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ステーブルコインの本当の価値は『コイン』ではない──WeFi・Deone・STBLが狙う金融インフラの未来

ステーブルコインは、もう単なる暗号資産ではなく、金融インフラそのものになり始めています。

今重要なのは、どのステーブルコインが勝つかだけではなく、それを既存の銀行・カード・決済システムとどう接続するか

という部分です。

そしてWeFiが狙っているのは、

「ステーブルコインそのものを持たせること」

よりも、

「オンチェーン上の資産を、Visaなど既存の決済インフラにつなげる部分」

なのです。

この事実を順番に整理して、明確にしていきましょう。


① ステーブルコインは「投機」から「決済」へ移り始めている

本当にステーブルコインが「使われるお金」になり始めているのか?
一部のマニアだけが使っているのではないのか?

その変化を見るうえで、2026年6月の数字は非常に分かりやすいです。

なぜなら、

「市場に存在する金額」は減った。

それなのに、

「実際に動いた金額」は過去最高になったからです。

2026年6月

ステーブルコイン市場の時価総額
約3,120億ドル

でも月間では
約77億ドル減少しました。

これは2022年5月以来最大の月間減少です。

ところが、その一方で、

調整後取引量は
1.79兆ドル

前月の1.10兆ドルから
+63%

前年同月比では
+125%

さらに、

2026年2月の
1.78兆ドルという過去最高記録も更新しました。

つまり、何が起きているのか?

市場時価総額
約3,120億ドル

月間 −77億ドル

なのに、

調整後取引量
1.79兆ドル

過去最高

ということです。

ここが非常に重要です。

「ステーブルコインの供給量が増えたから、取引量も増えた」

という話ではありません。

むしろ逆。

市場に存在するステーブルコインの総額は減った。

それなのに、

実際にステーブルコインを使って移動した価値は過去最高になった。

つまり、

「持っている人が増えた」

だけではなく、

「すでに存在しているステーブルコインが、より活発に使われている」

ということです。

しかも、この1.79兆ドルという数字は、単純なオンチェーン取引量ではありません。

VisaとAlliumのデータでは、ボットによる取引や取引所内の資金移動などを調整し、より経済的な利用実態に近づけた「調整後取引量」が使われています。

つまり、単なる

「投機対象として保有するもの」

から

「実際に価値を移動させるために使うもの」へ。

ステーブルコインの役割が変わり始めていることを示す、非常に強い数字の一つです。

ここで理解すべきポイントは、市場規模が増えることだけが成長ではないという事実です。

「どれだけ持たれているか」ではなく、

「どれだけ実際に使われているか」

2026年6月の数字は、

ステーブルコインが「暗号資産」から「金融インフラ」へ移行していく過程を、かなり分かりやすく示しています。

Source:

https://www.coindesk.com/business/2026/07/06/circle-s-usdc-is-leaving-tether-behind-in-the-stablecoin-volume-race

https://blockport.io/latest-news/record-stablecoin-transfers-surge-crypto-cash-reserves-shrink/


② 本当の「決済普及」は何を見れば分かるのか

では、何が起きれば本当に決済インフラになったと言えるのか。

例えば、

・企業が仕入先への支払いに使う

・給与の支払いに使う

・店舗が売上を決済する

・Bitcoinの価格が上がっているか下がっているかに関係なく使われる

こういう状態です。

つまり、

「暗号資産市場が盛り上がっているから使われる」

ではなく、

「普通の経済活動の中に組み込まれて、相場に関係なく使われる」

ようになった時。

これが本当の意味での普及です。

WeFiをとらえる為に必要な視点は、

「BTCがいくらになるか」

ではありません。

企業活動や日常生活の中で、

「毎月、毎週、毎日、普通に支払いが発生しているか」

です。

そして、

それが市場の強気・弱気に関係なく続くようになれば、

「ステーブルコインは決済インフラになった」

と判断できる、ということです。


③ では、取引量が増えたからといって本当に利用されているのか?

