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ねこま先生の日本昔話研究            「天人女房」編




こんばんは!🐯



日本の昔話を研究して50年!



日本昔話研究家・ねこま先生です。




アナタは、日本昔話は好きかな?
同じ昔話だけど、地方によって、
お話が違うことがあるんだけど

そういう経験ってあるかな?



大好評をいただいたので、
今夜も、同じ昔話だけど、
地方によって異なる内容

ご紹介していこうと思います。



このシリーズは、
以下の本を、引用と参考にさせていただいております。
なお、古い本なので、現在では無い・変更された
地名もありますが、ご了承くださいね。



※タイトル表記は、本に従って漢字ですが、
 本編が始まって以降は、動物の名前は
 漢字で使う時もあるかもしれませんが、
 なるべくカタカナ表記にしたいと思います。











『日本昔話大成 第2巻 本格昔話1 (1978)』

           角川書店 関敬吾(著)








はぁ~・・・天女のような方が、
いつもそばで優しくして欲しいっぴ・・・😘



だいたいさあ、毎日ひとりで寂しく過ごして
なんの楽しみもないんだかさ、
せめて天女さまがそばにいてくれるなら、
ボクなんか、羽衣隠しちゃうよ・・・



(スタッフの声)


「ねこま先生、カメラもう回ってまーす!」



えっ?カメラ回ってたの?
ちょっといってくれればいいのに~~~!🙈



天女のような優しい女性、
お金持ちだとさらにいいですなあ。
絶賛!お待ちしております!🤭




さあ!今夜の昔話はこれです!
もう、おわかりになったと思いますが・・・









『天人女房』




こちらですね。
有名な「羽衣伝説」をベースに、
今夜は、どんな派生ヴァージョンがあるんでしょうか?



異類女房型(いるいにょうぼうがた)



と呼ばれる、人間の男性+人間でない女性 の型です。



早速、行ってみまSHOW!🐯








(鹿児島県 薩摩郡 下甑島 )※下甑島(しもこしきじま)



―― ある夫婦のお話です。
瓜(うり)作りをしていました。



妻が、瓜を横に切ってはなりません。
こう、夫にいいましたが、
夫は、きかずに横に切ってしまいます。



”ザザザッ~~~!!”




突如、大水が流れてきました。
夫と妻が立っていた間に流れたので、
夫婦の間に、大水が流れて離れ離れになりました。



妻が遠くから、7日、7日に逢いましょう!



というのを、夫が、7月7日と聞き間違えて、
夫婦は、年に1回しか逢えなくなりました。




―― これが、天の川だといわれています。




おしまい。







( 鹿児島県 奄美大島 )



―― 池のほとりに、栄(さかえ)爺さんと、
クロという犬が住んでいました。



ある時、音楽が聴こえるので行ってみると、
松の枝に飛び衣がかけてあったので、
栄爺さんは、持って帰ってしまいました。



実は、この飛び衣は、
この近くの池で水浴びをしている天女の物です。
天からこの飛び衣を着て、池にやってきたのです。



この飛び衣がないと、天に帰れません。
池で水浴びを終えた天女が、
飛び衣がないので、困ってしまいました。



天女は、どうしたものかと困り果てて、
栄爺さんの家に行き、事情を話しました。



栄爺さんは、今まで嫁をもらったことがありません。
すっと、今までの人生で嫁のいる日を夢見ていました。



そこに、目の覚めるような美しい天女がやってきたのです。
栄爺さんは、自分が飛び衣を盗んだとはいえず、
天女の話を黙って聞いていました。



天女は、天に帰ることができなくなってしまい、
「私は、これからどうしたらいいのでしょうか?」
と、目の前で深く落胆して泣いています。


栄爺さんは、目の前で泣く天女を見ながら、
自分の心の中で葛藤しています。



―― ずっと、ずっとひとりで
寂しくて、寂しくて、たまらなかった。



もし、嫁が自分にもいてくれたなら、
どんなに楽しく、そして意味のある日々になろうか・・・



ああ!嫁が欲しい!嫁が欲しくて欲しくてたまらない!
目の前にいる、こんなに美しくて優しい天女が、
自分の嫁だとしたら、これこそ、オレの人生に意味があったと、
そういえるのではないだろうか・・・



もうイヤだ!この先、何年も、何十年も、
また、この孤独な日々の繰り返しだと思うと、
オレは、寂しくて寂しくてたまらない。



目の前で泣いている天女には、本当に申し訳ないと思う。
これによって、天の神の怒りを買い、
落雷でこの身を焼かれても、それでも構わない。



―― オレは、天に大罪をおかしてでも、
心底、この天女を嫁にしたい!



