ねこま先生の日本昔話研究 「浦島太郎」編
こんばんは!🐯
日本の昔話を研究して
もうすぐ50年!
日本昔話研究家・ねこま先生です。
アナタは、日本昔話は好きかな?
同じ昔話だけど、地方によって、
お話が違うことがあるんだけど、
そういう経験ってあるかな?
大好評をいただいたので、
今夜も、同じ昔話だけど、
地方によって異なる内容を
ご紹介していこうと思います。
このシリーズは、
以下の本を、引用と参考にさせていただいております。
なお、古い本なので、現在では無い・変更された
地名もありますが、ご了承くださいね。
『日本昔話大成 第6巻 本格昔話5(1978)』
関敬吾(著)
さて、タイトルにもあります通り。
今回は、メジャークラスの昔話です。
あなたも、もちろんご存知のこちら ――
『浦島太郎』です。
早速、日本各地の『浦島太郎』を、
アナタと一緒に、今夜も読んで行きましょう!
今回は、定型は不要だと思いますので、
派生ヴァージョンから始めます。
(沖縄県 具志川市 )
―― むかし、村の若者が、亀を助けて竜宮城に行きました。
竜宮の妻から、2つの箱を土産にもらって帰りました。
ところが、家は津波で流されていたので、
若者は、杖を地面に突き立てて途方にくれていました。
そういえば、竜宮城で玉手箱を2つもらったことを思い出して、
まずは、1つめの玉手箱から開けてみますと・・・
そこには、「鏡」が入っていました。
若者は、鏡に映った自分の姿を見て驚きました。
―― 白髪の老人になっていたのです。
若者だと思っていた自分が、
老人になっているとは・・・
落胆(らくたん)しながら
しわだらけの震える手で、
もう1つの玉手箱を開けますと・・・
若者だった老人は、
動けなくなって・・・
―― 死んでしまいましたとさ。
若者の突き立てた杖は、
今では成長して、竹になっているそうです。
(熊本県 鹿本郡 )
―― むかし、鏡を研ぐ(とぐ)
「鏡研ぎ師」が、カメを助けました。
すると、大きな男がやってきて、
「海の殿様のお后様(おきさきさま)を
助けたので、海の御殿に案内する。」
といって、鏡研ぎ師を海の中にある、
海の殿様が住む御殿まで連れて行きました。
「病気のため、会えないので申し訳ない」と、
海の殿様の伝言を大きな男が伝えました。
―― 大きな男に案内されながら、
海の御殿を楽しんだ鏡研ぎ師は、
帰り際に、「くのつ」という名の小鳥をもらいました。
「じゃあ、陸に戻りましょう。」と、
大きな男がいうので、後ろをついて歩いてると、
さきの「くのつ」が、耳元でこういいました。
くのつ
「海の殿様の病気の原因は、
御殿の門柱(もんちゅう)の下に、
カエルとヘビが、押し込められてるからですよ。」
鏡研ぎ師は、それを聞くと大きな男に、
御殿の門柱まで連れて行ってもらい、
「カエルとヘビが、押し込められてるので、
お前の大きな手で、注意しながら掘って欲しい」と、
大きな男にお願いしました。
大きな男は、半信半疑ながらも、
注意しながら、優しく掘って行くと、
カエルとヘビが、閉じ込められていたので、
救い出すと、鏡研ぎ師に渡すのでした。
鏡研ぎ師は、カエルとヘビを
そっと逃がしてあげました。
「さあ、帰りましょう」と大きな男がいって、
帰ろうとした時のことです ――
海の殿様が家臣たちとともに、
足早にこちらに来ました。
「急に病が治ったので、
見送りに駆けつけた」
と、海の殿様が笑顔で鏡研ぎ師にいいました。
大きな男の大きな手が、土で汚れたのに気づいた海の殿様。
その理由を、大きな男に尋ねる(たずねる)と、
今までの経緯(いきさつ)を知った海の殿様は、
とても鏡の研ぎ師に感謝して、
ここに残って、自分の跡継ぎになって欲しいといいました。
―― 鏡の研ぎ師も、これを受け入れて、
海の御殿で、海の殿様の跡継ぎとして、
