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無人島転生 第11話        「現代人には不可能だった保存食作り」

「最近、果物が少なくなってきましたね」ユミが朝の食事の準備をしながら心配そうに言った。
温泉完成から一週間。四人は毎日の温泉ライフを満喫していたが、季節の変わり目で食料事情に変化が起きていた。
「そういえば、リンゴ系の果実がもうほとんど残ってない」エリが果樹園から戻ってきて報告する。
「海の魚も、最近あんまり釣れないんだよな」タケシが釣り具を点検しながらため息。
アヤが手作りのカレンダーを確認する。「そろそろ冬の季節に入りますね。食料の確保を考えないと」
「冬の食料…」四人が顔を見合わせる。
「コンビニで冬の食材を…」エリが言いかけて止まる。「あ、ない」
「冷凍食品で保存…」ユミも同じく。「冷凍庫ない」
「スーパーで保存食を買い置き…」タケシも。「スーパーない」
「通販で非常食を…」アヤも。「ネットない」
四人は改めて現代生活の便利さを痛感した。

「保存食って、どうやって作るんだろう」エリが素朴な疑問。
「塩漬けとか、燻製とか…テレビで見たことはあります」ユミが知識を絞り出す。
「干物とかもあるよな」タケシが思い出す。
「でも、具体的な作り方は…」アヤが困惑。
「よし、チャレンジしてみよう!」エリが元気よく提案。「みんなで保存食作り大作戦!」
まず四人は島で取れる食材を整理した。

「魚、貝類、海藻」タケシが海産物をリストアップ。
「果物、野菜、薬草」ユミが植物系を整理。
「あとは…肉類がないですね」アヤが現実的な問題を指摘。
「鳥とかいないの?」エリが空を見上げる。
「野鳥はいますが、捕まえるのは難しそうです」ユミが首を振る。
「まあ、魚と植物で何とかしよう」タケシが前向きに言う。

最初に挑戦したのは魚の塩漬け。
「塩はどうする?」エリが基本的な問題を提起。
「海水を煮詰めれば塩ができますよ」ユミが提案。
四人は海水を汲んできて、大きな貝殻で煮詰める作業を開始。
「意外と時間かかるのね」エリが煮詰まるのを待ちながら呟く。
「塩作りから始めるなんて、昔の人は大変だったんですね」アヤが感心。
三時間後、ようやく白い結晶が残った。
「塩だ!塩ができた!」四人が感動。
「でも、ちょっと苦い…」エリが舐めて顔をしかめる。
「海水の他の成分も含まれてるんでしょうね」ユミが分析。
「まあ、塩は塩だろ」タケシが楽観的。

手作り塩で魚の塩漬けに挑戦。
「魚にまんべんなく塩をまぶして…」ユミが説明書なしで作業。
「これくらいでいいかな?」エリが適当に塩をふりかける。
「もっと多めの方がいいんじゃないか?」タケシが追加で塩を投入。
「皆さん、感覚でやってますけど大丈夫ですか?」アヤが心配する。
「大丈夫大丈夫、なんとかなるって」三日後、塩漬け魚の完成…のはずだった。
「なんか、変な匂いがする…」ユミが顔をしかめる。
「これ、腐ってない?」タケシが心配そうに見る。
「塩が足りなかったのかな?」エリが首をひねる。
「完全に失敗ですね」アヤが冷静に判定。
第一回保存食作りは大失敗に終わった。

「次は燻製にチャレンジしよう」エリが諦めずに提案。
「燻製って、煙で燻すんでしょ?」ユミが確認。
「そうそう、煙の中に魚を吊るして…」タケシが身振り手振りで説明。
燻製小屋作りから開始。竹と葉っぱで簡易的な燻製室を建設。
「なかなかいい感じじゃない?」エリが出来上がりに満足。
「でも、煙がうまく回るかな?」ユミが心配。
「とりあえずやってみよう」タケシが魚を吊るす。
下で火を焚いて、煙を発生させる。
「おお、いい感じに煙が出てる」アヤが様子を見る。

しかし、一時間後…
「あれ?煙が出なくなった」エリが気づく。
「火が消えてる」タケシが確認。
「煙の量が足りなかったのかな?」ユミが分析。
再び火を起こして煙を出すが、今度は煙が濃すぎて魚が真っ黒に。
「うわ、炭になってる」エリが驚く。
「食べられるのかな、これ」タケシが不安そう。
一口食べてみる四人。
「うっ…苦い」
「煙の味しかしない」
「これも失敗ですね」
燻製作りも惨敗。

