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萩生田衆院議員の政策秘書に「起訴相当」の議決 安倍派の裏金事件では初 

安倍派(清和政策研究会)の裏金事件で、東京第5検察審査会は萩生田光一元経産大臣の政策秘書に対して「起訴相当」の議決を下したことが29日分かった。議決の日付は6月24日。一連の裏金事件で検察審査会が「起訴相当」の議決を下したのは初めて。

今回の議決で起訴相当とされたのは、萩生田元大臣の政策秘書。

安倍派の政治資金パーティーの様子(安倍元総理の公式Xより)

政策秘書は2019年から2022年までの間、安倍派から萩生田大臣が代表を務める政党支部「自由民主党東京都第24選挙区支部」への寄付を政治資金収支報告書に記載していなかった。検察審査会は、このことが政治資金規正法違反にあたると指摘した。政策秘書は一連の寄付金が収支報告書に記載されると、萩生田元大臣の印象の悪化や支出の公表による会合の相手方への影響を考えて、安倍派から寄付金(裏金、還付金)を自ら管理していたにもかかわらず政党支部の会計責任者にも報告していなかった。検察審査会は、政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われるようにするために政治団体の政治資金の収支の公開を定めた趣旨に反する非常に悪質なものと断罪した。それだけでなく、政策秘書は、安倍派からの寄付金からの支出に関する領収書を、ある程度たまった段階で順次廃棄していたとされ、検察審査会は「証拠隠滅行為も看過できない」と厳しい言及をしている。

さらに、この安倍派からの寄付金の不記載は2005年頃から長年継続して行われてきた組織的常習犯罪と認定し、収支の公開を定めた規正法の趣旨に反する非常に悪質なものと断罪した。

義家弘介元衆院議員の公式Xより

政策秘書は安倍派から記載しないよう指示を受けて虚偽記入を行った面もあるとしながらも、違法性があることについて十分認識しながら萩生田元大臣にも相談せず、安倍派の指示に対して反対しなかった。こうした秘書の態度を検察審査会は「到底許されない悪質なもの」と断罪するとともに、「このような事案を起訴猶予にすることを続ければいつまでたっても収支報告書の虚偽記載はなくならない」と起訴相当に踏み込んだ理由を説明した。

上脇教授のコメント

「東京地検は、萩生田元大臣の政策秘書の行為が政治資金規正法違反に該当することが証拠上も明らかなのに起訴猶予にして不起訴にしていまっていました。しかし、東京第5検察審査会は政策秘書の違法行為が如何に悪質であるのかをきちんと認定し、『東京地検の不起訴は不当であり、起訴すべきである』と議決してくれました。とても画期的な議決です。審査会の各委員の皆様に敬意を表したいと思います。
東京地検は生田元大臣の政策秘書を速やかに起訴すべきです」

萩生田元大臣が代表を務める政党支部は、安倍派の政治資金パーティーの販売収入のうち、ノルマを超えた分をキックバックしてもらっていたにもかかわらず、収支報告書に記載していなかった。この超過分のキックバックの金額は、2018年が438万円、2019年が338万円、2020年が482万円、2021年が888万円、2022年が582万円で合計2728万円に上る。この高額な不記載についても検察審査会は断罪している。2018年については公訴時効が過ぎているため、今回の事件の対象となっていない。

上脇教授は2024年5月に今回の事件を刑事告発したが、その際には政策秘書は関与が不明だったので告発対象とせず、萩生田元大臣、政党支部の会計責任者と事務担当者を告発対象としていた。東京地検が不起訴処分を下した際に、上脇教授は告発対象者以外に政策秘書が被疑者になっているという情報を得たため検察審査会に申し立てしたが、政策秘書に対しては申し立権がないという理由で却下されていた。そこで上脇教授は政策秘書を被疑者不詳のまま刑事告発したが、東京地検が不起訴としたため、再度、検察審査会に申し立てをしていた。

萩生田光一元経済産業大臣の公式FBより

 東京地検は、この度の「起訴相当」議決を受けて政策秘書を起訴するかどうか判断することになるが、東京地検がかりに再び不起訴にした場合、東京検察審査会が2度目の「起訴相当」議決をすれば、裁判所が検察役の弁護士を指定してその弁護士を通じて政策秘書は強制起訴されることになる。東京地検の今後の処分が注目される。


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