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現代人の「HTMLメール疲れ」と、テキストメールの真価

こんにちは、ブラストメールの滝口です。

今日はブラストメールが実際に行っている「テキストメール」による商談獲得手法を実際にお見せしながら、BtoBのメールマーケティングに活かせるメール配信のノウハウをご紹介します。

「よし、今週のメルマガは最高の出来だ」

デザイナーと打ち合わせを重ね、目を引くバナーを作り、色彩豊かなレイアウトで構成されたHTMLメール。

しかし、現実は残酷です。開封率はそこそこでも、クリック率は伸び悩み、返信はゼロ。

一方で、なんてことない「文字だけ」の事務的なメールに、驚くほどの反響がある。

なぜ、私たちは多大なコストをかけて作った「綺麗なメール」をスルーし、無味乾燥な「テキストメール」に心を開いてしまうのでしょうか?



「仕事中」の私たちはなぜHTMLメールを拒絶するのか

昨日の記事で、私のメルマガ受信フォルダをお見せしました。

記事にもありますが、私のプライベートの受信フォルダなので、ほとんどのメルマガは私を「個人消費者」としてターゲティングしています。

当然、送られてくるメールはHTMLメールです。

むしろ個人のフォルダにいきなり身に覚えのないテキストメールが来たら間違いなくまずスパムメールを疑います。

なので私たち(少なくとも私は)HTMLメールそのものに対しての嫌悪感や、苦手意識はないのです。

ところが仕事でパソコンをひらいているときの自分の行動は、昨日話したものとは全く異なります。

HTMLメールどころか、プロモーションぽい件名のメールはすべて開きもせずにアーカイブいきです。

仕事中、私たちの脳は常に「処理モード」にあります。次から次へと舞い込むチャット、タスク、会議。この過密なスケジュールの中で、メールボックスは「戦場」です。

そこでHTMLメールが直面する、3つの大きな壁を紐解いてみましょう。

① 脳内「広告フィルター」が0.5秒で発動する

私たちの脳は、長年のインターネット生活を通じて「自分に関係のない情報」を瞬時に見分けるスキルを習得してしまいました。

HTMLメールの画像がパッと表示された瞬間、脳の偏桃体は「あ、これは自分個人に宛てた手紙ではなく、不特定多数に向けられた『広告』だ」と判定を下します。

この判定が下ったが最後、そのメールの優先順位は「最下位」まで転落します。

たとえ中身にどれほど有益なアドバイスが書かれていても、ビジュアルが「整いすぎている」せいで、脳の防御反応を突破できないのです。

② 「読むのにエネルギーがいる」という心理的コスト

HTMLメールは、雑誌のように情報が多層的です。

  • 目を引く大きなバナー

  • 強調された価格設定

  • 複数のボタン

  • 長いスクロール

これらは、暇な時に眺める分には楽しいものですが、忙しい時には「解読すべきパズル」のように見えてしまいます。

「これを理解するには時間がかかりそうだ。よし、後で見よう」

そう思った瞬間、そのメールが再び開かれる確率は限りなくゼロに近づきます。

③ 「暇な時の読み物」というレッテル

綺麗にデザインされたメールは、どうしても「エンタメ」や「ショッピング」の匂いが漂います。 これが仕事中には仇となります。

「今は急ぎで解決したい課題があるんだ。おしゃれなライフスタイルの提案を聞いている余裕はない」

デザインという「おもてなし」が、逆に読者との距離を作ってしまう。

ビジネスの現場では、洗練されたデザインが「よそよそしさ」に変換されてしまうという皮肉な現象が起きているのです。


あえて「テキストメール」を送ってみよう

営業部の山田さんからある日、こんな相談を受けました。

「テキスト1行だけのメール配信をしたいです。」

正直、なに馬鹿なことを言っているんだと思いましたが、山田さんは勉強熱心な方です。

過去接触のあったいわゆる「休眠顧客」の掘り起しには「テキストメール」が刺さるということをとある書籍から仕入れてきました。

確かにテキストメールには以下のような利点があります。

「自分宛て感」という名の最強の武器

テキストメールの背景は真っ白。文字は黒。

これは、上司やクライアント、同僚から届く「仕事のメール」と全く同じフォーマットです。

メールを開いた瞬間、読者の脳は「これは仕事に関係がある連絡かもしれない」と警戒を解きます。

この「一応、何が書いてあるか確認しよう」という小さな一歩が、HTMLメールには超えられない高い壁なのです。

「問いかけ」が「質問」として機能する

HTMLメールにあるボタンは、ただの「リンク」です。

しかし、テキストメールの中にポツンと置かれた「これ、どう思いますか?」という一言は、明確な「問いかけ」として響きます。

デザインという鎧がない分、読者は送り主を「企業のシステム」ではなく「一人の人間」として認識し始めます。

その結果、返信率やURLのクリック率が劇的に向上するケースが多々あります。


ふむ、、、確かに試してみる価値あるか。。。

私も新しいことに挑戦するのは大好きなので、やってみることにしました。

実際に送ってみた

いろいろと相談したのち、以下のようなメールを送ることになりました。

件名は「ご検討状況のお伺い」でした

さすがに1行、とはいきませんがなかなか攻めてますね。

このメールを過去失注顧客約5000件に対して配信した結果が以下です。

配信成功:5,010通
リンククリック数:78クリック(1.6%)
商談獲得数:7件
購読解除数:101(2.02%)

本当に恐ろしかった。
リロードするたびに配信解除が増えていった。。。

とはいえ、たった1通のメールで7件も商談が取れることはまずありませんし、かなり手ごたえはありました。

改善のプロセス

テキストメールを配信して分かった克服すべき問題点は大きく分けて以下の2つです。

  1. 配信解除が多すぎる

  2. 開封率が取れない

逆に言えばこれらの課題を解決すればテキストメールでの商談獲得を大幅に増やすことができることもわかりました。

配信解除が多すぎる問題

これに対しては2つの仮説を立てました。

①対象が広すぎたのではないか?

