換骨奪胎(かんこつだったい)
【意味】
先人の作品の着想・構成・表現などを取り入れながら、新しい工夫を加え、独自の作品として作り直すこと。
【用例】
この映画は古い説話を換骨奪胎し、現代社会を舞台とする物語に仕立てている。
【故事来歴】
[出典]北宋の僧・恵洪『冷斎夜話』巻一「換骨奪胎法」に、北宋の詩人・黄庭堅(こうていけん、1045~1105)の言葉として、「詩意無窮而人之才有限、以有限之才追無窮之意、雖淵明少陵不得工也。然不易其意而造其語、謂之換骨法、窺入其意而形容之、謂之奪胎法」とある。
大意は、「詩の意味・境地は無限だが、人の才能には限りがある。古人の詩意を追う場合、その意味を変えずに言葉を新しく作り替えるのを『換骨法』といい、その意味の内側へ深く入り込み、別の形で表現するのを『奪胎法』という」というもの。
「骨を取り換える」「胎を奪う」という道教的な仙人の変身・再生を思わせる表現を、詩作の技法に転用した語である。
【類義語】
本歌取り、翻案、焼き直し
【対義語】
【補足】
黄庭堅自身は盗作を勧めたわけではなく、先人の作を学びながら独自性を加える創作論として説いたとされる。「胎」の字義については、道教の健康法「胎息(腹の奥深くまで息を吸うこと)」に通じる〈腹の奥深いところ〉の意とする解釈もある。「換骨脱胎」とも書く。