栄爺さんは、目の前の天女に
顔を真っ赤にして、
つっかえ、つっかえにいいました。



栄爺さん


「あ・・の・・よお・・・
 天に帰れなくなったのなら、
 

 オ・・オレの・・・よ・・嫁にならんか?」



天女は涙をふくと・・・


天女

「こうなっては、しかたありません。
 どうか、あなた様の嫁にしてください。」



こうして、栄爺さんは、
天女を自分のお嫁さんにしました。



栄爺さんは、盗んだ飛び衣を、
天女に見つからないように、
粟倉(あわくら)に隠しました。



栄爺さんと天女は、
とても仲の良い夫婦で、
3人の子どもに恵まれました。



―― ある日のこと、2番目の子が、
末の子の子守りをしている時に、
こんな歌を歌ってあやしていました。



「泣くな、泣くな。
 泣かぬなら、粟倉を開けて
 飛び衣を出して、お前に与えよう。」

 


これを近くにいた天女が聞いていました・・・



天女は、ふっと目を見開き、
その白い顔に、かすかな影が落ちました。



天女は、足早に粟倉に行くと、
飛び衣を見つけました。



すぐに、飛び衣に袖を通すと、
1番目と2番目の子の間に立ち、
ふたりの子の手を握ると、
天に帰って行ってしまいました。


―― 末の子は、連れて行かず残されました。



出かけていた栄爺さんが、
開いている粟倉を見ると、
天女が帰ってしまったことを理解しました。



栄爺さんは、何日も泣いて暮らしましたが、
やはり、天女のことが忘れられずに・・・


「よし!千足のわらじを編(あ)んで、天に昇ろう!」



こう決意すると、
その日から、わらじを編み始めました。



―― やがて、999足のわらじを編みましたが、
1足たりませんでした。



困っていると・・・



クロ

「ワンッ!」



クロが、そのたりない一足の代わりに
なるといわんばかりに吠(ほ)えました。



―― こうして、栄爺さんは、
999足のわらじと、そして愛犬クロに乗って、
天に昇ることができました。




栄爺さんは、夜明けの1番星に、
クロは、夜明けの2番星に、

それぞれなったといわれています。



おしまい。






( 長崎県 南高来郡 )



むかし、源五郎という木こりが、
たくさんの天女が池で泳いでいるのを
こっそりと、のぞいておりました。ムフフ♡



気に入った天女がいたので、
その天女の羽衣を盗みました。


天女は仕方がないので、
源五郎の女房になることにしました。



源五郎は、櫃(ひつ)に羽衣を隠しました。
櫃とは、馴染みがないアナタも多いですが、
時代劇によく出る、上と下に別れてる木の箱です。
着物や大事な物などを入れて、大きさもいろいろあります。


子どもができたので、
もう帰らないだろうと安心して、
天女に見せますと、
それを着て、天女は天に帰ってしまいました。



天女は帰る時に、源五郎にこういいます。



天女

「私に逢いたかったら、
 牛を1000匹埋めて、
 南瓜(かぼちゃ)をまいたら、
 それをのぼってきてください。」



源五郎は、999匹の牛を集めました。
そして、南瓜をまくと、
やがて、つるが伸びてきました。



そのつるは、天まで届き、
源五郎は、それをのぼって行きました。



つるの先は、天女の家の石垣にまで
伸びてからみつき、
帰ってきた天女が、それを見つけます。



源五郎は、女房の助けもあって、
天で、雨を降らせる仕事を任されました。



ある日、雲のはしで雨を降らせていましたが、
雨を降らせる桶(おけ)を、ひっくり返してしまい、
雲に穴が開いてしまって、そのまま地上に落ちてしまいました。




―― そこは、琵琶湖(びわこ)でした。




源五郎は、琵琶湖に落ちて、
源五郎鮒(ゲンゴロウブナ)に、
なったといわれています。




おしまい。






ねこま先生





ゲンゴロウブナ(写真AC様




じゃーん!


