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慰謝料請求しない方がいい?知恵袋の悩みから見る後悔しやすいケース

「慰謝料請求しない方がいいのかな」
 
不倫されたあと、そう検索してしまう方は少なくありません。
怒りや悔しさはあるのに、いざ請求しようとすると、夫婦関係が壊れないか、費用倒れにならないか、相手と揉めすぎないか、不安になりますよね。
 
慰謝料請求は、不倫された側に認められ得る権利です。
ただし、すべてのケースで「すぐ請求した方がいい」とは限りません。
 
この記事では、知恵袋でよく見られる悩みをもとに、慰謝料請求しない方がいいケース、反対に請求を検討した方がよいケース、請求しない場合に最低限やっておくべきことを整理します。


1章 慰謝料請求しない方がいいという知恵袋の悩みが多い理由

「慰謝料請求しない方がいい」と検索する方は、単に請求方法を知りたいのではなく、請求後に後悔しないかを心配していることが多いです。

とくに知恵袋のような相談サイトでは、法律上の請求可否だけでなく、家庭・お金・夫婦関係への影響が不安として出やすい傾向があります。
 
例えば、慰謝料請求しない方がいいという悩みが多い理由としては、以下の3つがあります。

・慰謝料請求できることと、請求すべきことは別である
・知恵袋では「再構築」「夫の反応」「費用倒れ」への不安が出やすい
・体験談は参考になるが、自分のケースにそのまま当てはめない

それでは、慰謝料請求しない方がいいという悩みが多い理由について順番に説明していきます。

1-1 慰謝料請求できることと、請求すべきことは別である

配偶者が不倫をした場合、不倫相手に対して慰謝料請求できる可能性があります。
 
ただし、慰謝料請求できる可能性があることと、今すぐ請求すべきことは同じではありません。
 
なぜなら、慰謝料請求には、証拠、費用、時間、相手との交渉、配偶者との関係など、いくつもの問題が関わるためです。

請求することで気持ちの区切りがつく方もいますが、反対に夫婦関係がさらに悪くなり、生活面の不安が増える方もいます。
 
例えば、離婚する方針が固まっている場合には、不倫相手への慰謝料請求が自然な選択になりやすいです。

しかし、配偶者と再構築したい場合には、慰謝料請求によって配偶者が強く反発し、話し合いが難しくなるケースもあります。
 
そのため、慰謝料請求は「できるか」だけでなく、「今の目的に合っているか」まで考える必要があります。

1-2 知恵袋では「再構築」「夫の反応」「費用倒れ」への不安が出やすい

知恵袋のような相談サイトでは、法律上の正解よりも、請求した後の現実的な不安が目立ちます。
 
とくに多いのは、再構築したいのに不倫相手へ請求してよいのか、配偶者が逆ギレしないか、弁護士費用の方が高くならないかという悩みです。
 
不倫された側としては、「許せない」「責任を取ってほしい」と感じるのは自然なことです。しかし、同時に、子ども、生活費、住宅ローン、親族関係、職場への影響などを考えると、簡単に動けないこともあります。
 
例えば、不倫相手に請求したことで配偶者が不倫相手をかばい、家庭内の話し合いがこじれるケースもあります。反対に、請求しなかったことで不倫関係が続き、さらに苦しい思いをするケースもあります。
 
このように、慰謝料請求は感情だけでは決めにくい問題です。知恵袋で悩みが多いのは、それだけ多くの方が「法律」と「生活」の間で迷っているからです。 

1-3 体験談は参考になるが、自分のケースにそのまま当てはめない 

知恵袋やブログの体験談は、気持ちを整理するうえで参考になります。
 
もっとも、他の人の体験談を自分のケースにそのまま当てはめるのは避けるべきです。
 
理由は、慰謝料請求の結果は、証拠の強さ、不倫期間、夫婦関係への影響、相手の支払能力、相手の反応、離婚するかどうかによって大きく変わるためです。
 
例えば、ある人が「請求しない方がよかった」と感じたとしても、それは証拠が弱かったからかもしれません。別の人が「請求してよかった」と感じたとしても、それは証拠が十分にあり、相手が早期に支払ったからかもしれません。
 
