レティシア書房店長日誌
一人出版社「月と文社」
出版社「月と文社」代表者の藤川明日香さんは、東京工業大学工学部建築学科卒業、東京工業大学院建築学専攻修了後、1998年に日経BP入社。2008年より「日経WOMAN」編集部を経て、2023年退社、(株)月と文社を設立されました。社名の「月と文」は、20年以上住む東京の月島・勝どきエリアと、20年以上携わる文章の仕事への愛着が由来となっているとのことです。
この出版社は、これまで「かざらないひと」、「今日も演じています」、「私の孤独な日曜日」、「こじらせ男子とお茶をする」、「東京となかよくなりたくて」等を出版しています。
「せつなさ、懐かしさ、ワクワクする気持ち――。誰もが身に覚えのある感情を文章やビジュアルで切り取って、遊び心あふれる本に仕立てます。
10年後、20年後に、本棚に置かれたその本をふと見つけたときに、
昔の自分と対話するような気持ちになっていただければこんなに嬉しいことはありません。」と、HPに書かれています。
たとえば、20代から50代まで幅広い世代の人たちが執筆した「私の孤独な日曜日」。書き手の肩書きは千差万別で無名の人たちばかりですが、その人ならではの、休日の孤独の風景が満ち溢れた、魅力あふれるエッセイ集です。読んだ後、自分自身のさえない休日が、なんとなく味わい深いものに感じられる不思議な一冊です。

「こじらせ男子とお茶をする」は、世間一般でいうところの安定的なキャリアや今風の思考を回避して、自分の信じる道を切り開こうとしてきた男性へのインタビュー集です。出版業界からは「夏葉社」島田潤一郎さん、「共和国」下平尾真さんが登場します。
「『こじらせる』というあり方には、『思考停止にならずに立ち止まる』に近い意味合いもあると私は感じており、彼らがいかにしてその状態と向き合い、その後の行動につなげてきたかを紐解くことで、人が自身を見つめるための普遍的な視座が得られるのではないかと考えています。」と出版意図が本書に書かれています。

「今日も演じています」は、「良き母」「仕事ができる人」「アイドル」等々、様々な”役割”を演じてきた8人のインタビュー集です。人生において、何かを演じることの意味、あるいは自分はどうありたいかを問いかけていきます。
これから社会に出る人、出たけれど違和感がどんどん強くなってきている人に、ぜひ読んでほしい本だと思います。まもなくリリースされる新作は「何も起きない夜日記」です。前述の「私の孤独な日曜日」に連なる本です。「平凡な夜の、切実な話」をテーマに、やはり異なる世代、職業の17人が執筆しています。
⭐️レティシア書房ギャラリーご案内
5/13(水)~5/24(日)「風薫る」こだま亭
5/27(水)~6/7(日) 「Tiny Works About Birds」渡谷圭子展
6/10(水)~6/21(日)「境界を渡る小舟」熊谷誠展
⭐️入荷ご案内
「アルテリ21号」(1430円)
小澤みゆき「リーン·インにまたね」(1100円)
「季刊日記2号 特集ー日記のくるしみ 日記と植物」(2170円)
「随風3号」(2200円)
平城さやか「ふつうに働けないから、好きなことして生きています」
(1760円)
子鹿·紫都香「キッチンドランカーの本」(660円)
「ランバーロール08」(1650円)
「仕事文脈27」(1320円)
きくちゆみこ「人といること、すさまじさとすばらしさ」(2420円)
ゆうあん「本づくり日記」(800円)
高倉嘉男「インド映画はなぜ踊るのか」(2970円)
あまみやうみ「どさんこ日和」(800円)
小津夜景「書庫に水鳥がいなかった日のこと」(1980円)
青木海青子「図書館、山へ分け入る」(1980円)
税所篤快「大地との遭遇」(2200円)
碇雪恵「そいつはほんとに敵なのか」(1870円)
植本一子「とある都市生活者のいちにち」(1540円)
佐々木里菜「近く訪れる彗星」(2200円)
「蟹ブ店番日記」pha(1090円)
能町みねこ「デッドエンドで宝探し」(2200円)
渡邊愛知「guriのぐるり」」(1980円)
テラニシシュウヘイ「喫茶結社の”読む”ラジオ·アーカイブス」(1100円)
村瀬孝生「朽ちて死ぬ自由」(2420円)
