音楽について思うこと

うちにはテレビがないので知らなかったのだが、
音楽を深掘りする番組があることを知り、動画を探していくつか観た。

歌詞やリフを分解しながら解説していく構成でSUPER EIGHTが出ていた。
どれも素直に面白い。

たぶんこれは、作曲の側から見れば、坂本龍一の『スコラ』『音楽図鑑』。
菊池成孔がORANGE RANGEの楽曲を解体しちゃうう東大講座など。
作詞の側から見れば、TOKYO No.1 SOUL SETのビッケやスチャダラが、深夜にやっていたラップ講座。
そうした番組の記憶が、現代的なフォーマットに組み替えられているのだと思う。

とても分かりやすく、
なおかつ解説者の熱量がきちんと伝わってくる。

私自身も考察することはとても好きな分野だ。
ただ、昭和のサブカルを通過してきた人間として、音楽との向き合い方には、まったく逆の価値観も共存している。

思い浮かぶのは、甲本ヒロトの
「歌詞は聴かなくていい」という発言だ。
彼はまた、音楽は「説明されるものではない」とも言っている。

当時、学のない私には、その考え方のほうが圧倒的にしっくりきた。
英語の歌詞なんて一行も理解できないのに、
RadioheadのCreepを聴いてエモくなったり、
Just the Two of Us進行を耳にすると、意味も分からず黒いグルーヴが身体を揺らす。
これら初期衝動への価値評価はこれからも揺らぐことはない。

一方で、バークリー出身的な、
学びの果てにたどり着く音楽も、タイトで緻密でマニアック。
間違いなく美しい。
どちらも好きだから、たぶんこれからも行ったり来たりする。

音楽に対するこれらの矛盾する好意。
表現者への敬意は絶えない。

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