「つかしんMUSIC WAVE」の想い出〈最終回〉 Manfred Mann's Earth Band Holger Czukay Bauhaus Baden Powell
1988年、僕は1年ぐらいの間、「つかしんミュージック・ウェーブ」という、ラジオ関西で放送されていた番組に出演し、約5分の時間をもらって、その週に入荷した輸入盤の新譜を紹介していた。
そして、1年後の1989年、ついに番組は終わりを迎えることになった。
「Blinded by the Light」Manfred Mann's Earth Band
最終回の収録の3日前に、ディレクターの沙羅嬢から電話があり、番組が終了することを告げられた。「最後だから、なんでもBobbyさんの好きな曲をかけていいですよ。」と言われ、収録日まで3日間の猶予が与えられた。
好きな曲と言われても、まさか、橋幸夫の「メキシカン・ロック」をかけるわけにもいかないので、ちょっと悩んでから、マンフレッドマンズ・アースバンドの「光に目もくらみ」をかけることにした。好きな曲を1曲に絞ることは、誰しも難しいと思うが、ここはMCの松本浩一さんがプログレ好きだったので、番組のカラーも損ねないだろうと思い、この曲に決めた。
曲紹介の時に何をしゃべったか覚えてないが、松本さんにこの曲を選んだ理由を聞かれて「高1の時、この曲を聴き終わった瞬間に『出逢ってしまった!』って感じたんです。」と言ったことは、かすかに覚えている。
※過去に「光に目もくらみ」について書いた記事も一緒に掲載するので、興味がある方はそちらもご覧ください。
「Persian Love」Holger Czukay
最終回なので、番組にかかわった方々の好きだった(だろう)曲をご紹介していく。最初はMCで、URBAN DANCEというグループで活躍していた松本浩一さん。番組ではニュー・ウェーヴの曲を中心に紹介していたが、本当はプログレとイタリアの曲を愛する男。特にこの曲というのは正直浮かばないのだが、直感的に思い浮かんだのが、ホルガー・シューカイの「ペルシアン・ラヴ」。違っていたら、ごめんなさい。
「She's In Parties」Bauhaus
久保田早紀似のディレクターの沙羅嬢は、「『異邦人』が好き!」とか言ってくれれば可愛いのだが、どうも僕のあまり得意でない、「ゴシック系」とか「耽美系」とか言われる、「ぬめっとしたヴォーカル」が特徴の「ダーク」で「陰鬱」な「化粧を施した男前」が歌うバンドがお好きだった。
そんな中からバウ・ハウスの「シーズ・イン・パーティーズ」を。
「Samba Triste」Baden Powell
番組収録にはいつも京都の烏丸にあるスタジオにお邪魔していた。そこにはX氏とY氏という録音と編集を担当する、温厚なプロフェッショナルな二人が寡黙に収録を見守っていた。ある日、僕が「Xさんは、どんな音楽が好きなんですか?」と尋ねると、X氏は少し考えてから、「バーデン・パウエル、ギターの。よく間違えられるけど、バド・パウエルじゃないからね。」とはにかみながら答えてくれた。
レコード屋のくせに、「バーデン・パウエル」がその時はわからなかった。バド・パウエルについてもそんなに詳しいわけではなかったが。
サラリーマンなので、当然ラジオは無給で出演していた。尼崎から京都まで往復2時間以上かけて通っていたが、まったく苦にならなかった。ただただその仕事が楽しかったから。本業に還元されていたかは定かではない。