いつまでもしあわせで、豊かに暮らしましたとさ。
めでたし、めでたし。
(香川県 仲多度郡佐柳島 )
―― むかし、むかしのお話です。
浦島太郎という漁夫(ぎょふ)が、
80歳になる母親を養って生活しています。
イカダ舟に乗って釣りに行くと、
途中でカメが、かかったので逃がしてやりました。
ところが、同じようなことが3度続きました。
帰ろうとした時のことです、
突如、見たこともない舟がやって来て、
浦島太郎は、自分の意思とは関係なく、
まるで吸い込まれるように、
気が付くと、その舟に乗っていました。
誰も操る者がいない舟は、
勝手に進むと、
水の中に潜り、着いた先は、
―― 竜宮城でした。
そこには、乙姫(おとひめ)様がいて、
実は、カメになっていたのは自分だといい、
3度も助けてもらったお礼がしたいというものでした。
浦島太郎は、毎日、飲めや歌えやの
楽しい日々を竜宮城で過ごします。
竜宮城には、
花の咲いた間、牡丹(ぼたん)の咲く間、
田植えの間、祭りの間、正月の間など、
きらびやかな、ふすまを開けると、
不思議な部屋が、目の前に広がり、
一日中、飽きることなく過ごすことができました。
―― しかも、きれいでやさしい乙姫様が、
いつもそばにいてくれるので、
地上のことや、母親のことまで
忘れてしまうほど、
楽しくて、楽しくて仕方ない毎日でした・・・
―― あっという間に、3年の月日が経ちました。
ふと、母親のことを思い出したので、
地上に帰ることにしました。
乙姫様は、3段に重ねた玉手箱を、
浦島太郎にお土産に持たせてくれました。
地上に戻り、自分の家に帰りましたが、
家はあった場所には、何もなくなっていました。
途方に暮れたまま、歩いていますと、
村の老人がいたので、母親と家のことを聞いてみました。
帰って来た答えに、浦島太郎は、唖(あ)然としました。
村の老人
「祖父の代に、浦島という人がいて、
竜宮城に行ったまま、帰って来なかった。
母親も随分待っていただけど、
亡くなってしまって、誰もお墓の手入れをしないので、
お墓も木の葉で埋もれてしまっている。」
一体どういうことだ?
と、戸惑いながらも母親の墓の場所を聞いて、
実際に行ってみると、その通りだったので、
自分が3年だと思っていた期間が、
老人が祖父の代と呼ぶくらい、
はるかに長い年月が過ぎてしまっていたのだと、
ようやく理解できたのでした ――
目の前の絶望に、
何をしてよいのか?
浦島太郎は、まったくわかりませんでした。
ふと ――
手元をみると、竜宮城で乙姫様がくれた、
3段重ねの玉手箱があります。
何気なく1段目のフタを力なく開けてみました・・・
”バサバサバサッ!”
箱の中から出て来たのは、
1羽のきれいなツルでした。
こんな小さな箱の中に、
大きなツルが、どうやって入っていたのか。
ツルは、空に舞い上がり、ぐるぐると
浦島太郎のまわりを飛び、見下ろしています。
―― 続けて2つ目を開けたところ
”モクモクモク・・・”
箱から突如、白い煙が出て来て、
浦島太郎を包みます・・・
「キィィィ~~~!」
煙が晴れたと思ったら、
今度は、上空を旋回(せんかい)していた
ツルが、突如、浦島太郎をめがけて
突っ込んできた。
浦島太郎「な・・・なんじゃっ!」
「ぶつかるっ!」と、
浦島太郎が思った時です。
ツルの体が光を放ち、
吸い込まれるように、
浦島太郎の体に吸い込まれて
ツルは、消えてなくなりました・・・
浦島太郎「な・・なんだったんだ・・一体。」
浦島太郎は、目の前で起こることが
よくわかりませんでした。
戸惑いながも、最後の玉手箱のフタを開けると・・・
浦島太郎
「な・・なんじゃこりゃ~~~!」
最後の箱に入っていたのは、「鏡」でした。
鏡に映っていた自分の姿を見て、
浦島太郎は、びっくりしました!
