留学業界の闇: 「命を絶て」と命令する広告の正体
留学広告に潜む「自殺推奨」の危うさ
留学協会の認定アドバイザーとして、日々さまざまな留学関連の広告にも目を通している。制度の透明性、情報の正確さ、そして何より、学生の人生に関わるメッセージの重みを意識しながら。だが、ある日目にした一枚の広告に、思わず目を疑った。

これは、英語圏なら通報されてもおかしくない広告だ。自殺を連想させる表現は、広告規制やソーシャルメディア規約で厳しく取り締まられている国が多いからだ。
この広告が、ただの学生の落書きなら笑って済ませられたかもしれない。
だが、「アイエス留学ネットワーク」というオーストラリアのシドニーに実在する留学エージェンシーが発信した広告であり、問い合わせ先にはCHIKA SAKAMOTOと明記されている。つまり、「坂本知嘉」という八戸学院大学ではグローバルカウンセリングのプロフェッショナルとさえ紹介されていた人物が関与している可能性が高い。
要するに、留学する学生の人生を預かるはずの業界の“公式な顔”が、自殺を連想させる英語を堂々と広告に使っている事例なのだ。
この広告がアイエス留学ネットワークという実在企業の公式広告であり問い合わせ先には、“プロフェッショナル”とさえ紹介されている「坂本チカ」の名前が記されている以上、学生の人生を支援するべき機関が「自殺を推奨する英語」を堂々と使うことは極めて不適切だ。
「Take one's life」は、英語では「自殺する」という意味で使われる。これはスラングでも誤解でもない。新聞記事、映画、日常会話でも頻出する、極めて一般的な表現だ。
たとえば、「彼は鬱になり、自ら命を絶つことを決意した」という文は、英語では「He was depressed and decided to take his life.」となる。
「Take your life」は、命を絶つ行為そのものを指す。つまりこの広告、ほんの少しでも英語が分かる人が見れば、命令文として掲げられた以上、「さあ、やってみろ。命を絶て!」としか読めない。
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和製英語ではない。だからこそ危ない。
この広告が厄介なのは、「Take your life」が文法的にも意味的にも正しい英語であることだ。和製英語なら「通じない」で済む。だがこれは、「通じるけどヤバい」タイプ。通じない表現なら単なる失笑で済むが、「命を絶て!」と受け取れる表現は深刻な社会問題となりうる。
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留学業界の言語感覚が危ない
留学は人生を切り拓くための大きな一歩だ。その一歩を後押しする広告が、「命を絶て」と彩られていたら、どうなるか。
- 学生や保護者に不安・不信感を与える
- 英語圏の教育機関や現地での印象を大きく損なう
- 日本の英語教育や国際感覚の限界が露呈する
留学は本来「生きる選択肢を広げる」ものだ。アイエス留学ネットワークと坂本チカは「Go for it. Take your life!」と広告に載せた時点で、その責任を放棄しているのではないか。鬱に苦しむ学生がこの広告を目にしたらどうなるか。それが、命を絶つ決断の“後押し”になってしまう可能性だってある。私たちは、誰に未来を託すのか、改めて考えるべきだ。
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