春はどこから|詩と写真|縮景園
花の妖気に当てられて
人のために咲いてはいないことを知る春
いつかこの世から立ち去るのはあなたがたよ
と言われる
いっせいに花開く春の一刹那
巡り逢うと
無性に
空恐ろしい気がしてくる
綺麗だなあなんて
のんびりと眺めていられるような
穏やかな出来事ではない
見ているうちにも咲きほころぶかに思えるほどの
凝縮された気配
一年間
静かにたわめられたものが
はじけ飛ぶ瞬間
その場に居合わせた偶然の荘厳さよ
林に風が吹き
舞い散る春落ち葉は私たち
乾いた音も
祝祭の響きに似て
春よ 春よ
ひととせのめぐりを頂きとして
輝け
🌸 はじめに〜BGMもどうぞ
今年も縮景園の春本番を迎えました。
この時期は一気に花が咲くので、写真を撮るのも追いつかないほどです。その合間を縫って、今回は白木蓮と椿を定点観測してみました。
毎年のことながら全体の枚数が多くなってしまったので、なにかBGMを・・・と悩んで、セシル・コルベル「トリスタンとイゾルデ」にしました。ご存じ、悲恋の騎士物語です。ご紹介する写真は和の花ですが、意外と似合うと思って。不思議なノスタルジーを感じます。
セシル・コルベルの出身地フランスのブルターニュ地方は、ケルト文化圏なので、セシル・コルベルもケルティック・ハーピスト✨️
↑↑設定(歯車マーク)で[ループ再生]にしておいたほうがよいかもしれません✨️
いきなりの脱線となりますが、せっかくなので調べてみました。「トリスタンとイゾルデ」はアイルランド・イングランドを舞台としたケルトの説話で、12〜13世紀にフランスで物語として書きとめられました。いくつかの異本があり、ブルターニュ地方の方言で語られたものもあったそうです。その後、アーサー王の伝説に組み込まれたようです。
歌詞の大意はこんな感じです。(かなり端折りました)
ブルターニュで
紡がれる物語
ふたりの恋人たち
愛は寄り添い
時の彼方へ
時の彼方へ
茨 花咲き
ふたり 結ばれ
花 衰えて
愛もうつろう
森の真中
永久に眠る
ふたりの秘密に
誰も触れない
🌸 白木蓮〜騎士と姫君
何本の木と
友だちになれるだろうか
初めての春にはお澄ましの間柄でも
冬の間の剥き出しの枝から芽吹き蕾み
ゆっくりと育っていくのを見守っていると
花開いた日に出会わせてくれて
待っていたわと微笑む花たち






(EV設定ミスで白っぽく💦)


PLフィルタ装着




角度を変えて

PL フィルタ装着

白木蓮は、花弁6枚、区別のつきにくい萼3枚なのだそうです。
蘂だけ残されて、やっぱりひとりになったみたい

(これがそうというつもりはないけど)
朽ちていく姿も美しく撮れるのが一眼カメラだと思ってる






🌸 椿〜《椿姫》に出会う
花盛り、人盛りの芝生広場を過ぎて、わずかに奥に入ると、すぐに静かなエリアとなります。
入り組んだ庭園なりに広めの道が続いていて、日陰かつ見通しが良く落ち着く場所。竹林が近いためか、ざわざわと風が鳴り、春落ち葉の音も聞こえてきます。
フェンスに沿って椿の木が20本?ほど並んでいて、蕾を結びながらなかなか開かず、何色の椿かしらと1月あたりからずっと待っていました。たまたま残っていたログを見ると元旦にはもう蕾になってた。
以下15枚、同じお花です。
似ているようで毎日違う──この記事のすべての写真について言えることですが、きれいに撮れたかではなく、懸命に咲いている花の、ちいさな伝記のつもりで載せています。







これもEV設定と晴れていた関係で薄めになりました






落ちていました・・・
サザンカと違って椿は花ごと落ちると言われていますが、見たのは初めてです。

上を向けて

萼もお花のよう
椿さん、そのまま置いて帰るのも忍びなくて、ティッシュにくるんでお連れ申し上げ、水を張ったお皿でお休みいただいています。きっと、そのままにしていたら、数日内に落ち葉とともに処分されるのだと思いますので・・・(よかったのかな💦)
他にも様々な色の椿が次々に開花しています。
色がとても綺麗で、つくづくと魅入ってしまいます。椿油がとれるだけあって、葉っぱも光を含んで反射するほど深くなめらかですが、花ももしかしたら油分が多いのかも? たいていのお花は水彩で色づけしたようにふんわりしていますが、椿は油彩画を見ているようです。そういった意味では、バラよりもカサブランカよりも存在感があって、プリンセスではなく王妃の風格。鮮烈な色彩でした。
Camélia, l'admirable reine des fleurs!
(椿、驚くべき花々の女王!)
↑こんなところで作文練習してます🙇




緋色? 深紅? 目の覚めるような赤




いつ落ちるか日々ドキドキしながら会いに行きます















光量がそこまでないから光芒は出ていないけれど、そのかわりソフトフィルタみたいなふんわり効果。









マルグリットが胸に挿す白椿は逢いに行ける印、赤い椿はお断りの印、とされています
(デュマ・フィス『椿姫』)






起こしました
ここからしばらく《落椿》ギャラリー













深窓の令嬢みたい






椿もチャノキ(茶の木)も同じツバキ属だからか、一番茶が飲めそうに見えてきます🫖

これもiPhone
🌸 桃
桜も梅も桃もいろんな品種があって
名前を覚えていきたいと思っていたけれど
今はそうではなく
同じ品種の中でも
たとえば遺伝的にはクローンと言われる
ソメイヨシノだって
同じ環境で隣り合って立つ木でも
咲く時期などの個性はある。
木の楽しみは毎年会えること。
遅咲きの子、早くから咲いて寒さに驚いている子
それぞれの木と知り合いになって
今年もまた会えたね
そういって咲いあえる
それが花と人でも
いいんじゃない?
・・・なんて、ね

↑↓2枚は晴れの日


ここからは曇りの日。余計な反射光がなく綺麗な色味





実物はもっと渋みの効いたワインレッドなのですが・・・💦


1本の木に紅白2色の花が咲きます。
3月27日



若い木だからか濃い色が咲いていますね




桃の花はひとつひとつの花のつくりが芸術品のよう。「これ、なんの花だろう。桜じゃないよね」とお花見の男性がしきりに言っていたので、お教えしたところ、周りの人たちが「そうなんだ❣️」。お花と知り合いになれてみんなうれしそうでした。好きな花に桃も加えてもらえたらうれしい💕
🌸 桜






広島の開花宣言は3月26日でしたが、3月27日にはいっぱい咲いてました







🌸 そのほかのお花



毎年、大粒のネックレスをした華やかな貴婦人を思い浮かべます





アプリによると「アオキ」なのだそうです



おずおずしてる感じでかわいい



そのほか、薄墨桜(江戸彼岸)、寒桜、花蘇芳、里桜、関山、マルチカラーの木瓜など、まだこれから咲く花がたくさんあるので、そちらも随時撮りに行きたいと思っています。(一休みしてから🧸)
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