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隕鉄の刀 ~その存在と特徴と入手法について~

日本刀鑑賞はいいぞ!日本刀鑑賞推しVtuberのぼたまる雪です。
ある日日本刀と出会い造形美に沼落ちし、転がるように鋼の美しさに落ちていった女です。
今では日本刀好き仲間を増やすべく、Vtuberとして日本刀の魅力を発信しています。日本刀はいいぞ。

最近「流星刀」に分類される短刀をみんなのスパチャで購入しまして、グッズ化いたしました。
https://botamaru-yuki.booth.pm/  

それでは今回は『流星刀』とは何か?その魅力は?という点を解説していきたいと思います。
そのまま『星燈』の購入の流れも綴っていきます。
流星刀はいいぞ。


『流星刀』とは?

流星刀は、隕鉄(隕石に含まれる金属成分)を混ぜて鍛造した日本刀です。
(隕鉄を混ぜた日本刀の呼称は、流星刀以外にも隕星剣や天鉄刀などバリエーションがありますが、今回は流星刀で統一していきます。)

基本的に日本刀は砂鉄からたたら製鉄でつくられた『玉鋼』という鋼鉄を使って鍛刀されるものですが、「隕鉄で刀をつくろう」と思い立った人がいました。
それが幕末~明治期の政治家の榎本武揚という人物です。
彼がロシアを訪問した際にロシア皇帝所蔵の隕鉄の剣をみたことがきっかけで、自身も隕鉄を混ぜた刀を作りたいと思ったそうです。

そうして榎本氏は富山県の白萩村で見つかったという『白萩隕鉄』という隕鉄を用いて作刀するように刀匠に依頼し、完成した刀を『流星刀』と名付けました。
(ちなみに白萩隕鉄は当初は隕鉄だと思われていなかったらしく、発見者はたくあん漬けの漬物石として使っていたようです。たくあん食べたい

隕鉄を使った流星刀はこのような流れで生まれました。

(ちなみに隕鉄の武器は古くから世界各地にありました。
製鉄技術が確立する前は鉄を得る手段が宇宙からの飛来物、つまり隕石だったのです。たとえば紀元前14世紀頃のエジプトのツタンカーメン王の棺からも隕鉄の鉄剣が見つかっています。)

流星刀の特徴は?

隕鉄は鉄以外にもニッケル・錫・銅・コバルトなどの成分を含んでおり、その影響で独特な肌の模様を見ることができます。
ダマスカス鋼の包丁と鉄の雰囲気は似てるかも。

玉鋼だけの刀と比べると、鉄の白黒のラインがより強調されていてとても面白いです。
写真も載せますね!↓

↑過去の配信のサムネ!通常の刀だとここまで横筋がクッキリはっきり出ない。

↑これはぼたの脇差さん(美濃伝)。流星刀に比べると鉄を鍛えた時の横線が見えにくいね。
(流星刀が見やすいだけの話ではある)


流星刀の特徴に話を戻しますね。
素材を隕鉄10割にすると、隕鉄は炭素量が低すぎるため『焼き入れ』という工程をすることができず強度が得られない弱点があります。
また、隕鉄は玉鋼に比べると軟らかい材質となっているため、当時の刀匠も刀として加工するには相当苦労をしたようです。

そこで隕鉄と玉鋼を混ぜて比率を調整し、最終的には榎本氏の流星刀は隕鉄:玉鋼=7:3の比率に落ち着いたという記録が残っています。

安藤刀匠が作刀した『星燈』は、隕鉄:玉鋼=3:7の比率になっています。
隕鉄を使った刀と言っても、隕鉄の比率や刀匠の違いで地鉄や雰囲気が違ってくるところもおもしろい点ですね。
(よかったら他の流星刀もググってみてください)

『流星刀記事』という榎本武揚氏が寄稿した文章もどうぞ↓
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jgeography1889/14/1/14_1_33/_article/-char/ja/  )

日本刀とは若干離れるのですが、
隕鉄単品だと金属表面に『ウィドマンシュテッテン構造』という独特な構造が見られます。が、流星刀の表面ではその構造は見かけない印象です。
玉鋼(鉄)と混ぜている関係もあるかもしれませんね。
鉄の世界、奥が深い。

流星刀に興味をもったきっかけは?

