【UTAKO恋愛実録#2-1|バイオレットフィズの向こう側】
UTAKO恋愛実録#2-1
「バイオレットフィズの向こう側」
⚠️物語はノンフィクションですが、使用している名前や場所は全てフィクションです。
それは高2の春の夜だった。
昼間は暖かくなってきたのに、
夜になるとまだ少し肌寒い。
街灯に照らされた帰り道。

コンビニのガラスに映る自分の顔は、
なんとも不幸そうだった。
失恋してから、
もう1ヶ月くらい経っているのに。
みんなは「次行こうよ」と言う。
でも、
そんな簡単なものじゃなかった。
好きだった人を失うというより、
その人と見ていた未来を失った感覚だった。

だから私は、
しばらく恋愛なんてするつもりはなかった。
好きになるつもりなんてなかった。
それが、まさかあんなことになるなんて.....
⸻
放課後。
いつものように
まりあと亜衣子と話していた。
まりあ:詩子〜元気出しなよ〜♡
男なんて星の数ほどいるんだからぁ♡

詩子:振られたことないまりあには、私の気持ちなんてわかんないよ!
まりあ:ん〜まぁそうだけどぉ♡
何で振られるの〜?
追わせればいいのに〜♡
詩子:そういうのいいわ〜。うんざり!
まりあ:つまんな〜い♡
亜衣子:まりあ〜失恋直後の詩子にはそれキツイって〜。
亜衣子:詩子しんどかったね〜よしよし〜。
詩子:2人とも私のことはしばらくほっといて.....
まりあと亜衣子は顔を見合わせた。

私は本当に疲れていた。
好きになることも。
期待することも。
傷つくことも。
全部。
⸻
それから1ヶ月くらい経った頃。
まりあ:詩子〜♡亜衣子〜♡
今度さぁ、西住くんたちとの飲み会あるよ〜
詩子:ん〜パス!興味なーい!
亜衣子:私は合コン自体パス。
まりあ:へぇ〜。
そういうこと言うんだぁ♡
まりあ:じゃあもう授業のノート貸さないよん♡
詩子:えっ!?それは困る!
まりあ〜!それはずるくない?

まりあ:人数合わせでいいから来てね♡
ノート貸すから♡
詩子:まりあはいいよな〜。
才色兼備でさぁ〜。
男にも振り回されない感じ。
腹立つけど。
まりあ:ふっふーん♡詩子も頑張れ♡
正直、行きたくなかった。
でも。
ノートには勝てなかった。
⸻
さらに2週間後。
約束の日。
待ち合わせ場所に現れたまりあは、
いつも以上に派手だった。
まりあ:詩子お待たせ〜♡

詩子:わぁ〜。
派手な人来たと思ったら・・・
まりあ:うふふ♡男はね、
こういう服装が好きなんだよ♡
詩子:なんかお水みたい・・・
まりあ:そうだよね〜♡
まりあ:あっ!キタキタ!!
西住くーん♡こっちこっち〜!!
まりあの声につられて振り向く。
そこにいたのは・・・
彼が登場したときのUTAKOの脳内です⬇️

背が高くて
ぞくぞくする色気と眼光。
とても同い年とは思えない。
あまり表情がなく
ただこちらを見てる。
まりあ:うわっ♡
やっぱ西住くんイケメン♡
えっ!?やば!もう一人もイケメン!!
今日は大当たり〜♡
詩子:やっぱちょっと怖いんだけど.....
まりあ:仲良くなったらいい奴なんだってば♡
その時の私はまだ知らなかった。
この出会いが、
私の感情を大きく揺らすことになるなんて。
⸻
4人で西住くんの離れの家へ向かった。
まりあ、詩子:お邪魔しまーす!
まりあ:ひろーい♡
詩子:自分の部屋広くていいなー!
12畳くらいはあったと思う。
宅飲みなんてまだ慣れていない頃だった。
その時代の私たちの間では
"バイオレットフィズ"
そんなお酒が流行っていた。

スミレのリキュールと
レモンジュースと炭酸水割。
透明のグラスとパープルの
リキュールから見える
その向こう側がキラキラしていて
これから起こる危険な何かに期待して
少しだけ大人になった気分だった。
そして私は、
初めて西住くんとちゃんと話した。

詩子:西住くんて遊び人かと思ってた。
西住:そうでもないよー。
みんな一回きりとかで終わるし。
詩子:最低じゃん。
西住:だって向こうから来るんだから仕方ないっしょ。
詩子:西住くんは誰でもいいの?
西住:ん〜。ブスとデブ以外。
詩子:ほら、やっぱり最低じゃん。
西住:ははは!!お前面白いな。
気付けば、
ずっと話していた。
不思議だった。
怖いと思っていたのに。
むしろ話しやすかった。
⸻
詩子:西住くん最低だし、付き合ったら彼女がかわいそう。でも嫌いじゃない。
西住:お前気に入った!
なかなか度胸あるじゃん!
俺にその口の聞き方する女あんまりいないぜ?
詩子:私はただ、特別待遇が嫌いなだけ!
西住:はは!いいじゃん!
俺も強気な女嫌いじゃないぜ?
私はその時、
なんとなく感じていた。
この人。
見た目ほど軽くない。
そして、
思っているより寂しい人かもしれない。
その感覚に気付いた瞬間。
少し怖くなった。
なぜなら私は、
そういう人を好きになるタイプだから。

詩子:だって西住くんそんなに悪い人じゃないし。
西住:わかってないね〜。いやむしろ、
こんな短時間で俺の何がわかるの?
詩子:うーん・・・
少し考えてから答えた。
詩子:私が素で話せてる時点で、悪人ではない。
西住:へぇ〜。悪人じゃないといいねぇ。
詩子:えっ何それ!?
みんな笑った。
でも。
私は笑いながらも、
その言葉が妙に引っかかった。
⸻
もしかしたら。
最初はからかわれていただけかもしれない。
試されていただけかもしれない。
でも私は
西住くんの目の奥にある孤独を見てしまった。

そして思ってしまった。
救ってあげたい。
理解してあげたい。
そんな感情を抱いたのは、
人生で初めてだった。
⸻
人は時々、
優しい人に恋をするんじゃない。
「この人、本当は寂しいのかもしれない。」
そう思った瞬間に、
心を奪われることがある。
今思えば、
私は西住くんを救いたかったんじゃない。
失恋して、
理解されなくて、
置いていかれた気持ちのままだった
あの頃の自分を救いたかったのかもしれない。
そして思ってしまった。
救ってあげたい。
理解してあげたい。
そんな感情を抱いたのは、
人生で初めてだった。
⸻
人は時々、
優しい人に恋をするんじゃない。
「この人、本当は寂しいのかもしれない。」
そう思った瞬間に、
心を奪われることがある。
今思えば、
私は西住くんを救いたかったんじゃない。
失恋して、
理解されなくて、
置いていかれた気持ちのままだった
あの頃の自分を救いたかったのかもしれない。

でも。
恋はいつだって後から理由をつける。
あの日の私はただ、
気付いたら好きになっていた。
それだけだった。
END

UTAKOです。
17歳、危険な男に惹かれる時期ですね😎✨
女性の皆さんもそんな時期なかったでしょうか?
あったよね?ねっ?→あると言わせたいw
さぁ、UTAKOはここからどうなって行くのでしょうか?
「断罪と慈愛の歌詠み師UTAKO」のはじまりはじまり〜㊗️✨
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シーズン1はこちらから💁♀️
この1話の曲を夏フェスにエントリーしてます♫
曲変更しました🌈✨