その鏡には、顔はしわくちゃで
髪の毛は白髪の、爺さんが映っているではありませんか。
―― それだけではありません。
背中からは、「ツルの羽」が生えています。
大きなツルの羽が、浦島太郎に背中で
バサッ、バサッと勝手に動いています。
浦島太郎「うわぁあああ~~~!!」
バサッ、バサッと、
羽は何度も動いたと思うと、
爺さんとなった浦島太郎は、
ツルのように、空を飛んでいました。
母親の墓のまわりを
何度も何度も、グルグルと回ったかと思うと、
近くにある、大きな松の木に止まって、
こう何度も叫ぶのでした ――
浦島太郎
「わしは、天竺(てんじく)に行くぞ~~~!
わしは、天竺に行くぞ~~~~!! 」
何度も何度も天に向かって叫んでいます。
天竺とは、仏教発祥の地である「インド」を指しますが、
天界や理想郷という意味もあります。
浦島太郎が、どちらの意味で叫んでいたのかは、
わかりませんが・・・おやっ・・・これは・・
浦島太郎の姿が、ツルになってしまいました。
何度も何度も叫んでいるうちに、
口は、くちばしに変わっていって、
そのうち、完全にツルの姿になってしまいました。
―― ふと、下を見ますと。
一匹のカメが空を見上げています。
そうです、あの乙姫がまた、
カメの姿になっていたのです。
乙姫
「浦島さまは、ツルになってしまわれたか、
私は、こうしてカメになって、
ふたりで夫婦になって暮らしましょう ――」
ツルとなってしまった浦島太郎と、
カメに変化した竜宮城の乙姫様。
ふたりは夫婦になって、
この地で、仲良くしあわせに
暮らしましたとさ。
めでたし、めでたし。
※ このお話は、似たようなお話を
書き始めているうちに見つけたので、
どちらも単体だと、中途半端な感じがしたので、
ふたつの地方の類似したお話を、
ねこま流に、ひとつの昔話にしてみました。ご了承ください。
もうひとつの昔話は、以下の地方のお話です。
(鳥取県 日野郡 )
(新潟県 見附市 )
―― ある魚釣りの若い男が、
村の人に屋根を替えるのを頼みました。
自分は、夜の食事に食べる魚を釣りに
川へ行きました。
河原で魚を釣っていますと、
どこからともなく、美しい女がやってきて・・・
「川底の極楽浄土(ごくらくじょうど)へ
連れて行ってあげるわ。いらっしゃい。」
そういうと、美しい女は、
魚釣りの若い男の手を取ると、
川の中へと、入って行きました。
息が出来ないかと思ったら、
普通に息も出来て、会話もしています。
美しい女と楽しい会話をしているうちに、
どんどん川底へと深く、深く潜(もぐ)っていきます。
―― こうして、川の深い深い底に、
きらびやかで立派な御殿(ごてん)に到着しました。
魚釣りの若い男は、ここで美しい女にもてなされて、
結局、ここで美しい女のお婿(むこ)さんになり、
一緒に仲睦(むつ)まじく暮らすことになりました。
当然のことながら、
子どもが生まれ、孫が生まれて、
やがて、孫が子どもを持つくらいまで、
ここでの時が流れました ――
年を取っても変わらない美しい女と違い、
魚釣りの若い男は、しわくちゃの爺さんになりました。
そんな時、ふと思い出しました。
「あれ?頼んでおいた屋根の替えは
どうなっただろうか?」
そんなことを思い出したので、
妻である、美しい女に話して、
地上に返してもらうことにしました。
来た時と同じように戻る最中で、
妻である、美しい女が悲しそうな顔をしていましたので、
「大丈夫、屋根の様子を見たらすぐ戻るよ。」
といっていましたが、美しい女は、
最後まで、悲しい顔をしてうつむいていました。
―― 地上に戻ると、
美しい女に、ここでまた呼ぶから、
呼んだら、御殿まで戻しておくれといって、
いったん別れて村へ急ぎました。
屋根の替え作業をしている村人
「あれ?さっき行ったばかりなのに、
もう戻って来たのか?