もともと流星刀の存在は知っていましたが、なかなか拝見する機会がありませんでした。
ある日、ある研師のかたからご厚意で流星刀を鑑賞させていただく機会をいただき、「流星刀っていいな」と思うようになった次第です。だってロマン。

金属なのに木材みたいな模様ができるのがすごくおもしろい、と強く感じたことが今でも記憶に新しいです。
空から来たものが地面にあるものと似ているなんて、興味深すぎる~!の気持ち。

↓当時の鑑賞の様子(ツリーに写真も続きます)

ぼたまるのVtuberとしての強みは、日本刀にあまり興味がない層(界隈外の人、と普段は表現しています)にもリーチできることだと自分で考えています。
日本刀の中でも隕鉄でつくった変わり種の刀の存在が広く知れ渡ってほしいので、いつか自分でも流星刀を所持したいと思うようになりました。
純粋に自分が所有・鑑賞したい気持ちももちろんありますが…

ここから私のわくわく流星刀計画が始動しました。

購入にあたって(誰に依頼するか、料金、手順は)

今回流星刀を購入する相談をさせていただいたのは、岡山県の安藤広康刀匠です。
普通の刀剣以外にも、過去にエヴァンゲリオンコラボの刀剣や、アズールレーンコラボの刀剣も手掛けていらっしゃる方です。

(知り合いの職人さんから流星刀の作刀経験が豊富と伺いまして、安藤刀匠にお声がけしました٩(*´︶`*)۶✨)

流星刀の製作・購入にかかる費用をDMで相談、概ねの製作期間と予算を把握したところで、「出来上がった刀が実はありまして。鎌倉期の体配をしています」と一振の流星刀のお話をいただきました。
「数年前にタイムラインで見ていいなあと思ってたあの刀だ!!」と運命を感じて購入を決意した次第です。
(だってピンクゴールドの紗綾模様が入った鎺がついている流星刀のお守り刀なんてそんな忘れられんやん。購入可能なチャンスが回ってくる機会なんてそうそうないやん、運命やん…ここまでの思考は30秒かからなかったと思います。返事のDMは脳と指が直結した文章になってたので推敲に時間がかかったくらいで…)

チャンスの前髪と運命は逃がすなって ばっちゃんが言ってた。


刀剣の製作依頼をしたい方向けに、安藤刀匠に送った内容を要約しますね。
・(あいさつ、なぜ安藤刀匠に依頼したいとおもったか)
・依頼の詳細(鎌倉時代の姿の短刀、直刃、地鉄が強調されたもの)
・この条件での予算と必要な隕鉄の量、製作期間はどれくらいになるか、
これらを送らせていただきました。

お返事の要約は
・製作期間は1年以上
・購入の場合は110万円、(制作の場合はもう少し上)。
でした。ご参考までに。
(ちなみに隕鉄自体は昔より高くなっていってます
なので今後製作・購入を依頼する時に私が購入した時の金額より高額になることも十分ありうるのでご承知おきください。
あと、材料なども価格が変動しうるので予算は刀匠に直接尋ねるのが良きです)

日本刀を製作依頼する時は、刀匠さんに相談しましょう٩(*´︶`*)۶✨
ハバキや白鞘などの必需品もとりまとめてくれるので心強いです。


なんかいいなあって思ってた刀が入手できそうな機会に恵まれるのって、文字通りの千載一遇、運命的出会いだよね。逃がしたくないよね。

ということで予約させていただき、岡山へ見に行き、購入し、名前をつけて今に至りました。

110万円。
よく買えたな…
ちなみにYouTube収益からは約10万ほど、あとはボーナスや株を転がしたお金、貯金をあてました。

たしかな満足、プライスレス(*´▽`*)🌸
いつも皆様応援ありがとうございます。
配信を見てくれる分の広告収益も活動費の足しにさせていただいているのでありがたいことでございます。
宣伝やチャンネル登録・高評価も確実に助かっております。ありがとうございます。
みんなが応援してくれているおかげでやりたい放題できているので、いつもありがとうの気持ちでいっぱいです。またみんなを巻き込んで刀のことをやっていきたいと思っているのでよろしくお願いします。巻き込まれてください。


