、
充実した人生を作る鍵なのではないか。
これは 郷ひろみ という
人間が磨き続けてきた、
「人生哲学」そのものである。
こんな人にオススメ!
・郷ひろみファン
・これからの人生、生き方を
考え直していきたい人
こんな人には合わないかも…
・自己啓発書が苦手な人
・ストイックな生き方に興味がない人
お読みいただき、
ありがとうございました。
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「これで完璧!」と満足することは「これ以上 自分は成長できない」と言っているのと同じこと。「理想形」とか「完成形」なんて、自分自身で決めることじゃない。伸びしろがある方が楽しいじゃないか。
— Naseka@令和の哲学者 (@philosopher_018) February 27, 2025
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