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phinomotonokuni
この国に残された観客席
この国に残された観客席
このまま日本が変わり続けるなら、
いっそ日本人のほうがどこかへ移り住み、
そこで「新しい日本」を作ったほうが早いのではないか。
そんなことを考える日がある。
もちろん、現実にはできない。
生活も仕事も家族も、
簡単に置いていけるものではない。
だから結局、
この国に残る。
残って、変わっていく景色を眺める。
賛成することもあれば、
納得できないこともある。
声を上げても何も変わらないように思える日もある。
それでも席を立つことはできず、
気がつけば私は観客のように、
この国の変化を見つめている。
本当は観客ではないはずなのに。
この国で暮らし、
税金を払い、
働き、
子どもたちの未来を案じている。
それなのに、
自分の意思とは関係なく物語が進んでいくような感覚だけが残る。
だから今日も文句を言いながら、
変わっていく日本を眺めている。
この国に残された観客席から。