これがね、源五郎さんが、フナになってしまった姿です。



琵琶湖の固有種です。
もともとは、琵琶湖にしかいない魚
でした。ギョギョ!
(さかなクン、お元気でしょうか。お久しぶりです。( *´艸`) )



正式名称も、

ゲンゴロウブナです。


特徴はこんな感じです。

  • フナの仲間

  • 体が丸くて横に平たい

  • 30cm前後になる

  • もともとは 琵琶湖 の固有種



昔は、ほぼ、
琵琶湖にしかいない魚でした。



琵琶湖・淀川水系の固有種で、
コイ科フナ属の淡水魚
です。



ゲンゴロウブナの伝説は、
この他にも、いろいろあるので、
興味のあるアナタは、
調べてみるのも面白いと思います。



ねこま先生も、群馬で子どもの頃、
ヘラブナを釣りました。
これを読んでくれてるアナタも、
琵琶湖ではないですが、
ヘラブナ釣ったことがあると思います。



じゃあ、それは、ゲンゴロウブナなの?
といいますと、



実は違うんですね。
釣り用として、全国に放流されたものです。


そして、ねこま先生も釣った「ヘラブナ」は、
江戸時代から明治時代にかけて、


ゲンゴロウブナに・・・


・ニゴロブナ

・キンブナ

・ギンブナ


などを掛け合わせて作った魚なんだ。
だから、先の説明だと誤解しやすいので直すと、


ヘラブナとして作られてから、
釣り用に全国に放流した
んだね。



ゲンゴロウブナは、
遠いご先祖さま
というくらいの
解釈だと、いいのかもしれないね。



・「牛を埋める?」🤔



あともう少しだけ、このお話の補足をします。



お話の中に、「牛を埋める」という言葉がありました。
牛を埋めちゃうの?🐮と思ったアナタもいると思います。



昔は、牛や馬は特別な存在とされていて、
神事や農事などでも重要でした。
地の神への供物、捧げものとして、
地面に埋める
という信仰がありました。



中国で製作したドラマや映画で、
『三国志』などの作品の中で、
牛の首や、生きた牛を刺して捧げるシーンなど、
お好きなアナタは、ご覧になったことがあると思います。



中国では、供物のランクが決まっています。




• 牛(特に黒牛)=最上級🐮
• 羊
• 豚
• 犬
• 鶏
という順番。
だから、牛を捧げるのは
「最高の敬意を示すとき」
です。



相手は、土地の神・川の神であったり、
祖先の霊であったりと、様々です。


『三国志』などの場合は、
「戦の神」「土地の神」への誓いです。
誓いを立てる儀式として、牛を捧げます。


牛の首を供えたり、生きている牛を刺して、
その血を地面に流したりなど、
こういった感じで、儀式に用います。



牛を1000匹埋めることによって、
土地の神様の力を借りて、
植物が、天まで伸びるイメージです。




その2:「ものすごい肥料説」



もうひとつの解釈といたしましては、
現実的に考えて、
牛を1000頭も土に埋めることで、
動物の死体は肥料になりますから、
ものすごい栄養のある土になって、
植物(つる)が、天まで伸びた
とも考えられます。




ところで、アナタは、
植物(つる)が、天まで伸びて、
天上世界(雲の上の世界)まで、
そこまでのぼって行くお話を読んで、
思い出したお話があると思います・・・







『ジャックと豆の木』ですね。



西洋のお話ですが、
日本と西洋問わず、
雲の上にも世界があって、
伸びたつるでのぼっていく ――



洪水伝説と同じで、
西洋・東洋問わず、
同じような伝説やお話があるのは、
空の上への憧れが同じようにあったようで、
これも、むかし話の面白さですね。



ひょっとすると、はるか昔には、
人間は、巨大なつるみたいなものがあって、
自由に空の上の国に行くことができて、
本当に、巨人が住んでいたりというのが
あったのかもしれないね。