体験談を見るときは、「自分と似ているか」だけでなく、「証拠」「夫婦関係」「費用」「相手の対応」が近いかを見ることが欠かせません。

2章 慰謝料請求しない方がいいケース6つ

慰謝料請求は、不倫された側に認められ得る権利です。

しかし、状況によっては、すぐに請求するとかえって負担が増えることもあります。

とくに、証拠が弱い場合や再構築を最優先にしたい場合には、請求を急がず、先に準備を整えることが必要です。
 
例えば、慰謝料請求しない方がいいケースとしては、以下の6つがあります。

・不貞行為の証拠が弱い場合
・夫婦関係の再構築を最優先にしたい場合
・W不倫で反対請求される可能性がある場合
・社内不倫で生活や勤務先に影響しやすい場合
・相手に支払能力が乏しく費用倒れのおそれがある場合
・暴力・嫌がらせ・暴露など二次被害の危険がある場合

それでは、慰謝料請求しない方がいいケースについて順番に説明していきます。

2-1 不貞行為の証拠が弱い場合

不貞行為の証拠が弱い場合には、いきなり慰謝料請求をするのは慎重に考えるべきです。
 
慰謝料請求では、単に「怪しい」「親しそう」というだけでは足りないことがあります。不倫相手が否定した場合、肉体関係をうかがわせる証拠があるかどうかが問題になりやすいためです。
 
例えば、頻繁なLINE、食事の写真、親しげなメッセージだけでは、相手から「不倫ではない」と反論されることがあります。ホテルへの出入り、宿泊を示す資料、肉体関係を認めるやり取りなどがあるかによって、交渉のしやすさは変わります。
 
証拠が弱いまま請求すると、相手に警戒され、証拠を消される危険もあります。請求前には、手元の証拠でどこまで言えるのかを整理することが必要です。 

2-2 夫婦関係の再構築を最優先にしたい場合

夫婦関係の再構築を最優先にしたい場合には、不倫相手への慰謝料請求を急がない方がよいことがあります。
 
なぜなら、慰謝料請求をきっかけに、配偶者が強く反発し、夫婦の話し合いが進みにくくなることがあるためです。
 
もちろん、再構築する場合でも、不倫相手に慰謝料請求できる可能性はあります。離婚しないからといって、慰謝料請求が当然にできなくなるわけではありません。
 
しかし、再構築では、今後の生活、子どものこと、夫婦間の約束、再発防止策をどうするかが問題になります。不倫相手への請求だけを先に進めると、配偶者との話し合いが後回しになり、家庭内の不安が残ることもあります。
 
例えば、まず配偶者と接触禁止、再発時の違約金、家計管理、スマホや連絡方法のルールを話し合うという選択もあります。そのうえで、不倫相手への請求をするかどうかを検討する方が、落ち着いて判断しやすくなります。

2-3 W不倫で反対請求される可能性がある場合

W不倫の場合には、慰謝料請求をする前に、相手配偶者から反対に請求される可能性を考える必要があります。
 
W不倫とは、こちらの配偶者も不倫相手も既婚者であるケースです。この場合、こちらが不倫相手に慰謝料請求すると、相手の配偶者がこちらの配偶者に慰謝料請求してくることがあります。
 
家計を同じにしている夫婦の場合、こちらが受け取る慰謝料と、配偶者が支払う慰謝料を合わせると、家庭全体ではあまり得にならないこともあります。
 
例えば、こちらが不倫相手から慰謝料を受け取っても、相手配偶者からこちらの配偶者に同程度の請求がされれば、家計単位では負担が残るケースもあります。弁護士費用や交渉の負担まで考えると、感情的には請求したくても、経済的には慎重に考えるべき場面があります。
 
W不倫では、慰謝料額だけでなく、相手配偶者の動きまで見て判断することが必要です。

2-4 社内不倫で生活や勤務先に影響しやすい場合

社内不倫の場合には、慰謝料請求によって勤務先や生活に影響が出ないかを考える必要があります。
 
不倫相手と配偶者が同じ職場で働いている場合、請求の進め方によっては、職場で噂が広がり、配偶者の勤務環境が悪くなることがあります。配偶者の収入が家庭の生活費になっている場合には、仕事への影響が家計の問題につながることもあります。
 
もちろん、社内不倫だからといって、慰謝料請求を諦めなければならないわけではありません。
 
ただし、職場に不倫を知らせる、上司や同僚に連絡する、社内で噂になるような動きをすることは避けるべきです。名誉毀損やプライバシー侵害の問題が生じるおそれがあるためです。
 
