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【8月週末日帰り】江の島で過ごす、盛夏の小さな旅|トラベルノート🚃江の島旅の記録

こんにちは、Bell noteです。

本当に、この夏は暑い日が続きますよね。朝から蝉がジジジ…と全力で鳴き、空気はすでに熱を帯びていて、玄関を一歩出ただけで「今日も容赦ないな」とつぶやいてしまうような日々。ニュースでは「危険な暑さ」という言葉が毎日のように流れ、外出すらためらわれるほどの酷暑です。

さて、今年は休暇がなかなか取れず泊まりの旅行は難しい状況。それでも「せめて日帰りでも旅気分を味わえる場所」を探していたところ、妻がスマホを見ながら「江の島に温泉とプールが一緒になった施設があるよ」と教えてくれました。それが「江の島アイランドスパ」。地下1,500メートルから湧く天然温泉に、海が一望できる屋外プールまで揃った、まるで小さなリゾートのような場所です。

どうせ行くなら、名物の“生しらす”も外せません。有名店「しらす問屋 とびっちょ 」でお昼を楽しむことも計画に加えました。

というわけで、盛夏の一日、夫婦で出かけた江の島日帰り旅。
それでは、本編どうぞ。

📢ちょっとだけトラベルノートについて
今回のトラベルノートはシリーズ25回目。もともとnoteを始めるはるか前の2016年から始めたこの活動は、忘れっぽい私が妻との旅行を後で見返すことができるように書き始めたものです。国内外問わずいろいろな場所に足を運び、その時々の風景や出来事を記録してきました。
当然誰かに読んでもらうことを想定していなかったので、文体や文調を整えることもなく、ただ後で読み返したときに「ああ、あの時そうだった」と思い出せればそれで良いだけでした。もちろんこんな導入文もなく、いきなり本編だけを書いていました。

それが、書き溜めたトラベルノートを含め、いまnoteのコンテンツとして公開するようになってからも、その当時の“書き方”はなるべく崩さずに続けています。違うのは、冒頭にだけ導入文を付けるようになったことくらいです。本編部分は、もともとのコンセプトを忘れないためにも、昔のその書き方を続けているので少し読みづらいところもあるかもしれませんが、どうかご容赦ください。


海へ向かう電車旅


出発は東海道線。窓の外の景色は、都心を離れるにつれて少しずつ空が広くなり、雲ものんびりと浮かんでいるように見える。藤沢駅で小田急江ノ島線に乗り換え、終点の片瀬江ノ島駅を目指す。

道中、「せっかくだから、あのドラマの舞台にも寄ってみない?」とふと思い出して妻に話しかけた。何度も繰り返し見ていた『続・続・最後から二番目の恋』──中井貴一さんと小泉今日子さんが鎌倉を舞台に掛け合いを繰り広げる、大人の会話劇のようなドラマだ。舞台になった極楽寺は、今もファンが訪れる人気スポットらしい。

「極楽寺、江ノ電で江の島の先なんだって。どう?」と聞くと、妻は少し考えてから「ああ…面倒だからいいんじゃない」とあっさり返してきた。あれだけ夢中で見ていたのに、いざ行ける距離となると合理的な判断が勝つらしい。この切り替えの早さには、長年一緒にいても思わず笑ってしまう。

そんなやりとりをしているうちに、終点・片瀬江ノ島駅に到着。目の前に現れたのは、竜宮城のような朱色の駅舎。2019年のリニューアルで、かつての和風竜宮造りが現代的に整えられてた。駅前で記念写真を撮り、長い江の島大橋を歩き始める。

片瀬江ノ島駅前

橋の上は潮風…のはずが、この日は南風に混じって熱気まで運ばれてくるような暑さ。汗は拭いても拭いても止まらず、持ってきたペットボトルの水はあっという間になくなった。

水が切れた!