あとお話の中で、つるをのぼると、
ひらがなにしました。


物理的にのぼるなら  →  登る


天上界にのぼる神秘的な感じなら  →  昇る



最初は、神秘的な感じがしたので「昇る」にしました。
ただ、『ジャックと豆の木』の絵本の解説を見ると、
「登る」になっていました。



物理的につるを登るから、こっちの方がいいのか?
と思ったのと、恐らく読者の中には、
「登る」じゃないんですか?とツッコミを
入れてくださるアナタもいると思ったので、
じゃあ、どうなのよ?ということで、AI先生たちにお伺いを・・・



「昇る」派


・GPT先生    ・Copilot先生



「登る」派


・Gemini先生




こういった感じで別れました。
「昇る」派は、ボクの書くむかし話は、
物理的に登る以上の神秘的な「昇る」なんです!
と、おっしゃってくださいました。
「登る」派は、物理的な意味という感じです。




どうすればええの?🤔😅




ということで、中立でむかし話らしく、
「ひらがな」にしたという次第です。
これに限らず、迷った時と、
ニュアンス的にひらがながいい時は、
「ひらがな」を選択しております。🐯



前に書いたこともありますが、
90年代の中頃に、東京の渋谷にあった、
動物の専門学校に通っていた時に、
科は違うのですが、ボクと同じクラスの友人が、
さかなクンとお友達でしたので、



週末になると、動物園や水族館などを見学に行く、
課外授業みたいなのがありまして、
その時にね、さかなクンとは一緒に見学しました。
TVには出ていましたが、「ギョギョ」誕生前です。😂



もうボクのことなど、覚えてもないと思いますが、
魚の解説をするとは思いませんでした。
さかなクン、ボクの魚授業はいかがでしたでしょうか?🤣



だいぶ長くなったので、次行きまSHOW!🐯







( 香川県 仲多度郡 )



―― むかし、この辺りに住む、
木こりが、鹿の王を助けました。



鹿の王は、助けてもらった恩返しをしようと、
まだ、嫁のいない木こりに、
こんなことをいいました。


鹿の王

「ため池に天女が水浴びにきている。
 羽衣を1枚隠して、嫁にするがよい。


 ―― ただし!3人目の子どもが生まれるまで、
 盗んだ羽衣は、嫁に見せてはならぬぞ。
 よいな、ゆめゆめ忘れるでないぞ。」

 


木こりは、鹿の王にいわれた通り、
羽衣を1枚盗んで、天女を嫁にしました。



ふたりは夫婦となり、
やがて、2人の子どもが生まれました。



しあわせ過ぎて浮かれた木こりは、
鹿の王のいいつけを忘れてしまい、
うっかり、嫁に盗んだ羽衣を見せてしまいました。



天女は、木こりに向かって悲しい顔をすると、
すぐに羽衣を着て、2人の子どもの手を取り
宙に浮くと、そのまま天に帰ってしまいました。



木こりは、ひどく後悔して泣いていますと、
鹿の王がやってきてこういいました。



鹿の王


「私のいいつけを守らないからだ。
 あれほどいったのに・・・


 しかたがない、助けてもらった恩があるからな。
 木こりよ、私が天の井戸にこれから行く。
 つるべ( 井戸で縄のついた桶(おけ))で水を汲(く)み、
 天から落とすから、お前は、中の水を捨ててその中に入るがよい。」



木こりは、天から落ちてきたつるべの水を捨てると、
その中に入ってまっていました。


こうして、鹿の王が天までつるべを引き上げてくれて、
木こりは天女と再会しました。
天女は木こりを許し、子ども2人とともに、
天上世界で、いつまでもしあわせに暮らしましたとさ。



めでたし、めでたし。







(京都府 綾部市 )



―― 天女谷の伝説と呼ばれるお話です。



今の京都府京丹後市周辺は、
むかし、丹波国中郡と呼ばれており、
比治山(ひじやま)という山がありました。



比治山の山頂には、ふたつの沼があり、
この日、天から8人の天女が降りてきて、
楽しく水浴びをしていました。



同郡の鱒留村(ますどめむら)若者が、
羽衣を1枚持ち帰ってしまいました。
天女のひとりは、飛ぶことができなくなったので、
この若者の女房になり、男の子をひとり産みました。