社内不倫では、相手本人に対して冷静に請求するのか、弁護士を通じて連絡するのか、先に配偶者との関係整理をするのかを慎重に選ぶ必要があります。

2-5 相手に支払能力が乏しく費用倒れのおそれがある場合

不倫相手に支払能力が乏しい場合には、慰謝料請求による回収可能性を考える必要があります。
 
慰謝料請求は、請求すれば必ず満額を受け取れるものではありません。相手が無職である、収入が少ない、借金が多い、連絡がつきにくいという場合には、支払いを受けるまでに時間がかかることもあります。
 
例えば、慰謝料として100万円を請求したいと考えていても、相手が分割払いで少額しか払えない場合、交渉や書面作成、弁護士費用の負担が先に気になってしまうケースもあります。
 
そのため、請求前には、相手の支払能力、想定される慰謝料額、弁護士費用、回収までの時間を比べることが必要です。
 
費用倒れが心配な場合には、いきなり裁判を考えるのではなく、まずは相談だけ行い、回収可能性を確認する方法もあります。 

2-6 暴力・嫌がらせ・暴露など二次被害の危険がある場合

相手が感情的になりやすい場合や、嫌がらせのおそれがある場合には、本人同士で慰謝料請求を進めるのは避けた方がよいことがあります。
 
慰謝料請求をきっかけに、相手から脅しのような連絡が来る、SNSで暴露される、家族や職場に連絡されるなどの二次被害が起こる可能性があるためです。
 
例えば、不倫相手が「職場に言う」「家族に全部話す」などと反応するケースでは、感情的に返信すると話がさらにこじれるおそれがあります。
 
このような場合には、請求しない方がいいというより、本人だけで動かない方がいいと考えるべきです。証拠を保存し、相手に直接連絡する前に、弁護士へ相談することを検討しましょう。

3章 反対に慰謝料請求を検討した方がよいケース

慰謝料請求をしない方がいいケースがある一方で、請求を検討した方がよい場面もあります。

これらの場合には、先ほど説明した請求した場合のリスクなども踏まえ、どうするべきか弁護士に相談して見るといいでしょう。
 
例えば、慰謝料請求を検討した方がよいケースとしては、以下の4つがあります。

・不倫関係がまだ続いている場合
・不貞行為の証拠が十分にある場合
・離婚・別居など夫婦関係への影響が大きい場合
・相手が関係解消や謝罪に応じない場合

それでは、慰謝料請求を検討した方がよいケースについて順番に説明していきます。

3-1 不倫関係がまだ続いている場合 

不倫関係がまだ続いている場合には、慰謝料請求を検討した方がよいことがあります。
 
なぜなら、何も対応しないままだと、不倫相手や配偶者が「許された」と受け止めてしまい、関係が続いてしまうことがあるためです。
 
もちろん、いきなり強い請求をする必要があるとは限りません。まずは、配偶者との話し合い、不倫相手への接触禁止の申入れ、誓約書の作成などを検討する方法もあります。
 
しかし、不倫関係が続いているのに何も対応しないと、精神的な負担が長引きます。再構築を目指す場合でも、不倫関係を終わらせるための行動は必要です。

3-2 不貞行為の証拠が十分にある場合

不貞行為の証拠が十分にある場合には、慰謝料請求を検討しやすくなります。
 
証拠があると、相手が否定しても交渉を進めやすく、示談で解決できる可能性も高まりやすいためです。
 
例えば、ホテルへの出入りが分かる資料、宿泊を示す記録、肉体関係を認めるメッセージ、探偵の報告書などがある場合には、請求の見通しを立てやすくなります。
 
ただし、証拠がある場合でも、請求方法を誤ると相手が強く反発することがあります。内容証明郵便を送るのか、まずは任意の連絡をするのか、弁護士から通知するのかは、状況に応じて選ぶ必要があります。

3-3 離婚・別居など夫婦関係への影響が大きい場合

不倫が原因で離婚や別居に至った場合には、慰謝料請求を検討した方がよいことがあります。
 
夫婦関係への影響が大きいほど、精神的苦痛も大きくなりやすいためです。
 
例えば、不倫をきっかけに別居し、生活費や子どもの生活にも影響が出ているケースでは、単に「不倫があった」というだけでなく、生活全体への影響を整理する必要があります。
 