ここで次の問題が出ます。

ブロックチェーン上で1兆ドル動いたとしても、

それが

「企業が仕入先に支払った1兆ドル」

なのか、

「ボットがDeFi間で資金を動かした1兆ドル」

なのかは、

ブロックチェーンの取引履歴だけでは分かりません。

なので、

「取引量が増えた=実社会で普及した」

とは考えません。


④ 本物の決済利用をどう見分けるのか

ここでのポイントは、

「取引そのもの」ではなく、

「その取引の周辺にあるパターン」

です。

例えば、

・同じ相手への繰り返し送金

・定期的な給与支払い

・請求書に基づく支払い

・店舗での購入

・カード決済との接続

・法定通貨との間で繰り返される資金移動

などです。

つまり、

一回だけ巨額のお金が動くより、

「同じ人・同じ企業が、同じ用途で何度も使っている」

ことのほうが重要なのです。

WeFi CEO のマクシム氏が最も強い普及のサインとしているのも、

「同じユーザーや企業が、同じ種類の支払いを繰り返すこと」

と言っています。

なぜなら、

本当に便利な決済手段でなければ、人はそれを日常の習慣にはしないからです。


⑤ 最大の問題は「使える場所」


次の問題は、

「一般消費者がステーブルコインを使う上で最大の障害は何か?」

です。

マクシム氏の答えは、

「Acceptance=受け入れ側」

です。

つまり、

ステーブルコインを持っている人がいても、

相手側が受け取れなければ決済手段として成立しません。

例えば店舗側からすると、

「ステーブルコインを受け取ってください」

と言われても、

・トークンを保有したくない

・会計処理を変えたくない

・税務処理を複雑にしたくない

・今までの銀行口座への入金方法を変えたくない

という問題があります。

店舗は、

「暗号資産を使いたい」

わけではありません。

単純に、

「売上のお金が、自分たちが普段使っている通貨で、自分たちの口座に入ればいい」

わけです。

ここが非常に重要です。


⑥ だからWeFiは「店舗にステーブルコインを持たせる」方向ではない

ここでWeFiの立ち位置が出てきます。

WeFiでは、

ユーザー側はオンチェーンの残高を持つ。

その残高をVisaが使える場所で利用する。

店舗側は普通のカード決済として処理する。

という形を目指しています。

つまり、

利用者:

「ステーブルコインなどのオンチェーン資産を使っている」

店舗:

「普通のカード決済を受けている」

この間をWeFiがつなぐ。

店舗側には、

「暗号資産を受け取ってください」

とは要求しない。

だから店舗側の決済システムを大きく変更する必要がない。

WeFiは、

「ステーブルコインを普及させるには、店舗に暗号資産を理解させるより、既存の決済インフラに接続したほうが早い」

という考え方です。


⑦ 利回りを生むステーブルコインと、決済用ステーブルコインについて

次の問題は、

「規制されたステーブルコインと、利回りを生むステーブルコインの違いは一時的なものなのか、それとも今後も残るのか?」

という話です。

WeFiは、

「この違いは今後も残る」

と考えています。

理由は単純で、

「支払い」と「貯蓄」は目的が違うからです。

例えば普段使うお金と、長期的に運用するお金は、そもそも役割が違います。

銀行を使っていても、

生活費としてすぐ使うお金

と、

定期預金や投資に回すお金

は別ですよね。

それと同じだという考え方です。

そして、ここでGENIUS Actの存在が重要になってきます。

GENIUS Actとは何なのか。

通称GENIUS 法とは、

「Guiding and Establishing National Innovation for U.S. Stablecoins Act」

の略称です。

簡単に言えば、

米国がステーブルコインを
「単なる暗号資産」ではなく、
「規制された決済用デジタルマネー」として制度の中に組み込むための法律です。

この法律では、決済用ステーブルコインの発行者に対して、

・発行額に対して原則1対1の準備資産を保有すること
・米ドルや短期米国債など、認められた流動性の高い資産で準備金を構成すること
・償還方針を公開すること
・準備資産の内容を毎月公開すること

などが求められます。

つまり、

「ステーブルコインを発行している会社を、金融システムの外側に置いたままにする」

のではなく、

「一定のルールを守るなら、米国の金融システムの中でステーブルコインを使えるようにする」

という方向へ、米国政府が明確に舵を切ったわけです。

The President Signed into Law S. 1582 – The White House


GENIUS Actでは、規制対象となる「payment stablecoin」の発行者が、そのステーブルコインを保有していることだけを理由に、保有者へ利息や利回りを支払うことを禁止しています。

