10代はなぜこんなに急かされるのか? コロナで奪われた「語りの場」を取り戻すセミナーを始めた理由
コロナで“大人の語り”を失った10代へ。世界で働く13名のリアルを届ける親子セミナーNEXT2035。迷う子どもたちに「人生を創る力」を取り戻してほしい——その想いを語ります。
先日、セックスコーチのおちさぎりさんのインタビューを受けながら、私は改めてその理由を深く言語化することになりました。
いまの10代は、人格が形づくられる大切な時期にコロナ禍が重なり、大人の本音や仕事のリアルに触れる機会を丸ごと失った世代です。
それなのに社会は、何事もなかったかのように「進路を決めろ」「将来を描け」と迫ってきます。
人生の材料を持たないまま、選択だけを求められる不条理。
その構造的な問題に気づいた瞬間、私は一日で企画書を書き上げ、NEXT2035を立ち上げました。
これは、ただのセミナーではありません。
“語りの機会を奪われた10代に、人生を創る力を取り戻すための場”
その想いと原点を、今回のインタビューを通してお話しします。

■ コロナで奪われたのは「学びの機会」だけではない
私はよく言います。
今の中学生・高校生は、コロナが人格形成のど真ん中に直撃した世代。
だいたい10〜12歳くらいで
「自分はこういう人間だ」と意識が芽生え、
価値観の肉付けが始まりますよね。
ちょうどその時期に、彼らは突然、社会との接点を絶たれました。
学校の行事が消えた。
地域の大人と話す機会が消えた。
親戚の集まりで必ず一人はいる「ちょっと変わった面白いおじさん」が
ビールで酔っ払って、でも人生の深い本音を語ってくれる、みたいなのありますよね。
あの“予定不調和の人生談義”のチャンスすら、まるごと失われた。
あの手の「人間のリアル」を聞く機会が、丸ごと消えたのだと認識しています。
■ けれど社会は、何事もなかったように「進路を決めろ」と迫る
そんな中、今の中高生はどうなっていると思いますか。
進路指導では、
大学選び・職業選び・キャリアの決断を
「自分で考えろ」「自分で決めろ」と突きつけられる。
私たちが決めろと社会から言われた年代より5才以上は早く、決断を迫られている。でもね。
彼らは“人生とは何か”を語る大人に、ほとんど出会っていないんです。
仕事とは何か。
働くとはどういうことか。
なぜ人は挑戦するのか。
なにをやればどのくらいお金が儲かったのか、儲からなかったのか
どこで挫折して、どうやって立ち上がったのか。
その仕事のやりがいは何?
そもそも、そういう話を聞く土壌が奪われたまま
「志望校を決めろ」
「将来を描け」
と迫られている。
私は、ここに構造的な問題を感じているんですよね。
そして気が付いたら1日で「君が志望校を決める前に、お金と仕事の話をしよう。教育乱世を幸せに生き抜く親子セミナー」(第一弾)の企画書を書き上げて、講師さんに突撃していました(笑)
絶対いい話が聞けるんだから、自分だけじゃなくてみんなで聞けばいいじゃん!って思ったんです。
■ NEXT2035は、「本音で語る大人」と再び出会うための場
だから私は、同じ問題意識を共有できるディーン千賀子さんと共に
NEXT2035を立ち上げました。
このセミナーは、
決して“成功者に話してもらう会”ではありません。
むしろその逆。
海外で普通に働く13名の日本人たちが、
挫折も、迷いも、決断も、本音で語る場。
照明デザイナー、研究者、宇宙旅行エージェント、保育所経営者、
デジタルクリエイター、弁理士、セックスコーチ——。
「そんな仕事ないよ」と言われるようなキャリアも、
実際には世界のどこかで“誰かが生きている”リアルな道だ。
NEXT2035は、10代が
「あ、人生って自由に創っていいんだ」
と気づく“場そのもの”を届けるために存在しているんです。
■ 私の願いはただひとつ。「人生を創る力」を取り戻してほしい
2035年、AIが普及し、テストの点数や暗記力では差がつかなくなる社会。
そこで問われるのは、
問いを立てる力、対話する力、そして人生を創る力。
それは教科書では身につかない。
大人の姿を見て育つ。
本音を聞いて、自分で考えることで育つ。
コロナで語りの場が消えた世代だからこそ、
そこをもう一度、取り戻したい。
NEXT2035は、そのための「新しい家族の学び場」だと思っています。
■ ディーン千賀子が語った「この時代に親子がアップデートされる必要」
インタビューの中で、ディーン千賀子さんが話してくれた “主宰の動機” もとても象徴的です。
彼女は伝えてくれます。
「現代は、子どもが生きるスピードが、大人の想像を超えて速くなっている。」
大人ですら10年後を予測することは不可能な時代。
AI、国際情勢、働き方、価値観…
あらゆるものが“前例のない速さ”で変わり続けている。
そのなかで千賀子さんは、
自分がホームステイで預かってきた500人を超える子どもたちの姿に違和感と危機感を覚えておられたとおっしゃいます。
■ 「親の仕事内容すら知らないほど忙しいのに、いきなり進路を選べと言われる」
学校、塾、課題、習い事。
