シナモンは血糖値に効くのか?
トーストにひと振り。
ヨーグルトにひと振り。
コーヒーにも、パラパラっと。
毎朝の習慣にしている方、かなり多いと思います。私のところにも、ずいぶん質問が届きました。
「シナモンは血糖値に効きますか?」
最近、この質問が明らかに増えています。SNSで、シナモンをまるでサプリのように使うという話が回っているようで、そこから来ているのだと思います。
以前、私も似た質問に「届いていません」と答えたことがあります。ただ、あのときは他の食材と並べた中の一つとして扱ったので、シナモンそのものの話は、ほとんどできていません。
今日は、シナモンだけを最後まで追いかけます。
まず、シナモンの種類
ここを飛ばすと、この先の話が全部ズレてしまうので。
日本のスーパーの棚にある、茶色くて香りの強いシナモン。あれはほぼ「カシア」という種類で、ほとんどの方が無意識に選んで使っていることになります。理由は、安く大量に流通しているから。
もうひとつが「セイロン」。スリランカ産で、香りが上品で繊細です。比較的割高で店頭では見かけにくいのですが、通販なら普通に手に入ります。
この2つは、香りが多少違います。また、この記事のポイントにもなるんですが、中身も決定的に違うんです。その話は後半で。
見分け方だけ、先に渡しておきます。スティックなら、断面を見れば一目で分かります。

※粉になると、見た目では判別できません。商品名に「セイロン」と書かれていなければ、まずカシアだと思って構いません。
1g、3g、6gで刻んだ結果
この量を実際に人に食べさせて調べた試験が、すでにあります。
同じ人に順番を変えて両方試してもらう、厳密なやり方の試験です。北欧の大学が、シナモンの量を1g、3g、6gと刻んで、食後の血糖値がどう動くかを見ています。
結果は、こうでした。
1gでは、動きませんでした。
3gでも、動かない。
6gにして、はじめて下がりました。

6gというのは、小さじ2杯強です。スプーンに山盛りにして、それを1食に入れる量。
しかもこの試験の論文には、著者自身の但し書きがついています。6gは、普段の食事で使う量ではない、と。当たり前ですよね。朝のトーストに振りかけている量は、その何十分の1以下です。
※3gのとき、血糖値は動かないのにインスリンの出方だけが変わっていました。体の中で何も起きていないわけではない。ただ、血糖値という指標には現れなかった、ということです。
毎日続けたら
ここで、変化が起こります。
血糖値が高めの方に、シナモンを1日4g、4週間続けてもらった試験。参加者の平均年齢は51歳。血糖値センサーをつけて、24時間モニタリングです。
24時間の血糖値も、1日のピークの高さも、下がりました。
ただ、私が本当に面白いと思ったのは、その先です。
同じ参加者に、その場で糖負荷試験もしています。
そちらでは、差が出ていなかった。
ようするに、その場での即効性には欠ける。でも、24時間単位になると効いてくる。
つまり、絶対条件として量は要ります。1日でシナモン4gも相当の量です。そしてそれを「毎日、数週間」と続ける。
ここまでは、私も予想していた通りでした。
問題は、この先です。
ダシの話
シナモンは、木の皮です。つまり乾物。
料理にパラパラと振りかけるのは、ダシ殻をひとつまみ入れているようなものです。
スティックを煮出すのは、家でダシをとること。
そしてサプリの濃縮エキスは、市販の出汁パックです。
このエキス、水で煮出して20分の1に煮詰めたものが試験で使われています。だから250mgのカプセル1粒は、樹皮5g分ということになる。
ここで、数字が一か所に集まりました。
食後の血糖値が動いた量が、6g。
エキス1粒の原料換算が、5g。
そしてカシアのスティック1本の重さが、だいたい2gから5g。
全部、量が近いんです。
スティック1本の中には、効くとされている量が、もう入っている。
だから問題は、量ではありません。
取り出せているかどうか、でした。
そして、取り出そうとした人を待っているものが、もうひとつありました。
はじめて血糖値研究家アッシュのnoteを読まれる方へ。
ふだんは、血糖値の研究に明け暮れて、検証経験と思考で40,50代の血糖値改善につながる話を書いています。
この記事単体でも成立するように書いていますが、他の記事を読むとより血糖値の解像度が上がりますので、通常購入よりも100円お得なメンバーシップ(すべての記事が読み放題)月額1000円をお勧めさせていただきます。
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