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癌に関して読み流して欲しい話

もし今、がんと診断されて  
「他に治療法はないのか」と調べている方がいたら  
一つだけ知っておいてほしい話があります。
ただ、この話はエビデンスに乏しいため是非試した方がいいという話ではなく、こんな話もあるよみたいな情報共有です。
具体的にどれくらい服用するか、飲む頻度はどうかなど知ってますがここでは敢えて書きません。
試したければご自身でたくさん情報収集されてください。
試すのは自己責任ですので予めご了承ください。

最近SNSでは、犬の寄生虫薬ががんを治すという話が広く拡散されています。  
その中心にあるのが Fenbendazole という薬です。

実際、この薬について触れた論文は存在します。  

2021年に発表された  
「Fenbendazole Enhancing Anti-Tumor Effect: A Case Series」という論文です。

著者は  
- Ryan S. Chiang  
- Ali B. Syed  
- Jonathan L. Wright  
- Bruce Montgomery  
- Sandy Srinivas  

泌尿器系のがん患者3例を報告したケースシリーズです。

対象となったのは  
腎がんや尿路上皮がんなどの患者で、  
一部は既存治療に抵抗性でした。

これらの患者に  

- Fenbendazole  
- ビタミンE  
- クルクミン  
- CBD  

などを併用したところ  

腫瘍縮小や完全奏効が見られた  
という報告でした。

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## なぜこの話が広まったのか

きっかけは  
Joe Tippens  
という人物です。

2016年、彼は小細胞肺がんで余命宣告を受けました。

その後

- Fenbendazole  
- ビタミンE  
- クルクミン  
- CBD  

を自己投与し、  
腫瘍が消えたとブログで公開しました。

この話は

- Reddit  
- Facebook  
- YouTube  

などで拡散し、

「犬の寄生虫薬ががんを治す」

というストーリーが世界中に広まりました。

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## 実は理論的には完全なデマとも言えない

Fenbendazoleはベンズイミダゾール系薬剤で、  
細胞の「微小管」を阻害する作用があります。

これは抗がん剤で言えば  

- Vincristine  
- Paclitaxel  

と同じターゲットです。

研究では

- 微小管阻害(細胞分裂停止)  
- p53活性化  
- 解糖系抑制  
- がん細胞のエネルギー枯渇  

などの作用が推測されています。

つまり理論上  
抗がん作用があっても不思議ではない薬です。

実際、同じ系統の寄生虫薬である  
Mebendazole  


- グリオーマ  
- メラノーマ  

などで臨床試験が進められています。

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## それでも臨床で使われない理由

ここが一番大事なポイントです。

### ① ヒトのデータがほぼない
Fenbendazoleの研究は  
ほとんどが

- 細胞実験  
- マウス実験  

です。

ヒトのデータは  
症例報告レベルのみで、  
ランダム化比較試験(RCT)は存在しません。

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### ② 薬の吸収が悪い
Fenbendazoleは

- 体内吸収が非常に低い  
- 血中濃度が上がりにくい  

という特徴があります。

つまり  
人で抗がん濃度に届かない可能性があります。

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### ③ 動物用医薬品
Fenbendazoleは

動物用の駆虫薬です。

人に長期投与した場合の

- 毒性  
- 肝障害  
- 長期安全性  

などのデータが十分にありません。

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## 腫瘍医のリアルな評価

多くの腫瘍医の評価は  
だとてもシンプルです。

「研究としては面白い」
「理論は理解できる」

しかし

臨床データが少なすぎる

つまり

治療としてはまだ未確立

という立場です。



ちなみに

がん研究では
**既存薬を別の用途に使う研究(drug repurposing)**が進んでいます。

実際に研究が進んでいる薬には
• Mebendazole
• Metformin
• Aspirin
• Ivermectin
• Disulfiram

などがあります。

特に Disulfiram は
アルコール依存症の薬ですが、
• がん幹細胞抑制
• プロテアソーム阻害

などの作用があり、
現在複数の臨床試験が進行中です。



最後に

がんと診断されたとき、
人は必ず「何か別の可能性」を探します。

それはとても自然なことです。

ただ医療の世界では

「希望の話ほど慎重に見なければならない」

こともあります。

研究として面白いものと
実際に患者を救う治療の間には

とても大きな距離があります。

この文章が、
情報を整理するための一つの材料になれば幸いです。


下記ノートも参考になるかは分かりませんが何かの力になれば幸いです。


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