つまり、制度上、

「決済のためのステーブルコイン」

「利回りを得る金融商品」

の役割が明確に分かれていく方向にあります。

これは、現在の金融システムでも同じです。

例えば、給料が入ったら、家賃や食費など近いうちに使うお金は銀行口座に置いておく。

すぐには使わない余裕資金は、定期預金や投資などに回す。

同じお金でも、「使うお金」と「増やすお金」は自然に分けて考えます。

つまり、同じデジタルドルでも、目的によって置き場所に違いが出てきます。

そして、この「元本」と「利回り」を最初から分離する構造を、ブロックチェーン上で実装しようとしているプロトコルがあります。

それがSTBLなのです。

STBLは、RWAなどの利回りを生む資産をベースに、

USST
= 元本・流動性

YLD
= 利回り

という形で、Principal(元本)とYield(利回り)を分離する設計を採用しています。(docs.stbl.com)

つまり、

RWAなどの資産

元本部分 → USST
利回り部分 → YLD

という構造です。

ここが、GENIUS Actが示す方向性と非常に興味深く重なります。

GENIUS Actが「決済用ステーブルコインそのものに利回りを付けない」という制度設計を示す一方で、STBLは「では、元本と利回りを最初から別々に扱えばいい」という技術的なアプローチを取っています。

ただし、ここで誤解してはいけないのは、STBLが「GENIUS Actに完全準拠している」と断定することです。

実際の規制上の扱いは、商品、発行主体、取引形態、利用者の所在地などによって異なります。STBL自身も、利用者に対して適用される法令を遵守する責任があるとしています。(stbl.com)

ただし、ここには明確な方向性があります。

「決済」と「運用」を分ける。

そして、それをブロックチェーン上で接続する。

このプロトコルを共同創業者兼会長として率いている人物が、Reeve Collinsです。

Linkedin

STBL公式サイトにも、

Reeve Collins
Co-founder & Chairman

と明記されています。
また今年6月、僕自身もリーブ本人と会ってきました。
この時のお話と内容はYoutube「盆栽の眼」でも公開中です。

Reeve Collinsは、ステーブルコインUSDTの共同創業者として知られ、現在はWeFiの会長も務めています。

つまり彼は、

ステーブルコインを「デジタルドル」として使う世界と、

RWAなどの現実資産から生まれる利回りをブロックチェーン上で扱う世界。

その両方に関わっていることになります。

Source:

U.S. Government / GENIUS Act
GENIUS Act(米国政府)

STBL
STBL公式サイト

STBL Docs
PrincipalとYieldの分離構造


⑧ では、利息のつかないステーブルコインに何の価値があるのか?


ここでさらに重要な質問が出ます。

「銀行預金やDeFiで利回りを取れるなら、なぜ利息のつかないステーブルコインを使うのか?」

この点に関してマクシム氏は、

「そもそも全部を利回りで考える必要はない」

としています。

彼の説明では、

決済用ステーブルコインは「貯蓄商品」ではなく、

「いつでも使えるお金」

に近い。

例えば銀行の普通預金も、

必ずしも高い利息を得るために置いているわけではありません。

すぐ使えるから置いている。

それと同じです。


そしてステーブルコインには、

銀行口座とは違う特徴があります。

例えば、

銀行の営業時間などに縛られず資金を動かせる。

あるいは、

自国でドル口座を簡単に開けない人でも、ドル建ての価値にアクセスできる可能性がある。

つまり、

「利回りがない=価値がない」

ではありません。

価値は、

「使えること」

そのものにもあるのです。


一方で、

「とにかく利回りが欲しい」

という人にとっては、

決済用ステーブルコインは最適な商品ではない。

DeFiならより高い利回りを狙える場合があります。

ただし、その代わりに、

スマートコントラクトのリスクなど、

別のリスクを負うことになります。

だからWeFiは、

「ほとんどの人は両方を使うようになる」

と考えています。

つまり、

「全部を一つの商品に入れる」

という考え方ではなく、

「目的によって金融商品を使い分ける」

という考え方です。


⑨ 銀行の「トークン化預金」はステーブルコインの敵なのか?

ここから、かなり重要な話に入ります。

銀行もブロックチェーン上でお金を動かそうとしています。

そこで、この質問です。

銀行が「トークン化預金」を作ったら、

ステーブルコインは必要なくなるのか?

