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「勝ち負け」で終わらない──BMSGの“競争”が少し違って見える理由

こんにちは。Lily-Kです。

英語メディア「BMSG Pulse」で、海外向けにBMSGについての記事を書いています。

今回英語で配信した記事は、
「Why Competition Inside BMSG Feels Different
(なぜBMSGの競争は少し違って見えるのか)」
というテーマです。
(巻末に英語記事リンクを載せています。)



BMSGにも競争はある

書きながら改めて感じたのですが、私はBMSGを見ていて、「競争がない」と感じたことは一度もありません。

むしろ逆です。

最初にBE:FIRSTを生んだTHE FIRST、
MAZZELを生んだMISSION×2、
HANAを生んだNo No Girls、
そして、STARGLOWを世に送り出したTHE LAST PIECE。

どのオーディションも非常に厳しい世界だったと思う。
実際、誰もがデビューできるわけではない。

だから、「BMSGは優しい世界」みたいな単純な話では全くないのです。
それでもなお、見ていてどこか“空気”が違うように感じる。
その理由をずっと考えていました。

たとえば、MISSION×2。
最終的にMAZZELとしてデビューしたのは8人。
つまり、それ以外のメンバーは「選ばれなかった」ということになります。

普通なら、その瞬間に物語は終わりやすい。
少なくとも、エンタメの構造としてはそうです。
「勝者」と「敗者」が分かれ、時間が経つと、選ばれなかった側は徐々に表舞台から見えなくなっていく。

でも、BMSGでは、その“切断”が必ず起こるわけではないと感じます。


KANONさんの物語

今回の記事で象徴的な例として取り上げたのがKANONさんです。

KANONさん

MISSION×2で最後まで残りながら、MAZZELとしてはデビューできなかったKANONさん。

しかし、その後BMSGトレーニーとなった彼は、2025年のオーディション「THE LAST PIECE」を経て、STARGLOWとしてデビューします。

この流れ自体ももちろん印象的ですが、BMSG Fes 2025で、彼が登場したステージ展開に大変心を動かされました。

自分が脱落したオーディション「MISSION×2」のテーマソング「MISSION」を、KANONさんがMAZZELと一緒に歌ったのです。

しかも、その空気は単に「元ライバルの再会」のような感じではなく、何かもっと不思議な感覚でした。

まるで、
「あの時終わったと思われていた物語は、実はずっと続いている」
ということを、ステージ上のアーティストと観客全員が共有し、確認している……そんな空気でした。

特に印象的だったのは、MAZZELのEIKIさんとKANONさんの場面です。

二人が向かい合って同じフレーズを一緒に歌い、最後にはごく自然にがっちりとハグする。

この瞬間、会場からも大きな歓声が上がっていました。
もちろん、単純に“エモい”からというのもあると思う。

でも、それだけではなかった気がします。

MISSION×2の最終結果発表で、最後のひとりとして8人目に名前を呼ばれたのがEIKIさんでした。

つまりその瞬間、EIKIさんは「自分がMAZZELになる」ことと同時に、「KANONが選ばれなかった」ことも知ったわけです。

だからこそ、今回同じ舞台に立ち、同じ楽曲を歌い、最後に抱き合う姿に、ファンは物語の“続き”を見ていたのではないかと思うのです。

「また同じ場所に立てた」というような、EIKIさんの祝福と、KANONさんの喜びが感じられる印象深いシーンでした。

EIKIさん(中央左)とKANONさん(同右)

このパフォーマンスは、以下の動画で見られます。「MAZZELにならない」という道を選んだソロシンガーのREIKOさんがオープニングを務めているのも印象的です。


BMSGのストーリーは続く

これは、BMSGにおいては、KANONさんだけの特別な話ではありません。

THE FIRSTでBE:FIRSTになれなかったRANさんが、その後MAZZELとしてデビューしたこと。

あるいは、長いトレイニー期間を経て、STARGLOWとしてデビューしたRUIさんの存在。

他にも、オーディションでの挫折をバネにアーティストとして花開かせた人はたくさんおられます。
BMSGには、「一度選ばれなかったこと」で完全に終わらない物語が複数存在しているのです。

それは単なる“救済”とは少し違う。

むしろ、
「才能を一回の結果だけで簡単に切り捨てない」
という考え方が、会社全体に流れているように見えるんですよね。

だから、BMSGの競争は、時々少し違って見える。

勝敗がないわけではない。

脱落があり、そこに悔しさも、絶望ももちろん存在する。
当人たちには、常に自分と他の誰かとを比較することだってあると思う。
そこには焦燥だってあるでしょう。

でも、“負けたら消える”という空気はそこにはない。
「才能の否定」はそこにはないのです。

そのことが、アーティスト同士の関係性だけでなく、ファンの空気感にも共通認識としてあるのではないかと、私は感じています。

Written by Lily-K | BMSG Pulse


サブスタックの英語記事は以下です。

BMSGのオーディション文化についてのnote記事はこちらです。


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