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【治療日記55】最初の山場は越えた

放射線治療、全10回のうち3回目が終わった。
治療そのものは痛みも何もない。硬いベッドに仰向けに寝かされ、この間造った自分専用のマスクを被せられる。マスクは「固定具」と呼ばれているので、その名の通り、体を固定して動かさないためのものだ。だから、すごく締めつけがある。顔が押しつぶされ、胸から上は1ミリも動かすことができないくらいきつい。マスクは網目状態になっているので呼吸はできる。

15分くらいと聞いていたが、実際には5分くらいのような気がする。あっという間に終わり、放射線が当てられているのを感じることもない。本当に当たっているのか不安になるくらいだ。

放射線科のスタッフは皆さん優しくて、とても細やかな気遣いがある。弱っている時、不安な時の人からの優しい言葉は、それだけでじんわりする。心強い。
毎回思うけど、この病院でよかった。先生も看護師さんたちもみんな優しくて感じがいいから。ナイチンゲールかと思う。

そんな感じで治療自体は問題なく進んでいるが、終わってからはしんどい。抗がん剤の時もそうだったが、ダメージは体に蓄積されていくので、回を重ねるにつれてしんどくなっていく。夫に車で送り迎えをしてもらえているので通えているが、車がなかったら無理かもしれない。

初日は少しふらつく程度だったが、3回目は実際に吐くまではいかないが吐き気があり、何度もえづいてしまった。
放射線を当てているところの皮膚にはまだ何も影響はないが、そこの腫瘍が痛み始めた。首全体にも何か変な痛みがある。抗がん剤の副作用の痛みと似ている。神経に触るような痛み。

こういう話を聞いたことがある。
ガン細胞には「意思」があって、攻撃(治療)すると、治るどころか、逆に反発してひどくなることもあるとか。
今、そんな感覚を持っている。
攻撃したことで、反発しているのではないだろうか。
だから、私は何度もガン細胞に話しかける。
「ごめんね。ちょっと痛くて嫌かもしれないけど、我慢してね。今までありがとね。でも、そろそろさよならしないといけないんだ。私のストレスやマイナスのことを一身に受けて、こっちの勝手であなたを歪めてしまったのに、また私の勝手で取り除こうとしてる。ごめんね。ありがとね」
ガン細胞に伝わるかわからないけれど、私の本心だ。
私の気持ちを理解してくれて、反発することなく、きれいに消えてくれることを願う。

それから、レンビマを休薬していることで、やはりお腹の痛みは強い。とはいえ、思っていたほどではなかった。なんとか耐えられる。
治療が始まる前の数日間に多めにレンビマを飲んでおいたのがよかったのかもしれない。あの期間に炎症が少しおさまったのだろう。
土日祝は休みなので、今日から3日間は病院に行かなくていい。1回目の山場は越えた。あと2回こんな山場がくる。
来週24日が1番大きな山場だ。なんと、夫の誕生日だ。今年は当日は何もしてあげられそうもない。治療が終わってから改めてお祝いしようと思っている。

昨日の晩、1回目の山場を超えようと、一人で歯を食いしばって耐えていた。夫は東京出張だった。
食欲もあまりなく、食べたいものが見つからない。吐き気がおさまった時に、パンは食べられそうだったので、パンを食べていた。
水を汲んだり、トイレに行ったり、どうしてもやらないといけないことしかできない状態。
気分も悪いし、痛みもあるし、首が全体的に重い。
こんな日々を一体いつまで続けないといけないんだろう。
一人でいると気持ちが落ち込んできて、痛みやしんどさに耐えてまで生きる必要があるんだろうかと思い始めて泣いてしまう。
いや、今日一日また生きられたことに感謝しないといけないと思い直す。
しばらくするとまた泣けてくる。
その繰り返し。2つの相反する思いの葛藤。
孤独だなぁと思う。すごく淋しい。
体調が悪い時は心も弱るとよく言うけれど、本当だな。
友達にも長い間会っていない。6月は2人ドタキャンして会えなかった。私の体調のせいで。
こうやって、どんどん会えなくなって、忘れ去られていくのかなと思うと、また辛くなる。淋しい。

とりあえず、今日から3日は治療も休みだし、レンビマを飲めるから痛みも少しはマシだ。この間に心も休めよう。
体だけじゃなく、心も疲れているんだ。だから、気持ちが落ち込んでいくのだろう。

少しでも晴れやかに。

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