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ワークライフバランス時代なのに苦しい理由|物価高と残業代減少で変わった時間の使い方

はじめに

ワークライフバランスという言葉を聞くようになって、もうかなり時間が経ちました。残業を減らそう、休暇を取りやすくしよう、仕事だけでなく生活の時間も大切にしよう。昔の「長く働くほど良い」という空気から、少しずつ仕事との向き合い方は変わってきたと思います。

方向としては、自然な変化だったのだと思います。

ただ最近は、以前より時間ができたはずなのに、なぜか余裕は増えていない。そんな感覚を持つ人も少なくないのではないでしょうか。

増えた時間は、どこへ行ったんだろう

働き方改革やワークライフバランスの浸透で、残業時間が減り、以前より早く帰れる日が増えた人もいると思います。昔ほど「遅くまで会社に残るのが当たり前」という空気は、少しずつ薄くなりました。

本当なら、空いた時間でやりたいことを増やせるはずでした。趣味でも、旅行でも、何か新しいことを始めるでもいいと思います。

実際には、少し違う空気もある気がします。やりたいことがあっても、お金がかかるから少し考える。残業代が減った人なら、なおさらかもしれません。

早く帰れる日が増えても、その時間を以前より自由に使えているかと言われると、少し考えてしまう。そんな違和感が、静かに広がっているようにも見えます。

静かに増えるものは、意外と強い

最近は、物価高や生活コスト上昇、値上げの話を聞かない日の方が少ない気がします。

食品が上がる。交通費が上がる。電気代やガス代も上がる。スマホ料金も以前より負担が増えたと感じる人はいるかもしれません。住宅ローンがある人なら、金利の話も気になります。

しかも厄介なのは、一つだけではないことです。色々なものが、3%、5%、8%と、率は違えど上がっていく。

数字だけ見ると大きくなさそうなのに、気付くと全部来ています。家計側からすると、一人ずつ順番に来てほしいのに、なぜか団体戦です。

そして賃上げのニュースを見るたびに、少し不思議な気持ちになる人もいるのではないでしょうか。

平均5%前後の賃上げと聞くと大きく見えます。給料が増えても、税金や社会保険料も増える。税金や社会保険料を引かれた実際の手取りで見ると、思ったほど生活が楽になっていない感覚もあります。

数字だけ見ると改善しているように見えるのに、「何か前より余裕ないな」だけが残るのかもしれません。

やるべきことと、やりたいこと

ワーク〈ライク〉バランスという言葉は、「やるべきこと」と「やりたいこと」のバランスを考えるためのものです。

ただ最近は、その境界が少し曖昧になっていると感じる人も多いのではないでしょうか。

本当は早く帰れたら出かけたい。好きなことに時間を使いたい。休みの日は何も考えず過ごしたい。

でも現実は、来月の出費を考える。値上げのニュースが気になる。将来のお金も何となく頭に浮かぶ。

やりたいことがなくなったわけではない。けれど、その前に考えることが少しだけ増えた。そんな感覚を持つ人は、思っている以上に多いのかもしれません。

最後に

ワークライフバランスは、仕事と生活のバランスを整える話だったと思います。

ただ、最近は少し景色が変わってきたのかもしれません。

時間が増えれば自由になる、という単純な話ではなくなっている気がします。

時間、お金、将来への安心感。その全部を並べて考える時代になった結果、増えたはずの時間の使い方も少し変わってきた。

最近感じていた違和感は、「時間がない」ではなく、「時間ができても、気持ちまで自由になっていない」ことだったのかもしれません。



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