『星燈(ほしあかり)』と名前がつくまで

当初から「スパチャで刀を買って、みんなで楽しみたい、鑑賞したい」という構想がありました。
界隈外の人にとって、日本刀は買うものという実感はあまりわかないものだと心得ています。なので、そうした方々にも「日本刀って作ってもらえるものなんだな、買えるものなんだな」と知ってほしい意図がそこにはありました。
その構想を叶えたい気持ちと、流星刀をほしい気持ちがドッキング。
「みんなのスパチャで流星刀を買おう!」となりました。

刀匠とお話をして、お譲りいただく段取りが立ちました。
次にしたのは、名前決めです。マシュマロで募集しました。

名前をみんなでつけることによって、みんなにとって思い入れのある刀になるといいなという気持ちがありました。
あと、最初からたくさんの人に周知してもらう目的も兼ねています。

実際に募集してみるとたくさんの人が時間をかけて素敵な名前を考えてくださっているのが伝わってきて、この刀がすでにみんなに愛されていると感じました。
改めまして、名前を応募いただいた皆様、投票いただいた皆様に感謝申し上げます。BIG LOVE

そうして数ある候補の中から最終的に決まった名前が、『星燈(ほしあかり)』です。
宇宙から降ってきた星のかけらが、地上にあっても光輝きますように。そういう願いがこもっています。

美しい号(名前)がついたので、安藤刀匠に『星燈』の銘を入れていただき、茎の変更にともない登録証の内容を変更する手続きをしていただき、そうして受け取りの日を迎えました。
正直、すごく感動しました。そして、みんなに見てもらうのがとても楽しみで仕方がありませんでした。

お披露目配信

その後、体調不良やオリチャー発動、グッズの製作などで期間が空きまして、先日お披露目配信をいたしました。

見て見てをするにあたって刀剣撮影のプロに写真をお願いしたのですが、これが本当に良かったです。流星刀特有の地鉄の表情がはっきりクッキリ写っていて、やっぱプロの技しか勝たんと思いました。
配信の方もぜひ見てみてください。見て。

30秒ほどの切り抜きも置いておきますね。↓

刀をみんなとじっくり鑑賞できてとってもたのしいひとときでした!!!
今後グッズは常設にして、ご新規さんや購入したい人がどのタイミングでも購入できるようにしています。
せっかくなのでBOOTHリンクをもう一度貼りますね↓

https://botamaru-yuki.booth.pm/

なんかVtuberっぽいグッズまとめ画像に憧れていました。満足。

そしてこちらが安藤刀匠にインタビューした内容のまとめ画像。↓
8枚スライドがあるよ!

「現代刀は作っている人に会える」、これは本当に魅力でした。
どう作ったか、何が一番大変だったか、そういうことを聞くのがとても楽しくて熱中しちゃいました!(*´▽`*)

刀匠さんが現代も活躍している。その技のすばらしさや心意気に触れることができて、星燈購入プロジェクトは私にとって得難い体験になりました。
みんなにとっても、なにか思い出に残るものだとうれしいなぁと思ってます。
隕鉄の刀、流星刀。その存在ももっとたくさんの人に知られますように。



次回計画している配信は、『日本刀の本物・偽物の鑑定』についてです。

刀剣!とんでも鑑定回

購入した短刀(新々刀の名工の銘)でもし本物なら購入価格の10倍近くの金額になるけど…という導入です。
刀剣を鑑定に出すながれを説明していくことが目的です。これで実家の蔵から出てきた刀も鑑定に出せる人が増えるかな…!

お楽しみに。

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