【漫画】中庭の幽霊
コミックビューアが使えるようになったので、前回のコミティアで出した短編集『中庭の幽霊』を公開しました!
せっかくなので、自作解説を。
ひとつめの話はBLのつもりで描いています。
仲の良かった3人組。男1と女は婚約してたけど男2も女のことが好きだった(のではないか)と思っている…それが明らかにならないまま、男2は戦争へ行き行方不明になってしまった。その後悔をずっと引きずっている男1は、中庭の影を男2の幽霊だと思い込む…という話です。実際に男2の幽霊なのかどうかはわかりません。ただその心の隙間があったことで、最後のシーンで男は自分の影を失ってしまいます。
この三角関係は夏目漱石の「こころ」、村上春樹の「ノルウェイの森」と同じ構図です。この関係性において男2人の関係は限りなくラブに近いのでは?とずっと主張しています!!
ふたつめの話は自分でもとても好きな話です。
中庭の影の幽霊を目にした少女は、とっさに「自殺した恋人」の存在をでっちあげ、幽霊騒動を起こして結婚式を遅延させます。1年間の自由と引き換えに、彼女は一生「誰かに見られている」という感覚にさいなまれます。
ただ、人生の終わりに、普通だったら不気味でしかないはずの幽霊の存在に安らぎを感じるということは、そこに至るまでの彼女自身の人生が、どんなに寂しく空虚なものだったか、ということを意味しているのではないでしょうか。味わい深いなぁと思います(描いたの自分だけど…)
ひとつめの話とふたつめの話に出てくるのは、同じ庭だけど時代が違う、住んでる人が違うってイメージです。
この庭には元々影が「でる」んでしょうね。
そして、その影を目にした人がそれを誰だと思い込むか、どのように利用するか、ということがその影を「幽霊」にするんだなぁ。というホラーの文脈があるとより楽しめるお話になっているかなと思います。
反省としては、短いページでなんとかしようとすると「分かるやつだけ分かってくれ!」というハードコアな表現になってしまうので…同じストーリーをもう少し分かりやすく、16ページずつくらいにリライトしたいな~と思っています。
