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日本で一番重い独立系書店店主による「相当重いけど自然界にもわりと普通に存在する重さ」からの脱却についての話

なんでもかんでもハラスメントと言われる世の中になってしまいましたが、ご飯を配膳する際などに主に太った人間に対して向けられる「ほら、たくさん入ってるやつ、お食べ」という、肥満の民に大盛りを強制する食品ロス防止を目的とした脅迫行為については、いつになったら”◯◯ハラスメント”という名前をつけていただけるのでしょうか。こちらの申請窓口はどこにあるのでしょう。

似たようなケースとして、主に太った人間がおにぎりを食べていると、半笑いで「お、似合うねえ」とか「美味しそうに見えるねえ」といった類のクソありがたい評価をいただいてしまうことがあるのですが、あのような発言に対して「◯◯ハラだ!」と大騒ぎする権利はいつごろ私ども肥満の民の手に届くのでしょうか。「デブハラだ!」とか、言えそうなもんですけどね。ん?デブ腹?テメェの腹のことかよって…?なるほど…肩身が狭いねえ…肩幅は広いのにねえ…。

マイノリティにきちんと目を向ける世の中にしよう!という声が一応聴こえ始めて以来、マイノリティにきちんと目を向けていない行動をした人間は一応叩かれる世の中になりましたね。その割にはいつまでもお洋服屋さんから「フリーサイズ」という概念がなくなりませんね。「だれでも着られるサイズ」という意味を含んでいる言葉だと思っていますが、着ることができたためしがありません。まあ、所詮人間は、自分が想定できる範囲のマイノリティのことにしか目を向けられませんからね。肥満の民のことは視界に入らないのかもしれませんね。こんなにも、大きいのにね☆

まあまあまあ、所詮、「デブは甘え」なのでしょう。自己責任論が強い今の世の中においてイキイキと自己責任の刃を振りかざす民にとって、肥満の民は格好の的ですよね。ほら、表面積が広いし!なにせヒットボックスがでかい!よぉブラザー!ジブラルタル様の復活だ!!










………。


何にそんなにイラついているのかって?

見るがいい!

ドン!











ドン!



さすがに焦る。




ええ、体重計に乗ったのは久しぶりだ。

ひゃくじゅうさんキログラム?
なんと113kgである。
もはやちょっとした冷蔵庫じゃないか。



いやいやマジかよ、ご立派が過ぎるだろう。こいつはきっと、日本で一番重たい独立系書店の店主であろう。大したもんである。よくやっているよ。

確かに、最近忙しくしすぎたせいで、生活が乱れていた。だからご自愛が過ぎた。しかし113kgはあまりに想定外すぎた。これは、いかん。肥満の民界隈にも、越えてはいけないラインっちゅうものがあるのだ。これでは行き着く先は大鶴肥満である。”まーごめ”しか言えなくなるぞ。

いやしかしマジかよ、113kgって何だよ、と思いチャットGPTに聞いたところ、


類似生物はジャイアントパンダ(小さめの成体)だそうだ。

やや小ぶりな大人パンダ1頭分」

こいつは本当にやたらめったらとユーザーの心に寄り添いやがる。まずはかわいい所を出しておいてユーザーを安心させようという魂胆が見え見えである。「やや小ぶりな大人のパンダ」って何なんだよ、パンダはみんなデケえんだよ。



ほう。中型イノシシ。




\里山で出会ったら全力で逃げたいサイズ感!/







うるせえ!!!





フォローになってねえ


いやはやこいつは困った話である。「相当重いけど自然界にもわりと普通に存在する重さ」って何なんだよ、山ん中分け入って探さねえと出会えねえ奴ばかりじゃねえか。







うーーーん、うるさい!

もう聴こえてくる。

もう、耳に届いている。




こういうことを言うとすぐにありがたいアドバイスが届く。あれをすると痩せるよこれをすると痩せるよと。この数十年、もう全部届いた。ありとあらゆるアドバイスが私の右耳から入り、速度を落とさずに左耳から出ていった。アドバイス程度では痩せないのである。そもそも人様の言うことを素直に聞く性格でもない。減量に関しては誰かに何かを言われてもスノーボード國母みたいな態度しかとれない。例えも古い。


ちなみに、私には過去に減量の成功体験がある。もう10年が経ってしまったが、フルマラソンやウルトラマラソンを完走した経験があるのだ。かえって、その成功体験が肥満をこじらせる原因のひとつになっているところがある。「本気出せば痩せちゃうよ?」みたいなイキリが、私の中にちょこっとある。そしてその本気が発揮されたことは、この十年間には一度もない。このままではこの先もない。



もうこうなったら未経験のアプローチで減量に取り組むしかない。「痩せたら健康になる」だとか「着たい服が着られるよ」だとか「トライアスロン完走したいよね?」だとか、その程度のエサじゃ私という巨体の錆びついたエンジンはかからないのである。


そこで、思いついたのだ。
「文章」の力を借りることを思いついたのである。


連載である。連載をしよう、勝手に減量についての連載をしようと思いついたのである。本当ならばどこかのだれかさまに締め切りを決めていただいて、その日までにダイエットエッセイを、減量日記を書かなきゃいけない!と追い込んでいただければ「ああ書くために痩せなきゃな、書くために動かなきゃな」と、ケツに火のひとつでも灯るものなのだが、そんな機会もないので自分のnoteで減量についての連載をしようと企画したのである。

世の作家とは逆を行くのである。書くために走るのではない。走るために書くのである。わたしはダイエットはなかなか続けられないが、書くことだけは続けられる。だから、そこに賭けてみようと思うのだ。



というわけで、月末。月末に書く。本屋の月報を毎月19日周辺に書いているように、月末に店主が自身の肥満と向き合う連載を始めようと思ったのであった。そしてまずは、お酒をやめて、炭酸水に切り替えるところから始めよう。ああそうしよう。そうするがいい。

まあ、いつまでも痩せずに、ただただ肥満が肥満とにらめっこし続けて終わる連載になるかもしれない。それならそれで。何もしないよりはましであろう。というわけで乞うご期待。おたのしみに。


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