その答えは、「NO」です。

これはむしろ、Validation(裏付け・追認)になります。

つまり、

銀行が本格的にトークン化預金を作り始めたということ自体が、

「オンチェーンで金融資産を動かす仕組みには意味がある」

と銀行自身が認め始めた証拠なのです。


そして実際に、米国の大手銀行も動き始めています。

JPMorgan、 Citi、 Bank of America 、Wells Fargoなどは、The Clearing Houseを通じて、銀行預金をトークン化し、銀行間で24時間365日のオンチェーン清算・決済を可能にするネットワークを構築しています。

そして、これは2027年前半の開始が予定されています。

ここで理解すべきポイントは、

「銀行がこういうものを作り始めた」

という事実そのものです。

銀行は、

「そんなものは必要ない」

と考えているなら、

何年もかけて共同インフラを作ったりしません。

だからこそ、

銀行が参入してきたことは、

ステーブルコインにとって脅威というより、

「オンチェーン決済という方向性そのものが認められた」

という意味を持つわけです。

Source:

The Clearing House
Major Financial Institutions Unveil Bank-Led On-Chain Money Initiative

この公式発表には、J.P. Morgan、 Bank of America、 Citi、 Wells Fargoなどの幹部コメントも実際に掲載されています。


⑩ ただし、銀行のトークン化預金とステーブルコインは同じものではない

ここは混同してはいけないところです。

トークン化預金は、

「銀行のお金をトークン化する」

もの。

つまり、

銀行のシステムの中にあるお金を、

オンチェーンで扱いやすくするイメージです。

そのため、

大企業が銀行システム内で資金を管理する、

企業間の大規模な資金移動をする、

Treasury(企業の資金管理)を行う、

といった用途では強い。


一方で、

「同じ銀行ネットワークにアクセスできない人へ、国境を越えてお金を送る」

という用途では、

別の問題が残ります。

例えば、

日本の銀行口座

海外の銀行口座

という従来の構造では、

銀行間の関係や規制、決済時間などが関係します。

トークン化したからといって、

「世界中の銀行システムが一つにつながる」

わけではありません。

ここにステーブルコインの役割が残るとWeFiは考えています。


⑪ だからWeFiは「銀行 vs ステーブルコイン」と考えていない

ここがWeFiの戦略としてかなり重要です。

マクシム氏は、

「WeFiはどちらか一方のモデルと戦うつもりはない」

と言っています。

なぜなら、

銀行が預金をトークン化しても、

最終的にはそのデジタルマネーを、

・カード

・店舗

・現地口座

などにつなげる必要があるからです。

つまり、

「デジタル化されたお金が存在する」

だけでは十分ではない。

そのお金を、

「実際に使える場所」

まで持っていかなければいけない。

ここでWeFiの役割が出てくる。

WeFiが狙っているのは、

「どの種類のお金が勝つか」

を決めることではなく、

「異なる種類のお金を、実際の金融・決済システムにつなぐ部分」

です。

なのでWeFi自身も、ブロックチェーンと規制金融機関を組み合わせたインフラを掲げています。


⑫ ここでWeFiの本当のポジションが見えてくる

ここまでを一度整理すると、

ステーブルコイン

銀行預金

トークン化預金

法定通貨

カード決済

銀行口座

これらが全部存在する可能性があります。

WeFiは、

「どれか一つが全部を駆逐する」

とは考えていません。

むしろ、

「それぞれの仕組みが残ったまま、それらを接続するインフラが必要になる」

と見ています。

これが、

「WeFiは何を作ろうとしているのか」

を理解する上で非常に重要な部分です。


⑬ なぜ新興国が重要なのか

次の質問は、

「グローバル決済では新興国を優先すべきなのか?」

です。

WeFiの答えは、「Yes」

と答えています。

その理由は、

「必要性が強い場所ほど、行動が変わりやすいから」です。

例えば、

海外からお金を受け取るたびに、

高い手数料を払っている人。

送金に時間がかかっている人。

自国通貨が不安定な人。

そういう人たちは、デジタルドルによる決済手段を導入するメリットが大きい。

ナイジェリアなどの国では、導入しないと生き残れない状況にまで追い込まれている地域もあります。


逆に、

国内送金が一瞬で終わり、

通貨も安定していて、

銀行システムも非常に便利な国では、