「夏の江の島って、やっぱり甘くないね」「でもこうやって歩くと、ちゃんと“来た感”あるでしょ」そんな会話を交わしながら、青い海やそして島の参道の賑わいが少しずつ近づいてくる。

妻は若い頃に何度か来たことがあるそうだが、私はこれが初めて。テレビや雑誌で見慣れた景色も、実際に目の前にするとやっぱり新鮮に感じた。

江の島の顔


橋を渡りきると、そこはもう江の島。神奈川県藤沢市にある小さな陸繋島で、全周はおよそ5キロ、標高は60メートルほど。地図で見ると海に浮かんでいるように見えるけれど、実際は橋一本で陸とつながっている。

島に足を踏み入れた瞬間、真正面からにぎやかな空気が押し寄せてくる。「弁財天仲見世通り」だ。

両脇には昔ながらの土産物屋が並び、ショーウィンドウには貝殻やヨットのモチーフのキーホルダーがきらきら光っている。別の店からは、焼き立ての貝せんべいや、磯の香りをまとった海鮮焼きの煙がふわっと漂ってくる。観光客の話し声やカメラのシャッター音と、潮の匂いが混ざり合い、歩いているだけで旅に来た気分が高まっていく。

弁財天仲見世通り

右手に目をやると、目的地の「江の島アイランドスパ」がもう見えてきた。

【公式】江の島アイランドスパWebサイト

白い建物の向こうに、海がちらりと覗いている。けれど、まずは腹ごしらえ。江の島まで来たからには、やっぱり生しらすを食べたい。

有名店「しらす問屋 とびっちょ」は島内に本店の他もう一つ、今回は弁財天仲見世通りにある「とびっちょ 江の島弁財天仲見世通り店」へ行くことにした。店先の自動発券機で番号札を取ると、前にはすでに25組待ち。やはり人気店らしい。

しらす問屋 とびっちょWebサイト

「待ち時間は30分ほど。順番が近くなるとメールでお知らせします」という案内を見て少し安心。せっかくなので、待ち時間は弁財天まで足を延ばすことにした。

江島神社・弁財天


江の島のてっぺん近くに鎮座する江島神社は、日本三大弁財天のひとつ。海の守り神であり、芸能や学問、さらには財運まで見てくれるという、欲張りなくらい頼もしい存在だ。島の名前そのものの由来にもなっていて、古くから漁師や旅人、芸事を志す人たちがこぞって参拝してきたらしい。

【公式】日本三大弁財天・江島神社Webサイト

仲見世通りを抜けると、参道は一気に急こう配になる。両脇からはまだ土産物屋の呼び込みや焼き団子の香りが漂ってくるが、視線はすでに先の石段へ。見上げると、真夏の陽射しをまともに浴びた石段が、これでもかというくらい空へ向かって伸びている。

江島神社の大鳥居

一段、また一段と登るうちに、背中から汗が滝のように流れ、額にハンカチを当ててもすぐにびしょびしょ。妻も無言でマイペースに登っている。途中、小さな日陰で一息つき、蝉の声を背にもうひと頑張り。ようやく本殿の前にたどり着くと、海風がふっと通り抜けて、全身が少し軽くなった。

手を合わせて参拝をすませ、おみくじを引くと、妻は大吉、私は中吉。大吉の紙を手に、妻は終始ご機嫌。私は「まあまあかな」と笑ってみせたが、内心では「逆じゃなくてよかった」と思っていた(笑)。

ちょうどそのとき、ポケットのスマホが震えた。「順番が近づきました」のメール通知だ。石段を駆け下りるようにして、再び「とびっちょ」へ戻る。


「とびっちょ」で海の幸を


店に入った瞬間、ふわっと冷たい空気が全身を包み込んだ。外は炎天下、外にいる間に何度も水を飲み、汗も拭き続けてきたので、この涼しさはまさに天国のようだ。席は8人ほどが座れる大きなテーブルで、ちょうどそこだけが空いていたらしい。広々としていて、二人でゆったり座れるのが嬉しい。

広々したテーブル

メニューを開くと、しらすを使った料理がずらりと並んでいる。釜揚げしらすもおいしそうだったが、せっかくなので私はマグロと生しらす丼、妻はいくらと釜揚げしらす、生しらす丼、そして名物のしらすのかき揚げを追加することにした。運ばれてきた丼は、想像以上に大きく、ガラスのように透き通った生しらすが山盛りになっている。箸でそっとすくい口に運ぶと、ぷるんとした食感とともに、ほんのり甘くてやさしい磯の香りが広がった。思わず「これは美味しいね」と二人で顔を見合わせる。

