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JPS展

今年の5月に東京都写真美術館であった日本写真家協会主催の第50回JPS展の巡回展が、7月1日から6日まで京都市立美術館別館で、7月15日から21日まで愛知県立美術館で行われる。
国内最高峰とされる公募写真展で、私は5月の展示を見に行ったのだけど、私は日ごろからスマホで見せ合う小さな画像の写真文化にはものたりないものを感じているので、きちんと大きくプリントされた力のある写真表現は見ごたえのあるものだった。展示は、一般部門と18歳以下部門、会員と審査員の作品よって構成されていて、展示室に入ると、真っ先に文部科学大臣賞受賞作である、田中菜生氏の「還る」という4枚組が目に入ってきた。下のJPSのフライヤーにプリントされた四枚がその作品。田中氏の死生観が投影された作品のようで、幻想的で、思索的な作品だと感じた。田中氏はまだ写真歴がそれほど長いわけでもないそうで、こういった公募展には初挑戦でいきなりJPS展の最高賞をとってしまったとのこと、その才能と幸運は大したものだと思う。個人的には、銀賞作で、ある老夫婦の生と死、看取りを二枚組で表現した、安野文子氏の「あの日あの時」がとても印象的だった。生老病死という尊厳ある人生を生ききることへの静かなエールと感じられる作品だった。私の父母の姿とも重なり心に迫るものがあった。
もう一つ個人的にあげたいのは入選作で、筒井健作氏の「遺品整理人」。身寄りのない死者の遺品整理の現場を写した5枚組で、孤独に老後と死を迎える人も多い現代社会の断面をリアルに捉えた秀作だと感じた。とにかく多彩な作品群で、現代の写真家たちがどんな作品を撮っているのかを俯瞰できる内容だと思う。一枚一枚丁寧に見ていくと結構時間がかかるので、私は途中、ベンチに腰掛けながら見て回っていた。

どうでもいいことだけど、五枚組の拙作「川べりの道」も入選作として巡回展でも展示させていただく予定。その中のワンカットを下に。私が以前プライベートなことでひどく苦しんでいた時期にお世話になったカウンセラーの方がわざわざご家族と都写美までこの作品を見に来てくださったことを聞いたときはうれしかったな

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