タイムスケジュールがパンパンの子たちが家に来る。
だけど、その子たちに話を聞くと、
「お父さんやお母さんがどんな仕事をしているのか知らない」
という子が驚くほど多かったということなんですね。
「忙しすぎて話す時間がない」
「時代が違いすぎて何を聞けばいいかわからない」
そんな中である日突然、学校で言われる。
「そろそろ進路を決めましょう。」
この状況は、親子双方にとって酷ですよ。
材料がないのに料理を作れと言われているようなものだからです。
■ 情報過多なのに、触れている世界は偏っている
いまのティーンに「将来なりたい職業は?」と聞くと、
一番身近に見ている YouTuber やインフルエンサーを挙げる子が多い。
別にそれが悪いわけじゃない。
でも、
「他の職業を知らないまま選んでしまっている」
これが大きな問題だと千賀子さんは言います。
情報は多すぎるほどあるのに、
実は触れている“リアルな大人の職業世界”はものすごく偏っている。
■ 親のアップデートが必要な時代に、まず自分たちが動いた
千賀子さんが強調したのは、
「親自身が昭和の職業観のまま止まっていては、子どもを導くことができない」
ということ。
・正社員が正解
・専門職か事務職か
・安定か不安定か
・偏差値で人生が決まる
そんな“昭和的なレール”はもう存在していない。
だからこそ、
「親こそアップデートされる必要がある」 と彼女は語った。
だから、NEXT2035 はまずは自分たちのアップデートのために始めた企画だったのですよね。
でも話をするうちに、
「これはきっと、私たちだけじゃなくて
多くの親が同じことで困っているはずだ」
という確信に変わっていきました。
■ いつか子どもが人生に迷ったとき、このYouTubeを見てほしい
この言葉は私も同じ気持ちなんです。NEXT2035のYoutubeチャンネルとアーカイブ動画は、私から娘たちへの遺産と同じです。
NEXT2035 は単なるセミナーではなく、
未来の子どもたちへの“タイムカプセル”。
親子が今学んだことが、
数年後・10年後の本人にとって
進路に迷った時の道しるべになるかもしれない。
SNSのキラキラした断片ではなく、
世界で働くリアルな大人たちの
情熱、迷い、試行錯誤、挫折、転機…。
そういう“本物の人生の声”を残していくこと自体が、
未来へのプレゼントなのだ、と信じています。
■ NEXT2035 は「親子のアップデート」と「未来に残す記録」
千賀子さんの話を聞いて私は改めて思いました。
この企画は
親子のアップデートであると同時に、
未来のティーンに向けた“人生のアーカイブ”。
コロナで語りの機会を奪われた今の10代に、
多様な大人の生き方を
“生の声”で届けること。
そして
「人生にはいくらでも道がある」
「どんな選択も自分で創っていける」
というメッセージを残すこと。
これこそが NEXT2035 の核だと私は強く感じています。
■ 原点の再認識
おちさぎりさんにインタビューしていただき、
私は改めて自分の原点を再確認しました。
子どもたちは、まだ“人生の材料”を持っていない。
だからこそ、世界で生きる大人のリアルな声を届けたい。
その信念だけで、このセミナーを続けています。
親も子どもも、「正解」ではなく
“自分で人生を創っていく感覚”を取り戻すために。
NEXT2035は、そのための場です。
■ 次回のNEXT2035:海外で会社をつくるって、どういうこと?
次回のご案内です。

第18回 NEXT2035(12月14日・日曜 20:00–21:00)
テーマは、
「海外で会社をつくるって、どういうこと?」
――異国で働く・雇う・生きるリアル
登壇者は、香港・東京・上海で事業を立ち上げ、
照明デザイナーとして国際的に活躍されている 田中康一さん(Director, LIGHTLINKS)。
なぜ海外で会社をつくるという選択をしたのか
日本とは全く違うビジネス環境
現地採用・現地雇用のリアル
“異国で生きる”と決めたときの覚悟と自由
グローバルキャリアを選ぶ上で大切なこと
など、「海外で働く」の本音と現実がたっぷり聞ける回です。
「世界で働くって、実際どんな感じなの?」
「海外での起業って怖くない?」
そんな疑問や、まだ言語化できていない興味を
やさしくほどいてくれる時間になるはず。
進路に迷っている中高生だけでなく、
世界とつながりながら働きたい大人にもおすすめです。
どうぞ楽しみにしていてください。
セミナー概要
タイトル:君が志望校を決める前に、お金と仕事の話をしよう。教育乱世を幸せに生き抜く親子セミナー(第二弾)自分らしく世界で戦う在外日本人編
期間:2025年9月28日~2026年4月12日㈰
対象:中高生とその保護者(10〜16歳推奨)
形式:Zoomオンライン(無料・先着300組・日本語)
登壇者:在外日本人13名(業種・地域多様)
申込方法:下記グーグルフォームよりお申込みください(無料・Zoom)
https://forms.gle/DXKLA2baEAfL7CKR7
関連アカウント:
NEXT2035
インタビュアー おちさぎりさん