わざわざ新しい仕組みに乗り換える理由が弱い。

だから、

「必要性の強い市場から普及する」

という考えです。


ただしWeFiは、

「新興国専用の金融システムを作る」

とは考えていません。

例えば、

ドルへのアクセス

海外からの送金

現地通貨への払い出し

などは、ヨーロッパやアメリカの国際企業にも必要です。

つまり、

最初に利用する人たちが違っても、

必要になるインフラには共通部分があるのです。


⑭ だからWeFiの成長戦略は「世界を一気につなぐ」ではない


ここも面白いポイントです。

マクシム氏は、

「世界中に一気に同じ仕組みを入れる」

とは言っていません。

むしろ、

「一つ一つの市場で実際に機能させる」

という考え方です。

オンチェーン側の基盤は共通。

しかし、

国が変われば、

・ライセンス

・規制

・現地決済システム

・銀行

・通貨

などが変わる。

だから、

基礎となるオンチェーンインフラを共通化しながら、

その国ごとの金融インフラを接続していく。

WeFiは、

「グローバル決済は、一つずつ機能する市場を作っていくことで構築される」

という考え方です。


⑮ ステーブルコインは「見えるお金」から「見えないインフラ」へ


次に重要なポイントは、

「ユーザーはステーブルコインを自分で持って、直接使うべきなのか?」

それとも、

「ステーブルコインは裏側の見えないインフラになるべきなのか?」

です。

WeFIの答えは明確で、それは

「ほとんどの人にとっては、見えないインフラになるべき」です。


例えば、普通の人は、

Visaカードで支払うとき、

「Visaのどのサーバーを通ったのか」

なんて考えません。

「どのネットワークで決済されたんだ?」

とも考えない。

ただ、

カードを出して、

支払う。

それだけです。

WeFiは、

ステーブルコインも最終的にはそうなるべきだと考えています。


⑯ ユーザーに必要なのは「技術」ではなく「結果」

ユーザーがやりたいことは、例えばアプリを開いて、

残高を見る

支払う

それだけです。

その裏側で、

ステーブルコインが使われているのか。

どのブロックチェーンを使っているのか。

法定通貨へ変換されたのか。

どの決済ネットワークを通ったのか。

ユーザーは考える必要がない。
むしろ、考えたくない。

つまり、

「ブロックチェーンを使っていることを理解させる」

のではなく、

「ブロックチェーンを使っていることを意識させない」

方向です。


ただし、

ユーザーには簡単に見えても、

企業や規制当局には透明性が必要です。

企業や規制当局は、

「誰から誰へ」

「いつ」

「いくら」

「どこへ」

お金が動いたのかを把握する必要があります。

だから、

ユーザー側:できるだけ簡単に

企業・規制側:必要な情報を追跡できる

この両方を成立させる必要があります。


⑰ 「Deobank」は規制上の新しい銀行なのか?

次のポイントは、

「銀行ではないDeobankというモデルは、規制の中で本当に生き残れるのか? 結局、銀行免許が必要になるのではないか?」

というものです。

WeFiの答えは、

「Deobankという言葉そのものが、法律上の銀行カテゴリーになる必要はない」

というものです。

つまりDeobankというのは、

「新しい種類の銀行免許」

を意味しているわけではありません。

あくまで、

「金融サービスをどういう仕組みで構築するか」

を表す言葉です。


規制当局が見るのは、

「Deobankと名乗っているかどうか」

ではありません。

実際に何をしているのか。

そこが重要です。

例えば、

預金を受け入れているのか。

決済サービスを提供しているのか。

カードを発行しているのか。

信用を供与しているのか。

顧客資産を保管しているのか。

そういった「実際に行っている金融機能」に応じて、必要なライセンスや規制が決まる。

だから、

「Deobankだから銀行免許が必要」

という単純な話ではないということです。


⑱ では、実際の金融機能は誰が担当するのか?

ここがWeFiのモデルです。

マクシム氏は、

「すべてをWeFi自身が行う」

とは言っていません。

むしろ、

それぞれの規制された金融機能について、

「誰がその責任を持つのかを明確にする」

という考え方です。

例えば、

決済サービス

ライセンスを持つパートナー

カードサービス

ライセンスを持つカード関連事業者

銀行サービス

規制された金融機関

というように、

必要な機能を、それぞれ適切なライセンスを持つ事業者が担当する。

そしてWeFiが、それらをオンチェーンの金融体験としてつなげる。


⑲ WeFiは顧客のお金を自分の銀行預金として持つのか?


