日常の中にある「うつくしきもの」の話
こんにちは。ビーツのサカタです。
清少納言作『枕草子』は、冒頭の「春はあけぼの」が有名ですが、
私は「うつくしきもの」の章段が大好きです。
日々の中で見られる、
うつくしきもの=かわいらしいものについて、
清少納言が緻密に書き記しています。
サカタお気に入りの一節を、ひとつご紹介します。
二つ三つばかりなるちごの、急ぎて這ひ来る道に、
いと小さき塵のありけるを目ざとに見つけて、
いとをかしげなる指にとらへて、
大人ごとに見せたる、いとうつくし。
2、3歳くらいの子どもが、
急いでハイハイしてくる途中で小さな塵を見つけ、
かわいらしい指でつまみ、
大人ひとりひとりに見せて回る。
――とても愛らしい、という意味合いです。
この文章を読むと、
お正月に親族で集まったときのことを思い出します。
親戚の赤ちゃんが、
同じように可愛い指(と塵)を、
得意げに見せてくれたあの瞬間。
心がきゅ~んとなりました。
(そしてそのまま「食え」と言わんばかりに
指を口元にねじ込まれ、
そこそこの力で抵抗した記憶もセットでよみがえります)
美しい文章というのは、
千年以上の時を超えて、
読む人の記憶や感情を呼び起こす。
まるでタイムマシンのような役割を果たしてくれます。
では、そんな清少納言にならって。
ビーツ社内にあふれる「うつくしきもの」を、
そこはかとなく書きつくってみようと思います。
・デスクの上に整列している、色とりどりのミニフィギュアたち
・卓上カレンダーの前に鎮座する、ミャクミャクのぬいぐるみ
・「これ使うと腰が楽やねん!」と言われていたにもかかわらず、いつのまにか床にずり落ちているハニカム構造クッション
・どの会議室を予約したか分からなくなり、しばらく廊下をうろうろしているSさん
・一仕事終えて「うお~」と伸びをした結果、若干腰を痛めてしまったYさん
・PCをスリープさせるつもりが、うっかりシャットダウンしてしまったMさん
・大きなコンペで採用が決まり、「おー!」と歓声が上がっているオフィスの一角
などなど。
少し目を凝らしてみると、
オフィスの中には「うつくしきもの」が、
思っている以上にたくさんありました。
まだまだありますが、
定時が近づいてきたので今回はこの辺で。
清少納言のように、
日々の小さなことにも心を動かしながら、
これからも仕事に向き合っていきたいと思います。
