掌編小説「うどんと蕎麦の論争」
蕎麦)
おい、うどん。
お前は何故うどんと言うんだ?
うどん)
知らないよぉ。
蕎麦くんは?
蕎麦)
俺は蕎麦の実でできているからなぁ…。
うどん)
あ、調べたらわかったよ。
小麦粉の皮で餡を包んで煮た、「混飩(こんとん)」という唐菓子がルーツだって。
だから、うどん。
蕎麦)
なるほどなぁ…。
お揚げはキツネ、揚げ玉はタヌキ。
俺たちのトッピングは自由自在だ。
『狐狸精(こりせい)』がルーツかはわからないないが、『仙狸(せんり)』は山猫の妖怪らしい。
そして山猫と猫では、また違う。
まるでわけがわからんな。
うどん)
動物霊は人を化かすというからね。
"名は体を表す"というやつだろうさ。
……ちょっと違うかな。あはは……。
ちなみにキツネは、お揚げが狐さんの好物だから。
タヌキは、「揚げ玉が具なし(種ぬき)」だからタヌキ。
なんにせよ、僕らがのびる前に美味しく食べてもらうのがツウってものさ。
蕎麦)
だなぁ……。
うどん・蕎麦の割烹屋に行くとするか。
ちなみに麺の由来は麦の顔色、面構えってか。
うどん)
そうめんくんがカラフルで一番おしゃれだよね。ふふっ。
蕎麦)
拉麺(ラーメン)のやつも呼んで来ようぜ。今日は久しぶりに皆で飲み会だ。
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