離婚や別居を考えている場合には、不倫相手への慰謝料請求だけでなく、配偶者との離婚条件、財産分与、婚姻費用、養育費なども同時に問題になることがあります。
 
この場合、不倫相手だけを相手にするのではなく、全体の解決方針を先に考えることが必要です。 

3-4 相手が関係解消や謝罪に応じない場合

不倫相手が関係解消や謝罪に応じない場合には、慰謝料請求を検討する意味があります。
 
相手が責任を認めず、連絡を続けている場合には、口頭の注意だけでは再発防止につながりにくいためです。
 
例えば、配偶者に連絡しないよう伝えても、不倫相手が連絡を続けるケースもあります。このような場合には、接触禁止や違約金を含む合意書を作成することが考えられます。
 
慰謝料請求は、お金を受け取るためだけのものではありません。関係を終わらせ、再発を防ぐための交渉手段になることもあります。

4章 慰謝料請求しない場合にやっておくべきこと

慰謝料請求をしないと決めた場合でも、何もしないまま終わらせるのは避けるべきです。

請求しない選択をするなら、後から困らないように、証拠、誓約書、接触禁止、時効などを整理しておく必要があります。
 
例えば、慰謝料請求しない場合にやっておくべきこととしては、以下の4つがあります。

・証拠を保全する
・配偶者との誓約書を作成する
・不倫相手との接触禁止・違約金付き合意を検討する
・時効と清算条項に注意する 

それでは、慰謝料請求しない場合にやっておくべきことについて順番に説明していきます。

4-1 証拠を保全する

慰謝料請求をしない場合でも、証拠は保全しておくべきです。
 
今は請求しないつもりでも、後から不倫関係が続いていることが分かったり、配偶者が約束を破ったりすることがあるためです。
 
例えば、LINEのやり取り、写真、領収書、位置情報、相手が不倫を認めたメッセージなどは、消えてしまう前に保存しておく必要があります。スクリーンショットだけでなく、日時や相手が分かる形で残しておくと、後から確認しやすくなります。
 
ただし、無理な方法で証拠を集めるのは避けましょう。相手のスマホを勝手に操作する、アカウントに不正ログインする、職場に入り込むといった行動は、別の法的トラブルにつながるおそれがあります。

4-2 配偶者との誓約書を作成する

再構築を目指す場合には、配偶者との誓約書を作成することが考えられます。
 
口約束だけでは、後から「そんな約束はしていない」と言われてしまう可能性があるためです。
 
例えば、誓約書には、不倫相手と今後連絡しないこと、会わないこと、再び不倫した場合の対応、家計や生活のルール、違約金の定めなどを入れることがあります。
 
ただし、あまりに高額な違約金や、相手の生活を過度に制限する内容は、後から争いになることがあります。誓約書は、感情をぶつける書面ではなく、再発防止のためのルールとして作ることが必要です。

4-3 不倫相手との接触禁止・違約金付き合意を検討する

慰謝料を請求しない場合でも、不倫相手との接触禁止を合意しておくことがあります。
 
慰謝料を取らない代わりに、今後は配偶者へ連絡しない、会わない、接触した場合には違約金を支払うという形です。
 
例えば、「今後、電話、メール、LINE、SNS、面会その他一切の方法で接触しない」といった内容を合意書に入れることがあります。これにより、慰謝料請求をしない場合でも、再発防止のための形を残しやすくなります。
 
もっとも、違約金の金額や範囲は慎重に決める必要があります。高すぎる違約金を入れると、後から相手が争う可能性があります。
 
不倫相手との合意書は、書き方ひとつで効果が変わります。不安がある場合には、作成前に弁護士へ相談するのが安心です。 

4-4 時効と清算条項に注意する

慰謝料請求を保留する場合には、時効に注意する必要があります。
 
不倫慰謝料は、いつまでも請求できるわけではありません。一定期間が経つと、時効により請求が難しくなることがあります。
 
また、配偶者や不倫相手との合意書に「これ以上、何も請求しない」という清算条項を入れる場合にも注意が必要です。内容によっては、後から慰謝料請求をしたくなっても難しくなることがあります。
 