まだまだ屋根の替えは終わらねえから、
ゆっくり釣りしてこいや。ワハハハハッ!」
屋根替え作業をしている村人たちが、
「せっかちだな。」
といいながら、みんなで魚釣りの年老いた男を笑っていました。
魚釣りの年老いた男
「あれ?おかしいな。
オラには、川底の御殿で、
嫁も子どもも、孫も・・・
その子どもだっていたのによぉ・・・」
首をかしげながら、
美しい女と別れた河原に行くと、
何度も、何度も呼びますが、
妻となった、美しい女は、
いつまで呼んでも、現れませんでした。
悲しくて、悲しくて、
涙が止まらない
魚釣りの年老いた男は、
ふと、川をのぞきこむと・・・
―― そこには、
村を出た時と変わらない、
若い魚釣りの男の顔が、
映っていましたとさ。
おしまい。
※ さて、アナタとボクは、
たくさんある『浦島太郎』の派生話で、
唯一、ボクらの持つ『浦島太郎』の常識を、
根底から覆す(くつがえす)、
貴重な新潟版『浦島太郎』と出逢(あ)いました。
アナタもよくご存知の『浦島太郎』では、
地上の時間が進むスピードは、
竜宮城で過ごす時間の何倍も何十倍も速い。
逆をいうならば、地上での時間に比べて、
竜宮城で進む時間は遅いということになります。
たくさんある派生話で、だいたい同じように
年月が進むスピードが書かれていました。
竜宮城で過ごす時間が3年 → 3
地上に戻ったら300年過ぎていた。 → 300
・比率:300 ÷ 3 = 100倍
つまり、地上と竜宮城での時間が過ぎる差は、
”100倍の時間のずれ”があるといえます。
ですが、今、ご紹介したお話においては、
これさえも覆す、新しいパターンが出現しました。
それは・・・
”地上の時間を止めたまま ――
竜宮城(御殿)の(時間の)スピードを進めることができる!”
たくさんある中で、類似した話はありませんでした。
新潟版のみが、地上での時間が経過するスピードを
止められるということが、出来てしまったということです。
新潟の竜宮城というのは、スゲー所でございますな。
え!?ボクだけが興奮してるの?😂
さあ、いよいよ最後となりました。
大トリを務めますのは、
やはりこの地方しかないでしょう!
『遠野物語』で有名な民話のふるさと。
岩手県 遠野市の『浦島太郎』をご紹介して、
終わりにしたいと思います。
早速、いってみましょう! ――
(岩手県 遠野市 )
―― むかーし、むかしのことじゃった。
ある男が毎日、毎日、海を眺(なが)めているので、
村中の者から、”愚か者(おろかもの)”とバカにされていた。
ある日、海から龍神が現れて、
龍神
「この瓶(かめ)の水は、
万病に効く霊薬なので、
万人を救いなさい。」
男は、瓶を家に持ち帰り、
土蔵(どぞう)に隠すと、
村で病人が出た時は、
こっそり、この水を飲ませていた。
この男には嫁がいた。
嫁は、男がこそこそしているのが
気に入らないらしく、
男が土蔵にこっそり行くのを見つけると、
また不機嫌になり、
男が留守になるのを待って
土蔵に忍び込んだ。
すぐに、瓶を見つけました。
瓶のフタを開けて、水に映るのは、
自分の顔ではなく、
見たこともない美しい女の顔があった。
”ガッチャーン!”