男の子は、すくすくと成長しました。
ある日、父親が留守の時に、
母親に父親がいつも
大黒柱を拝んでいることを教えました。



それを聞いた天女は、
大黒柱の 理木穴(りぎあな) に目を向けました。
横木を通すための穴ですが、完全にはふさがれておらず、
わずかな隙間(すきま)があります。



天女はその隙間に、
沼で水浴びをしている時に、
何者かに盗まれた、自分の羽衣を見つけます。



羽衣を盗んだのが夫になった男だと知り、
天女は家から出て、悲しい顔で空を見上げました。



―― やっと天に帰れる!
そう思って、笑顔になり
久しぶりに自分の羽衣に袖を通して、
天に帰ろうとしました。



―― が!



羽衣を着ていても、
一向に、空を飛ぶことができませんでした。



長い間に、羽衣の霊力は失われていたのです。
もはや、あの懐かしい天の故郷に帰れないと知った天女は、
子どもを置いたまま、丹波の里に逃れて住んだということです。




おしまい。





ねこま先生



緊急リポート!!


土曜スペシャル


『川口ねこま 昔話探検隊

         鱒留村は実在したのか!?』



京都府綾部市の「天女谷の伝説」。
今回の昔話は、現在の場所が、
はっきりとわかる昔話だった。


引用・参考にしている『日本昔話大成 第2巻』の
「天人女房」のこのお話の原文にある、


「鱒止村」



この村も実在する、もしくは実在したのではないか?
我々の調査は、こんな些細(ささい)な疑問から始まった。



ねこま隊長と隊員たちが、
「鱒止村」を調べてみる。



しかし、一向に見つかる気配がない。
やはり、昔話の世界だけに存在する村なのか、
隊員たちに、疲労と失望の表情がみえた・・・



―― その時!


ねこま隊長が、こんなことをいい出した。


ねこま隊長


「おいっ!この本は、漢字の間違えなのか、
 当て字にしただけなのか、とにかく漢字間違えがある。


 この止めの漢字が間違えじゃないのか?  」



隊員たちの間に、どよめきが起こった。



ねこま隊長

「もしかすると、「止」じゃなくて、「留」じゃないのか!
 おい、みんな。鱒留村で調べてみてくれ!」



ねこま隊長以下、隊員たち全員で、
謎の鱒留村の存在について、
全力で調べ始めた。




―― かなりの時間が過ぎた。
未だに誰ひとりとして、鱒留村の発見はない。



やはり漢字を一文字変えただけでは、
我々の前に、鱒留村は出現しないのか!?



やはり、昔話の中だけにある村なのか?
ねこま隊長の勘違いなのか?
隊員たちが疲労と不安で、
ねこま隊長に対して、疑心が芽生えはじめた・・・




―― その時!



パソコンを使って調べていた隊員が声を上げた!



隊員

「ねこま隊長!すぐに、この画面を見てください!」



ねこま隊長

「おいっ!どうした!あったのか!」



ねこま隊長と隊員たちが、
隊員の呼びかけで、パソコンの画面を
食い入るように見つめた。



隊員

「 「丹後の地理地名歴史資料集」、「ニ箇区月の輪田保存会
 というウェブサイト様にありました!
 今、ウェブサイトを開くので一緒に見てください。」


(※ウェブサイト名をクリックすると、該当ページに移動します。)



隊員が見つけた、ふたつのウェブサイトの情報を整理すると、
以下のようになった・・・



まず、村の読み方だが、

鱒留村  =  ますどめむら


村名の由来も判明した。


「藤社明神(ふじこそみょうじん)」の使いである
「鱒(ます)が、川をさかのぼって、この地に留まった
から、
「鱒留村」の名前がついたという。



さらに驚くべきことに、
次のような伝説もある地であったことも判明した。



伊勢神宮の神様(豊受大神)が、
元々おられた場所で、
元伊勢伝説の地でもあったのだ。


その時だ!



