会議で何も決まらない本当の理由
「この会議、なんのためにやってるんだっけ?」
何度も同じ議題を話している気がする。
意見は出るが、いつも“とりあえず検討します”で終わる。
気づけばまた次回に持ち越し──そんな永遠の先延ばし会議に、あなたも心当たりがあるはずだ。
だが、それは偶然ではない。
実は「何も決まらない会議」は、意図的に設計されている。
まず前提として、会議には大きく2種類ある。
意思決定の場(決めるための会議)
空気調整の場(納得させるための会議)
本来なら、組織にとって重要なのは「1」のはずだ。
だが実際には、ほとんどの会議が「2」になっている。
なぜなら、決断には責任が伴うが、空気には責任がないからだ。
決めたら誰かが傷つくかもしれない。意見を通したら角が立つかもしれない。もし、却下したら人間関係にヒビが入るかもしれない……。
こうしたリスクを回避するために、会議は「決定の場」ではなく、「同調の場」へと変質していく。
さらに厄介なのは、出席者全員が「それに気づいている」ことだ。
質問すると「理解してない」と思われる。結論を出すと出しゃばりだと思われる。そして、何も言わない方が“無難”で済む。
その結果、誰もが「それっぽいこと」を言って時間を埋めるようになる。
つまり、会議は『意見交換』ではなく『儀式』になるのだ。
この構造を変えるには、会議そのものの前提を疑わなければならない。
まず、「目的が不明確な会議」はやるべきではない。
決めるのか、集めるのか、共有するのか?
議論が必要なのか、確認で十分なのか?
そして、この会議の出席者は発言者なのか、承認者なのか?
これらが曖昧なまま始まる会議は『始まった瞬間に失敗している』ともいっていい。
だが、この構造はとても根深い。
なぜなら、「何も決めないこと」が最大の安全策として機能してしまうからだ。
だから、会議は続く。『決まらなかった』ことに安心して、『一応やった』という事実だけが残る。
──あなたの大切な時間が、ただの『儀式』に使われて……。
会議を変えるには、『進行スキル』よりも『設計スキル』が求められる。
議題の切り出し方、目的の共有、ゴールの明確さ、関係性の設計、ルール、メンバーは意見を出すのか決定する者たちなのか……本当の会議力とは、空気を打破する設計力なのだ。

こんなこと、教科書に書いてなかったんだよな。
前回の #教科書に書いてない シリーズは…