嫁は、男が隠れて、
自分のとは違う美しい女の顔を
隠れて見てることに嫉妬して、
石を持ってきて、瓶を割ってしまった。
男は帰って来て、
割れた瓶を見ると、
嫁に今までの経緯(いきさつ)を話した。
男は、がっかりしながら
割れた瓶の破片を集めて、
近くの古池に捨てた。
翌日 ――
男が海を眺めていると、
再び、龍神が来て
次のようにいった。
龍神
「お前が瓶の破片を捨てた所に行くがよい。
さすれば、草が生えているので、
その草を陰干し(かげぼし)をして、
もみ草にして、人の病気を治しなさい。」
こういわれたそうじゃ。
これが、「お灸(きゅう)」の
始まりだといわれておる。
※ 最後に持ってきてなんですが。
これが、『浦島太郎』の派生かどうか、
大変、微妙なところではありますが。😅
一応、同じページにあって、
「お灸」のはじまりというのもあり、
珍しいと思って、ご紹介させていただきました。
やや、消化不良だったのをお許しください。😂
―― そろそろ、お時間のようです。
今夜も、アナタと日本の昔話を、
一緒に語れたことをうれしく思います。
また次回も、地方色豊かな日本昔話の世界へ、
アナタをお連れしましょう。
数日後の夜にお迎えに参ります。
―― その時まで、さようなら。ごきげんよう。

巻末コラム
「竜宮童子から」
今回は、本編のラストが消化不良だったため、
巻末コラムでは、いつもと違い、
お話をひとつご紹介して終わります。
引用と参考にさせていただいている本では、
『浦島太郎』の前に、『竜宮童子(りゅうぐうどうじ)』
なるお話とその派生が、かなりのページを割いて載っていました。
こちらも海に関するお話なんですが、
日本神話の『海彦山彦』、聖書なら『カインとアベル』のように、
兄弟の争いをテーマにした昔話です。
でも、わかりにくいのと、
『浦島太郎』とは、だいぶ違うお話なので、
入れないことにしましたが、
ひとつだけ、今回ご紹介しようかなと思います。
(鹿児島県 大島郡喜界島 )
―― むかし、この地にふたりの兄弟がいました。
兄と兄嫁は気が強いので、母親は弟と暮らしていました。
大晦日の夜のこと ――
あとで、山の薪(まき)を伐って(きって)返すので、
米を一升(いっしょう)借りに行きますが、
兄に断られてしまいます。
弟は困ってしまいますが、
それじゃあ、正月用の花を取って来て、
売り歩きますが、ちっとも売れませんでした。
売れなくて、しょんぼりしながら、
気が付くと海に来ていました。
弟
「この花を、”てねいんや”の神様に差し上げます~~~!」
そういいながら、何度も何度も、
売れ残った花を海に投げ入れるのでした。
”てねいんや”は、解説がなかったのですが、
恐らくは、古代日本神話にある
「根の堅州国(ねのかたすくに)」
「根の国」のことではないかと思います。
根の国は、地下世界・異界・海底世界ともいわれ、
海の底や海の彼方にあるといわれています。
後世の解釈では、死後の世界、冥界ともいわれています。
花がすべて投げ終わった後・・・
海の向こうから、ひとりの男がこちらへやって来ます。
男
「ちょうど正月の花を探していました。
とても感謝しています。
ねいんやの国に、お前を連れて行こうと思います。
―― 帰りに何か欲しいものがあるか?
と、神様に聞かれるから
”イヌが欲しい”
といいなさい。わかりましたね?」
弟は男に連れられて、ねいんやの国に行きました。
3日間いて、とても盛大にもてなされました。
帰りに、ねいんやの神様が、
「何が欲しい?」と聞かれたので、
男にいわれた通りに、イヌが欲しいと答え、
その通りに、イヌをもらって帰りました。
男
「毎日、”四つ組の膳”でごちそうすると
大金持ちなれるよ。」
別れ際に、男にこんなことをいわれました。
四つ組の膳(ぜん)とは、普段の食事ではなくて、
豪華な食事だと思っていただけるとイメージしやすいかと思います。
正確にいいますと、
以下の、四つのお椀、
飯椀(ご飯)、汁椀(汁物)、平椀(煮物)、
坪椀(副菜)を一組にした膳です。
―― 弟がイヌを連れて戻りますと、
驚くべきことに、
3日だと思っていたら、
3年の月日が流れていました。
3年も過ぎていたので、
母親は食べる物がなくて、
村の人たちの世話になっていました。
母親に弟は叱られましたが、
すぐに、連れて来たイヌに、
四つ組の膳を食べさせますと、
イヌを連れて山に行きました。
すると、イノシシが獲れたので、
それを売ったら、大金持ちになりました。
これを知った兄が、
無理やりイヌを連れて行ってしまいました。
”ガブッ!”