例えば、十分に考えないまま「慰謝料は請求しません」と書いてしまうと、後から不倫関係が続いていたことが分かっても、請求できる範囲が争いになることがあります。
 
請求しない選択をする場合ほど、将来の余地を残すのか、完全に終わらせるのかを整理する必要があります。 

5章 慰謝料請求をする前にしてはいけない行動

慰謝料請求で後悔しないためには、請求する前の行動にも注意が必要です。怒りや悔しさから強い行動を取ると、かえって自分が責められる立場になることがあります。

請求前は、相手を追い詰めるよりも、証拠と方針を整えることを優先しましょう。
 
例えば、慰謝料請求をする前にしてはいけない行動としては、以下の4つがあります。

・職場や家族に不倫をばらす
・感情的なLINEや脅し文句を送る
・無理な方法で証拠を集める
・安易に「慰謝料は請求しない」と約束する

それでは、慰謝料請求をする前にしてはいけない行動について順番に説明していきます。

5-1 職場や家族に不倫をばらす

 不倫相手の職場や家族に不倫をばらすことは避けるべきです。
 
「相手にも同じように苦しんでほしい」と感じることはあるかもしれません。しかし、不倫の事実を必要以上に広めると、名誉毀損やプライバシー侵害の問題が生じるおそれがあります。
 
例えば、不倫相手の勤務先に電話して不倫を伝える、SNSに投稿する、相手の家族へ詳しい内容を送るといった行動は、自分に不利な事情として扱われる可能性があります。
 
慰謝料請求を有利に進めたいのであれば、相手を社会的に追い詰める行動ではなく、証拠に基づいて冷静に請求することが必要です。

5-2 感情的なLINEや脅し文句を送る

不倫相手に感情的なLINEや脅し文句を送ることも避けるべきです。
 
怒りの気持ちが強いと、つい強い言葉を送りたくなることがあります。しかし、「払わないなら職場に言う」「家族にばらす」などの文言は、脅しと受け取られるおそれがあります。
 
例えば、慰謝料を請求したい場合でも、最初の連絡で強い言葉を使いすぎると、相手が弁護士を立てて争うきっかけになることがあります。
 
連絡をする場合には、事実、請求内容、回答期限を落ち着いて伝えることが必要です。感情的な文章を書いてしまった場合には、送信前に一度時間を置きましょう。 

5-3 無理な方法で証拠を集める

証拠を集めることは必要ですが、無理な方法は避けるべきです。
 
違法または不適切な方法で集めた証拠は、別のトラブルにつながるおそれがあります。証拠集めに夢中になるあまり、自分の行動が問題になるのは避けたいところです。
 
例えば、不倫相手の家に無断で入る、スマホのパスワードを勝手に解除する、相手のアカウントへログインする、職場で待ち伏せを繰り返すといった行動は危険です。
 
証拠は、すでに手元にある資料、配偶者との会話、探偵への相談、弁護士への相談など、適切な方法で集めることを考えましょう。

5-4 安易に「慰謝料は請求しない」と約束する

 配偶者や不倫相手から頼まれても、安易に「慰謝料は請求しない」と約束するのは避けるべきです。
 
後から気持ちが変わることもありますし、不倫が続いていたことが分かることもあるためです。
 
例えば、配偶者に泣いて謝られ、その場で「もう請求しない」と言ってしまうケースがあります。しかし、後から不倫相手との連絡が続いていたことが分かれば、「あのとき約束しなければよかった」と後悔する可能性があります。
 
請求しない選択をする場合でも、完全に放棄するのか、いったん保留するのかは分けて考えるべきです。書面にする場合には、後から不利にならない内容か確認しましょう。 

6章 慰謝料請求するか迷ったときの判断基準

慰謝料請求をするか迷ったときは、「請求したい気持ちがあるか」だけで決めるのではなく、目的、証拠、費用、夫婦関係の方針を分けて考えることが必要です。

感情を否定する必要はありませんが、感情だけで動くと後悔しやすくなります。
 
例えば、慰謝料請求するか迷ったときの判断基準としては、以下の4つがあります。 

・請求の目的を整理する
・証拠・相場・費用を比較する
・再構築か離婚かという方針に合うか確認する
・迷う場合は早めに弁護士へ相談する

それでは、慰謝料請求するか迷ったときの判断基準について順番に説明していきます。

6-1 請求の目的を整理する

まずは、慰謝料請求の目的を整理しましょう。
 
慰謝料請求には、お金を受け取る目的だけでなく、責任を認めさせる、関係を終わらせる、再発を防ぐ、気持ちに区切りをつけるという目的があります。
 
例えば、「お金よりも接触禁止を約束してほしい」という場合には、慰謝料額よりも合意書の内容が問題になります。反対に、離婚に向けて経済的な補償を求めたい場合には、慰謝料額や回収可能性が問題になります。
 