まぐろと生しらす
いくらと生しらす、釜揚げしらす

しらすのかき揚げは、見た瞬間に笑ってしまうほどの大きさ。直径20センチ近くはありそうで、衣はサクッと軽く、中にはふわっとしたしらすがぎっしり詰まっている。揚げたての香ばしさとしらすの塩気がちょうどよく、丼との相性も抜群だった。

しらすのかき揚げ

お腹はもう十分満たされていたけれど、メニューの最後に目を引くデザートを発見。「しらすソフトクリーム」。やや黒みがかった白いソフトの上に釜揚げしらすがこんもりとトッピングされていて、初めて見るビジュアルだ。妻は「せっかくだから食べてみたい」と笑顔で注文。ひと口食べた妻は「美味しい!」と嬉しそうに言っていたが、私は一口もらって「うん、悪くないけど…これは別々で食べてもいいかな」と心の中で思った。(笑)

しらすソフト

夕暮れのスパへ


食後は、そのまま江の島アイランドスパへ向かった。昼間は橋を渡るだけで汗が噴き出していたけれど、夕方になると少し風が出てきて、歩くのがぐっと楽になる。海からの風なのか、ほんの少し塩っぽい匂いも混じっていた。

建物に入って受付を済ませ、着替えてまずは屋外プールへ。水着で入るタイプで、プールの先に海が広がっている。思ったより空いていて、のんびり過ごせそうだ。軽く泳いだり、プールサイドで休憩したり。写真も撮れるとのことだったので、海を背景に二人で何枚か記念撮影した。こういうとき、あまり凝ったポーズをしなくても絵になるのが海沿いの景色のいいところだと思う。

ひとしきりプールを楽しんだあと、温泉へ移動。湯船に浸かると、昼間の疲れがじんわりと取れていく。温泉は広く、気持ちいい。気づけば外は暗くなっていて、夜の空気が入ってくるたびに少し涼しさが増していた。結局、閉館の21時までゆっくり過ごしてしまった。

外に出ると、昼間の人混みが嘘のように仲見世通りは静まり返っていた。店はほとんど閉まっていて、シャッターが並んでいる。ところどころの街灯だけが灯っていて、人通りもまばら。昼間の賑やかさとはまったく違うが、この落ち着いた雰囲気も悪くない。少し写真を撮ってから、駅へ向かった。

静まりかえった仲見世通り
遠くに灯台の光
ライトアップされた片瀬江ノ島駅

帰路と余韻


片瀬江ノ島駅のホームには、まだ昼間の熱気がわずかに残っていた。電車が滑り込んでくると、ドアが開くと同時にわっと人の声があふれ出す。車内は若者たちの笑い声と話し声でいっぱい。髪の毛がまだ濡れている人、肩や腕を真っ赤に日焼けした人、ビーチサンダルをパタパタ鳴らしながら座席を行き来する人。手にはコンビニの袋やビール缶。きっと昼間から海で遊び、夕暮れにはそのまま浜辺で乾杯してきたのだろう。終電間際の渋谷を思わせる、にぎやかで少し雑然とした空気が漂っていた。

そんな中、私たち夫婦は、車窓の外を眺めながら藤沢までの2駅を静かに過ごした。場違いと言えばそうなのだけれど、不思議と嫌な気持ちはなく、むしろ懐かしい感覚があった。まだ若かった頃、友人たちと海に行き、帰りの電車でしゃべり疲れて眠くなった夏の夜。あの時の匂いと熱気が、ふっと胸の奥から蘇ってきた。

藤沢駅で東海道線に乗り換え、座席に腰を下ろすと、ようやく体から一日分の疲れが抜けていく。窓の外には、街灯のオレンジ色が流れ、遠くに光るビルの明かりや、家々の窓からこぼれる白い光が点々と続いている。海の香りはもうしないが、肌に残る少しの塩気と、目を閉じれば浮かんでくる江の島の風景が、まだ旅の余韻をつないでくれていた。

日帰りとはいえ、海の景色、江の島の町並み、温泉の湯気、そして夏独特の匂いまでぎゅっと詰まった、満足度の高い一日だった。きっとしばらくは、この日のことを思い出しては少し涼しい気分になれる気がする。

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