兄がごちそうをあげたのに、
額にかみつかれてしまいました。
ごちそうをあげたのに、
なぜ、噛みつかれるのか
弟のところに行き、
四つ組の膳を教わります。
四つ組の膳で食べさせると・・・
”ガブッ!”
兄の膝小僧にかみついたので、
カッとなった兄は、
イヌを殺してしまいました。
弟がイヌを迎えに行きますと、
兄に殺されていて、
泣きながら、イヌの死骸を持ち帰りました。
イヌの死骸を家に帰ると、
手厚く葬る(ほうむる)のでした。
翌朝になりますと、
なんと、イヌを埋めた場所から
竹が一本生えていました。
しかし、ただの竹ではありません。
ぐんぐんと伸びていて、
天界の米蔵(こめぐら)を突き破っていました。
”ドン!ドン!”ドン!”
なんと、次から次へと、
空から米俵(こめだわら)が
降って来ます。
弟の家の屋根まで届くくらいに、
米俵が積み上がりました。
―― さあ、これを聞いた兄が
黙っているはずがありません。
弟のマネをして、
イヌを埋めた所の土を少し持って帰ると、
自分の家の庭に埋めました。
翌朝になると、
弟の時と同じように、
竹が生えて、兄の見ている前で、
ぐんぐん天に伸びています。
”グサッ!”
兄が弟と同じ天界の米蔵だと
思って、「やった!」と
声に出したその時でした・・・
”ヒュ~~~ン!”
兄が、米俵が落ちて来たと思って
うれしそうに天を見上げていた時でした・・・
兄
「ぎゃああああ~~~~!」
💩💩💩💩💩💩💩💩💩💩💩💩💩💩
なんと落ちて来たのは、
大量の大きな大便と、
そして、滝のような小便でした!
竹が突き破ったのは、
天界の米蔵などではなく、
天界の肥溜め(こえだめ)でした。
天界に住んでいる人は、
大きいのか、💩も大変大きい物なのでした。
兄の家は潰れてしまい、
兄と兄嫁は、大便小便に押し潰されて、
―― 死んでしまいましたとさ。
おしまい。
いかがでしたでしょうか。
💩が出たので、
ちょっと盛りあがったと思いますが、😂
原文から、ここまで読める物にするには、
結構、しんどかったです。
普通に読んでると、あんまり面白くないです。
3日だと思ったら、
3年だったというのと、
異界に行ったというところが、
『浦島太郎』っぽいかなと思いますが・・・
まあ、いいか。😅
💩がついたところで、🤣
きりもいいので、
今夜は、ここで終わりにしたいと思います。
(12月2日追記:お詫び
×『ケインとアベル』に
なっておりました。
〇『カインとアベル』に訂正しました。
申し訳ありません。🙇)
―― いかがだったでしょうか?
アナタのお住まいの地方にしかない、
地方色豊かな昔話がありましたら、
ぜひ、記事にして教えてくださいね。
同じ昔話でも、地方が異なると、
その背後にある、地域の特色や文化、風習など、
そういったものの影響を受けて、
お話が変化していくのは、面白い現象ですね。
また機会がありましたら、
違う日本の昔話で
やってみたいなと思います。
それでは、最後までお読みいただき
ありがとうございました。
―― さようなら!🐯

※ この話は、『日本昔話大成 第6巻 本格昔話5(1978)』
角川書店 関 敬吾(著)
22ページから29ページ 「浦島太郎」より、
引用&参考にさせていただきました。感謝します。
※ 前作までの第1巻は(1979)でしたが、
第6巻は(1978)となっていて謎です。
Amazonの表記と本の奥付(昭和53年)を確認しましたので、
そのまま記載しています。
いいなと思ったら応援しよう!
懐かしいやら、マニアックな内容やらですが、
もし、よろしければですが、サポートして頂けたら
大変、嬉しく感激です!
頂いたサポートは、あなた様にまた、楽しんで頂ける
記事を書くことで、お礼をしたいと思います。
よろしくお願いします。