ここもかなり重要です。

マクシム氏は明確に、

「WeFiは顧客預金を自社のバランスシートに載せて、信用創造に使うわけではない」

と説明しています。

つまり、

顧客からお金を預かる

そのお金をWeFiが自由に使う

融資する

という従来型銀行のモデルではない。

WeFi自身が銀行として預金を集め、そこから貸し出しを行うという構造ではありません。


では資産はどうなるのか。

WeFiは、

WeFiの分散型カストディモデルによって、資産は個々のウォレットに保持され、

その資産を移動させるにはユーザーの承認が必要になる、

と説明されています。

つまり、

「ユーザーの資産をWeFiが自由に動かせる」

という構造ではない。

ここが従来型の銀行モデルとは違うところです。


⑳ そして、規制はむしろDeobankにとって悪いものではない


規制が明確になれば、

「何を誰が担当するのか」

が明確になります。

例えば、

このサービスは銀行免許が必要。

このサービスは決済ライセンスが必要。

この部分は認可されたパートナーが担当。

この部分はユーザー自身が管理。

というように、

責任の境界線を引ける。

なので

「明確な規制は、このモデルをむしろ運営しやすくする」

と言えます。


逆に言えば、

顧客から預金を集めて、

それを自社のバランスシートに載せ、

信用を作り、

貸し出しを行うなら、

それはもう銀行領域に入ってくる。

しかし、

「ライセンスを持った金融機関が提供するサービスを、オンチェーンの仕組みと組み合わせる」

というモデルは、それとは違う。

これがDeobankという考え方です。


㉑ では2031年、結局どの金融システムが残るのか?

ここが、我々投資家にとっても、最も重要なポイントです。

2031年には、ステーブルコインが当たり前になる世界が実現しようとしています。

そこで、

・少数のグローバルステーブルコイン

・地域ごとのステーブルコイン

・銀行のトークン化預金

どれが主流になるのか?

という質問がでてきます。

WeFiの答えは、

「全部残る」です。

どれか一つがその他全部を駆逐するとは考えていません。


まず、

少数のドル建てステーブルコイン。

これは国境を越えた決済で大きな役割を持つと考えています。

理由は、

流動性が集まりやすいから。

多くの人が使い、

多くの場所で換金でき、

多くの市場で受け入れられる資産ほど、

さらに利用される。

つまり、

「使われているものに、さらに流動性が集まる」

という構造です。

そのため、

クロスボーダー決済では、

一部の大規模なドルステーブルコインが中心になる可能性が高い、

という見方です。

USDTやUSDC、トランプファミリーが仕掛けるUSD1は、ここに該当するでしょう。


㉒ 一方、銀行のトークン化預金も残る

銀行は銀行で、

トークン化預金を使う。

大企業の資金管理。

銀行システム内での企業間決済。

Treasury management。

こういった領域では、

銀行が発行するトークン化預金が強い。

なぜなら、

銀行との関係、

銀行による信用、

規制、

既存の企業金融システム

がそのまま利用できるからです。

そして、これはすでに動き始めています。

上記でも説明していますが、

2026年6月、The Clearing Houseは、

JPMorgan
Citi
Bank of America
Wells Fargo

などの大手金融機関が参加する、銀行主導のオンチェーン・マネー構想を発表しました。

銀行預金をトークン化し、

銀行間で24時間365日のオンチェーン清算・決済を行う仕組みです。

さらに、The Wall Street Journalも、このネットワークを2027年前半に開始する計画だと報じています。

つまり、

銀行は既存の金融システムを捨てるのではなく、

その預金そのものをトークン化して、

ブロックチェーンを銀行インフラの中に組み込もうとしている。

ステーブルコインだけが金融の未来ではない。

銀行のトークン化預金もまた、

これからの金融インフラの一つになっていく可能性が非常に高いのです。


㉓ 地域ごとのステーブルコインも残る

そして、

日本なら日本円。
例えばJPYC。

ヨーロッパならユーロ。
例えばEURC。

その他の地域でも、それぞれの通貨や規制に対応したステーブルコインが存在する可能性があります。

なぜなら、

国ごとに通貨も規制も違うからです。

つまり、

世界中のお金が全部、

「ドルステーブルコイン一種類」

になるとは考えではありません。


㉔ ここで重要なのは「共存する」という考え方

マクシム氏は、

現金

カード

銀行振込

が現在も全部存在していることを例にしています。

現金があるからカードが消えるわけではない。

カードがあるから銀行振込が消えるわけでもない。

それぞれ、

「得意な場面」

が違うからです。

デジタルマネーも同じになるだろう、

というのが彼の予想です。

つまり、

ステーブルコイン

トークン化預金

地域型デジタル通貨

が、

それぞれ違う用途で共存する世界です。


㉕ では、一番難しくなるのは何なのか?