「保存食って難しい…」エリがしょんぼり。
「現代人には無理なのかな」ユミも落ち込む。
「でも、諦めるわけにはいかないだろ」タケシが立ち直る。
「次は干物にチャレンジしましょう」アヤが提案。
干物は比較的簡単そうに思えた。魚を開いて、日に干すだけ。
「これなら失敗しないでしょ」エリが楽観的。

しかし、島の天気は予想以上に変わりやすかった。
「あ、雨が…」ユミが空を見上げる。
慌てて魚を取り込む四人。でも時すでに遅し、半分濡れてしまった。
「また最初から…」タケシがため息。
今度は天気を見計らって再挑戦。三日間快晴が続いた。
「今度こそ成功!」四人が期待。
しかし、新たな問題が発生。
「あれ?魚に虫が…」エリが顔を青くする。
「うわ、本当だ」ユミも気持ち悪そう。
干している間に虫がたかってしまった。
「虫除けの方法も考えないとダメなんだ」アヤが学習。
「保存食作りって、こんなに大変だったの?」エリが愕然。

そんな時、エリが魔法を思いつく。
「そうだ!食材長持ち魔法をかけてみよう」
「え?」三人が振り返る。
「今まで魔法全部失敗してるじゃないですか」ユミが心配。
「今度は大丈夫!食材を新鮮に保つだけだから」エリが自信満々。
魚に向かって魔法を唱える。
「食材よ、長持ちしろ〜」
魚が光る。
「おお!」四人が期待。
しかし、次の瞬間…
魚がカチカチに固まった。

「え?」
魚を触ってみる。石のように硬い。
「これ…食べられる?」タケシが心配そう。
噛もうとしても歯が立たない。
「完全に石化してますね」アヤが冷静に分析。
「確かに腐らないけど…食べられないじゃん」エリが困惑。
「魔法って、なんでいつも予想外の結果になるんですか?」ユミが呆れる。
「魔法、やっぱり禁止」全員で言った。

それでも四人は諦めなかった。失敗を繰り返しながら、少しずつコツを掴んでいく。
塩漬けは塩の量と時間を調整して成功。燻製は火の管理と煙の量をコントロールして何とか形に。干物は虫除けの葉っぱを使って完成。
「やった!ついに保存食ができた!」エリが喜ぶ。
「思ったより大変でしたが、何とかなりました」ユミが安堵。
「昔の人の知恵って、すげぇんだな」タケシが感心。
「これで冬の食料は確保できそうですね」アヤがまとめる。

しかし、作業中にハプニングが続発。
燻製作りで煙まみれになった四人。全身が煙臭く、髪も服も真っ黒。
「みんな、スモーキー美人になってる」エリが笑う。
「煙の匂いがセクシー?」ユミが照れながら言う。
「俺たちも男らしい匂いってことか?」タケシが冗談を言う。
「皆さん、ワイルドな魅力が増してますね」アヤが微笑む。
保存食の味見で、エリが「あーん」とタケシに食べさせようとして、みんなが照れる場面も。
「あ、あーんって…」ユミが赤面。
「別に普通でしょ?」エリが無邪気。
「そ、そうですね」アヤも顔を赤らめる。
「う、うまいよ」タケシも照れながら答える。
保存食作りの共同作業で、自然と距離が近くなる四人。

夕方、ようやく保存食作りが一段落。
「疲れたけど、達成感があるね」エリが伸びをする。
「確実に生活技術が向上しています」ユミが成長を実感。
「冬が来ても大丈夫だな」タケシが安心する。
「皆さんで協力すれば、何でも乗り越えられますね」アヤが温かく言う。
「早く温泉入ろうよ!」エリの提案。
温泉に入りながら、四人は今日の労働を振り返る。

「保存食作りって、思ったより奥が深いんだね」エリが感慨深く言う。

「現代の食生活がいかに恵まれていたかがよくわかりました」ユミが実感。

「でも、自分たちで作った保存食は格別だな」タケシが満足そう。

「冬の食料確保という現実的な問題も解決できて、よかったです」アヤがまとめる。

星空の下、四人は明日も続く島生活に想いを馳せた。現代人には難しすぎる保存食作りも、四人で協力すれば何とかなる。そんな自信と絆を深めた一日だった。

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