「ニ箇区月の輪田保存会」の鱒留村を見ていた
 ねこま隊長が声を上げた。



ねこま隊長

「おい!比波山も漢字間違いだぞ!
 比波山じゃなくて、比治山(ひじやま)だ。」



隊員たちにどよめきが走った。



引用・参考にしている『日本昔話大成 第2巻』では、
比波山と書いてあり、先ほど書いた昔話でも
そのように書いたが、鱒止村と同様に、比治山に書き換えて修正した。



元の本からの漢字間違いという、底なしの人食い沼に、
我々はもう少しで、ハマるところであったのだ。
命拾いをした・・・隊員の誰もが思った瞬間である。



著者の関敬吾先生から、次のような挑戦状が
我々に常に叩きつけられていることを再確認した。



「何も考えずに引用したら、えらい目に会うで!👺」




そう本の中から、我々に呼びかけている声が、
まるで聞こえるような瞬間であった。



村名の変遷(へんせん)も判明した。



丹後郷 → 益富保(ますどめほ)→ 益富村(ますどめむら)

  
 →鱒留村(ますどめむら)




鱒留村は、江戸期から明治22年までの村名。
明治元年久美浜県、同4年豊岡県を経て、
同9年京都府に所属。同22年五箇村の大字となる。
鱒留は、明治22年~現在の大字名。はじめ五箇村、
昭和30年からは峰山町の大字。平成16年から京丹後市の大字。

 



現在の正式名称は・・・


「京都府京丹後市 峰山町鱒留(みねやまちょう・ますどめ)」



となっている。



「大字(おおあざ)」とは何かであるが、



• 明治以降の行政区画
旧村をそのまま「大字」として残したものである。
• だから 鱒留村 → 大字鱒留 という変化は自然といえよう。



このことを含め、最後にもう一度、
歴史も絡めて、鱒留村の変遷を書く。



  1. 丹後郷(古代の広域地名)

  2. 益富保(ますどめほ)(中世の荘園区画)

  3. 益富村(ますどめむら)(江戸初期)

  4. 鱒留村(ますどめむら)(江戸〜明治22年)

  5. 五箇村大字鱒留(明治22年〜昭和30年)

  6. 峰山町大字鱒留(昭和30年〜平成16年)

  7. 京丹後市峰山町鱒留(平成16年〜現在)
    現在の行政区分では、
    「大字鱒留」=峰山町鱒留 にあたる。




昔話の中だけの村と思われた「鱒留村」
しかし、我々の調査により、現在も残る
実在の村であることが判明した。



日本昔話という、未開のジャングルの調査に、
我々、川口ねこま昔話探検隊は、
怯む(ひるむ)ことなく、
調査対象があれば、調査に向かうであろう。



また調査報告ができる日まで、さらば!🐯





―― え~・・・😅



だいぶ悪ノリが過ぎましたので、
参考と引用にさせていただきました
両サイト様に感謝いたしまして、
今夜はここで終わりにしたいと思います。




※参考と引用をさせていただきましたサイト様。
 ありがとうございました。



「ニ箇区月の輪田保存会」



「丹後の地理地名歴史資料集」様










―― そろそろ、お時間のようです。
今夜も、アナタと日本の昔話を、
一緒に語れたことをうれしく思います。



また次回も、地方色豊かな日本昔話の世界へ、
アナタをお連れしましょう。
数日後の夜にお迎えに参ります。




―― その時まで、さようなら。ごきげんよう。







お・し・ま・い








コラム巻末:


    
         本編が大ボリュームのため、
         今回は、お休みです。
🐯






E・N・D









―― いかがだったでしょうか?



アナタのお住まいの地方にしかない、
地方色豊かな昔話がありましたら、
ぜひ、記事にして教えてくださいね。




同じ昔話でも、地方が異なると、
その背後にある、地域の特色や文化、風習など、
そういったものの影響を受けて、
お話が変化していくのは、面白い現象ですね。



また機会がありましたら、
違う日本の昔話で
やってみたいなと思います。




それでは、最後までお読みいただき
ありがとうございました。




―― さようなら!🐯







モノクロ版(Gemini先生2作品)






次の昔話で、また逢いましょうね。(フフフ。)                      ( ※今回、Gemini先生、一発OKでした!( *´艸`) )













※ この話は、『日本昔話大成 第2巻 本格昔話1(1978)』 
  角川書店  関 敬吾(著)  




232ページから255ページ 
「天人女房」より

引用&参考にさせていただきました。感謝します。






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