それは、

「新しいお金そのものを作ること」

ではありません。

問題は、

「違う種類のお金をどうやって相互に動かすか」

です。

例えば企業が、

Aというデジタルマネーで支払いを受けた。

でも、

Bというデジタルマネーで取引先に支払いたい。

あるいは、

ステーブルコインで受け取った。

でも最終的には、

現地の銀行口座に入れたい。

こうなると、

それぞれのシステムを接続する必要があります。


つまり、

Aの金融システム

Bの金融システム

銀行

カード

店舗

というように、

異なる金融ネットワークをつなぐ必要がある。

ここが、

これから最も重要になるポイントです。


㉖ その上で、WeFiが狙っている場所


この部分にて、今回お話してきた全ての点が、一本の線となります。

WeFiが賭けているのは、

「どのステーブルコインが世界一になるか」

ということではありません。

WeFiが構築しているのは、

「それらの異なる金融システムを接続するインフラ」です。

WeFiは、

「オンチェーンの価値」

と、

「人々がすでに使っている口座や決済ネットワーク」

をつなぐレイヤーを作っているのです。


つまり、

ステーブルコインが変わってもいい。

銀行のトークン化預金が増えてもいい。

地域ごとのデジタル通貨が増えてもいい。

重要なのは、

「その価値が最終的に人が使えるところまで届くこと」

です。

カードで使える。

店舗で使える。

銀行口座へ移せる。

国境を越えて送れる。

そうやって、

「デジタル上に存在する価値」

を、

「現実の経済活動」

につなげる。

そこをWeFiは、非常に大きな事業機会として捉えているのです。


㉗ 結論の整理

最初:

「ステーブルコインは、もう単なる暗号資産取引用のトークンではない」

実際の企業決済、送金、Treasury、国際決済などに使われ始めている。

しかし、

ステーブルコインを発行するだけでは金融システムは変わらない。

なぜなら、

使える場所が必要だから。

そのため、

カード

銀行口座

店舗

決済ネットワーク

現地通貨

などとの接続が必要になる。

さらに、

銀行もトークン化預金を作り始める。

地域ごとのステーブルコインも存在する。

つまり、

将来は「一種類のお金」が世界を支配するのではなく、

複数のデジタルマネーが共存する。

そこで必要になるのが、

「異なる金融システムを接続するインフラ」

WeFiはそこを狙っている。

という構造です。


「ステーブルコインを持つこと」そのものがゴールではありません。

ステーブルコインが銀行口座につながり、

カードにつながり、

店舗につながり、

企業決済につながり、

国境を越えた送金につながる。

そこまでできて初めて、

「デジタルのお金」が実際の経済活動の中で使える。

だからWeFiが狙っているのは、

「新しいお金を一つ作って勝つこと」

ではなく、

「これから増えていく様々なデジタルマネーを、実際の金融・決済世界につなぐこと」なのです。


最後に

ここからは、投資の話です。

ここまで見てきた金融インフラの変化を、僕自身は「投資」という目線でも見ています。

もちろん、未来は誰にも分かりません。

でも、

これだけ大きな金融システムの変化が起き始めている。

そこには、投資機会も生まれます。

僕が伝えたいのは、

「これを買えばいい」

という話ではありません。

自分で調べて、

自分で考えて、

自分の意思でお金を動かしてみる。

その経験を積んでいくことです。

何に使うのか。

何に投資するのか。

どこまでリスクを取るのか。

正解はありません。

でも、自分のお金を実際に動かせば、

「これは良かった」

「これは違った」

という、自分にしか分からないお金の感覚が残ります。

この感覚を養わない限り、その人は一生お金に振り回され続けることでしょう。

だから僕は、

「失っても勉強代として受け取れる範囲=余剰資金で触れてみる」

ということに意味があると思っています。

僕自身も、そうやって自分のお金を動かしながら、この世界を見てきました。

未来は誰にも分からない。

だからこそ、

自分で考えて、自分で選ぶ。

その結果も、自分で受け入れる。

僕は、この積み重ね以外に、自分の豊かさを作っていく方法は無いと思っています。

信用せずに、検証せよ。


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