오늘은 노는 날이야(オヌルン ノヌン ナリヤ)|「遊ぶ日」なのに、なぜか休みなんです
そうです。
今日は韓国の憲法記念日(제헌절:制憲節)で、金曜日なのに、
“遊ぶ日”なのです。
これは直訳した場合の表現で、実際はお休み(休む日)だと言っているのです。
韓国語で놀다(ノルダ)は日本語では「遊ぶ」です。
でもこの動詞の使われ方はさまざまで、最初はちょっと戸惑うこともあるかもしれません。
なぜ「休み」のことを「遊ぶ」と表現するのか。
日本語の感覚だと、「仕事」があって、そこからの「息抜き」として「遊ぶ」があるように感じます。
でも韓国語のは、そもそも「仕事をしていない、体や心を自由にゆるめている状態」そのものを指す言葉のようです。
だから、休むことも、遊ぶことも、何もしないことも、韓国語の中では地続きなんですね。
日本語の「遊ぶ」よりも、ずっと懐の広い言葉だと感じます。
「遊ぶ日」と聞いて、思わず聞き返した日
実は私も、韓国に来たばかりの頃、初めて「오늘은 노는 날이야(今日は遊ぶ日だよ)」と言われたとき、
思わず「え?遊びに行く日ってこと?」
と聞き返してしまったことがあります。
休みだと知らずに真顔で聞き返した私を見て、相手はきょとんとしていました。
それくらい、「遊ぶ」という言葉から連想するイメージと、
韓国語の놀다が指す範囲には、静かなズレがあるのです。
例えばタイトルのようなケースです。
노는 날は遊ぶ日、つまりお休みだといいます。
これはお店などでも同じです。
오늘 백화점 노는 날이에요. 今日、デパートはお休みですよ。
といいます。
ちなみに祝日のことを빨간 날(赤い日)ともいいます。
これはカレンダーでその日が赤くなっているからです。
子供にも、大人にも使う「本来の遊ぶ」
もちろん、놀다には日本語の「遊ぶ」とそのまま重なる使い方もあります。
친구랑 놀았어. 友達と遊んだ。
주말에 뭐 하고 놀았어? 週末、何して遊んだ?
こちらは子供同士でも大人同士でも普通に使われ、感覚としては日本語の「遊ぶ」とほぼ同じです。
一方で、少しネガティブな響きを持つ使い方もあります。
걔는 노는 애야. あの子は遊んでる子だよ。
これは、学生だと学業に対して、一般人だと生活態度が真面目ではない、
いわゆる날라리(不良っぽい、遊び人)というイメージを込めて使われることが多い表現です。
同じ놀다から生まれた言葉なのに、
ここでは「怠けている」「道を外れている」というニュアンスが前面に出てきます。
また、試験前によく使われるのがこんな表現です。
시험공부 안 하고 놀았어. 試験勉強をしないで、遊んでた(=何もしなかった)。
この場合の놀다は、不良っぽいというより単純に「やるべきことをせず、何もしなかった」という意味合いが強くなります。
日本語で言えば「サボってた」に近いニュアンスでしょうか。
同じ놀다でも、文脈によって「不良」だったり「怠け」だったり、
微妙に色合いが変わってくるのが面白いところです。
また、こんな会話もよく交わします。
요즘 어떻게 지내? 最近どうしてるの?
응 그냥 놀아 うん、ただ遊んでるよ。
これは近況を尋ねられたとき、よく使う表現ですが、
仕事をせず何もしていない。無職だ。
というニュアンスでとらえるのが一般的です。
会社などで有休をとるときは
나는 내일 쉽니다. 明日、休みます。
という風に놀다ではなく、休むの意味の쉬다を使います。
同じ「遊ぶ」という動詞なのに、休むことも、無職でいることも、不良っぽいと後ろ指をさされることも、子供と無邪気に戯れることも、
全部、놀다という一つの言葉が引き受けている。
最初に感じたあの小さな戸惑いは、今ではこの言葉の懐の深さを教えてくれた、大切な入り口だったように思います。