目的がはっきりしないまま請求すると、交渉の途中で何を優先すべきか分からなくなります。最初に、自分が一番避けたいこと、実現したいことを書き出してみましょう。

6-2 証拠・相場・費用を比較する

次に、証拠、慰謝料相場、費用を比較しましょう。
 
慰謝料請求は、請求額だけを見ても判断できません。受け取れる可能性がある金額と、かかる費用、時間、精神的負担を比べる必要があります。
 
例えば、証拠が十分にあり、相手に支払能力がある場合には、請求を進めやすいことがあります。反対に、証拠が弱く、相手に収入が少ない場合には、請求しても長期化しやすいことがあります。
 
弁護士費用が心配な場合には、最初から依頼するかどうかを決める必要はありません。まずは相談し、見通しだけ確認する方法もあります。

6-3 再構築か離婚かという方針に合うか確認する

慰謝料請求は、再構築か離婚かという方針に合っているかも確認しましょう。
 
再構築を目指す場合には、配偶者との約束、生活の立て直し、子どもへの影響を考える必要があります。離婚を考える場合には、慰謝料だけでなく、財産分与、婚姻費用、養育費なども問題になりやすいです。
 
例えば、再構築を目指しているのに、不倫相手への請求だけを急ぐと、配偶者との話し合いが後回しになることがあります。反対に、離婚を決めているのに慰謝料請求を先延ばしにしすぎると、証拠や時効の問題が出ることがあります。
 
慰謝料請求は、単独で考えるよりも、今後の生活方針と合わせて考える必要があります。

6-4 迷う場合は早めに弁護士へ相談する

慰謝料請求するか迷う場合には、早めに弁護士へ相談することをおすすめします。
 
迷っている段階で相談すれば、請求する場合だけでなく、請求しない場合の対策も確認できるためです。
 
例えば、証拠が足りるのか、相場はいくらくらいか、W不倫で反対請求のリスクがあるのか、誓約書を作るべきかといった点は、事情によって判断が変わります。
 
弁護士に相談したからといって、必ず請求しなければならないわけではありません。むしろ、「今は請求しない」「証拠を整えてから考える」「誓約書だけ作る」という選択肢を整理するためにも相談は役立ちます。
 
知恵袋や体験談で不安になったときほど、自分のケースに合った判断をすることが必要です。

7章 不倫慰謝料の相談先を探すなら不倫慰謝料弁護士コンパス

 不倫慰謝料について弁護士に相談したい場合は、相談内容に合う弁護士を探すことが大切です。
 
不倫慰謝料の問題では、請求額の妥当性、証拠の見方、減額交渉、示談書の内容など、確認すべき点が多くあります。
 
そのため、弁護士であれば誰でも同じというわけではなく、不倫慰謝料の相談に注力している弁護士を選ぶことが安心につながります。
 
不倫慰謝料弁護士コンパスでは、不倫慰謝料の問題に対応している弁護士を、地域や相談内容に合わせて探すことができます。
 
初回相談、電話相談、オンライン相談に対応している弁護士を探せば、忙しい方や、近くに相談できる弁護士が見つからない方でも相談しやすくなります。
 
慰謝料請求を受けた直後は、誰に相談すればよいのか分からず、不安が大きくなりやすいものです。
 
一人で抱え込まず、まずは不倫慰謝料弁護士コンパスを使って、自分の状況に合いそうな弁護士を探してみてください。
 
不倫慰謝料弁護士コンパスで弁護士を探す

8章 まとめ

以上のとおり、今回は、慰謝料請求しない方がいいケースを説明し、知恵袋に出やすい悩みと後悔しないための対処法を解説しました。

この記事が、慰謝料請求しない方がいいのか知りたいと悩んでいる方の助けになれば幸いです。

以下の記事も参考になるはずですので読んでみてください。

(監修者/弁護士籾山善臣[神奈川県弁護士会所属])


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