過去失注顧客5000件という配信対象そのものが広すぎた説はありました。

実際アポイントが取れたり返信があった案件のほとんどが失注後半年以内の案件でした。

そこで、過去失注のすべての顧客に対しての配信はリスクが高すぎるので頻度を落としつつ、直近失注案件のみに絞って高頻度(といっても月1くらいいですが)で送ることにしました。

②「検討してない」人が意思表示のつもりで配信解除をクリックしてしまったのではないか?

これも結構可能性ありました。

もちろん特定電子メール法に則って、このメールにも「配信停止URL」を設置していました。

配信停止URLは基本的にメールの一番末尾につけるもので、気づかない人も多いです。
ただ、今回は御覧の通り非常に短いメールだったので、ファーストビューに配信停止リンクが入ってしまったんですね。

ユーザーの気持ちを想像してみると

「検討していたらこちら」(30分の商談)

ということは、検討していないからこっち(配信停止)か。

このような思考のプロセスを踏んだ結果、普段のメルマガは受信してくれるのに、配信解除に誘導されてしまった人が出てしまったのではないかと。

であれば「検討していない人」用のクリック先があればいいんですよね。

開封率が取れない問題

こっちの問題はかんたんでした。

テキストメール形式ではなく
HTMLメールのエディタを使って「テキスト風」メールを送ればいいのです。

問題なのは「テキストメールに見えるかどうか」なので。

※ちなみに普通に皆様使われているGmailもHTMLを活用した「リッチテキストメール」なので、テキストとHTMLの区分は思ったよりも曖昧なんですね。

改善したメールがこちら

こんな感じにしました。

検討していない場合の逃げ道を作り、HTMLメールのエディタを使って「疑似テキストメール」を作成しました。

最初に実施したときから約3ヶ月かけてこの形に持っていき、このメールの配信結果がこちら。

配信成功:5,107通
開封数:1,985件(38.9%)
リンククリック数:150クリック(2.9%)
商談獲得数:9件
購読解除数:46(0.90%)

念のため、初回配信の結果も再掲しておきましょう。

【初回配信】
配信成功:5,010通
リンククリック数:78クリック(1.6%)
商談獲得数:7件
購読解除数:101(2.02%)


違いは歴然ですね。

開封が取れるようになり、この後件名の変更にも着手できています。

リンクのクリック率が上がっているのは「検討していない人」が配信停止ではなく「逃げ道」として設置したリンクをクリックしたからですね。

そして購読解除は半減!

以前として普通のメルマガと比べると10倍ぐらい高いので、やはり乱発できる施策ではないのですが、四半期に1度程度の定期施策にはなりました。


テキストメールがなぜうまくいったのか?

仮説ではありますが以下のような理由で、定期的なテキストでの接触には効果があるのかなと思っています。

1個目はgeminiが教えてくれました。

カチッ・サー効果(返報性の原理の変形)

特定の刺激に対して、無意識に決まった行動をとってしまう心理現象です。
「ビジネスメールの体裁」+「質問(?)」という組み合わせは、社会人にとって「返信すべき、あるいは反応すべきタスク」というトリガーになります。

 HTMLメールのボタンは「クリック」を促しますが、テキストメールの問いかけは「対話」を促します。

改善版で「検討していない」という選択肢(逃げ道)を作ったことで、「誠実な問いかけには誠実に答えなければ(または意思表示しなければ)」という心理的プレッシャーが、配信停止ではなくクリックという形にマイルドに転換されました。

確かに、テキストメールには「返信」も非常に多いです。

ボタンではなく「今は検討してないです、またこちらから連絡します」といったような丁寧なお返事をいただけます。

HTMLメールのメルマガには見られない現象でしょう。

「広告アレルギー」の回避

今のユーザーは、画像が綺麗なメールを見た瞬間に脳が「あ、これは宣伝だ。読まなくていいやつだ」と0.5秒で判定します。

やはりテキストメールには「売り込み臭」がありません。

仕事で使うOutlookやGmailと同じ見た目なので、無意識に「処理すべき仕事の連絡」として分類され、内容を読ませることに成功んだと思います。

読み手の「負担」が圧倒的に少ない

HTMLメールは情報量が多く、どこを見ていいか迷いますが、今回のメールは数秒で読み終わります。

「結局、何が言いたいの?」と考えさせる隙を与えません。

1行、2行の短い文章は、スマホの通知画面やプレビューだけでも内容が完結するため、「とりあえず開いて、とりあえず返事(クリック)する」というアクションの着火が早かったと言えます。

メールは「道具」ではなく「会話」である

私たちはついつい、メールを「情報を一斉にバラ撒くための道具」と考えてしまいがちです。

しかし、受信トレイの向こう側にいるのは、あなたと同じように忙しく働き、時に疲れ、自分にとって本当に価値のある情報を探している「一人の人間」です。

HTMLメール疲れ、あなたにも思い当たる節があるのではないでしょうか。

ぜひ一度、テキストメールの配信を試してみてください。

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ここまで記事を読んでくださりありがとうございます。
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