アイドルの音楽を忖度なしで評価
2022年のオリコンシングルランキング上位の男女アイドルと、日本との比較という意味でK-POPグループからいくつか選び、ビジュアルやキャラなどのイメージを除いた音楽のみの評価を独断で行ってみたいと思います。
これをしようと思った理由は、音楽好きな自分から最も遠いアイドル楽曲を網羅的に聴いてみたかったのと、アイドルの曲は有名アーティストの実験場として使われ、意外な攻めたアプローチを発見できることがあるからです。
ちなみにあまり良くないコメントも多少ありますが、どうか気を悪くされないようお願いします。
では実際に聴いてみてどのような印象だったかお伝えします。
[男性部門]
King & Prince|ツキヨミ
ジャニーズの王道感
この「ツキヨミ」は、ジャニーズの伝統ともいえる(?)ラテン系バラードをベースにK-POP風味を加えた良曲で。アイドル系にありがちな軽い音ではないのも好感が持てました。
ちなみにジャニーズの曲って定期的にラテンぽいものが出てきます。
「青春アミーゴ」とか「硝子の少年」など(古いですね…)。
この曲を聴いて年間1位という順位に納得しました。
INI|CALL 119
K-POPのいいとこ取り
韓国のアイドルがヒップホップとラップをうまく取り入れたやり方を踏襲していて、要はK-POPのフォロワーではありますが、サウンドのレベルは高く歌とラップも激しくてよかったです。
INIは他にもいい曲があり、こういう仕掛けから日本のアイドルの音楽レベルが向上していったらいいですね。
なにわ男子|サチアレ
懐かしい爽やかなJ-POP
正統派J-POPで、ゆずが楽曲提供していて、懐かしさもありつつ平和で安定した感じを受けました。
ベテラン大物ミュージシャンに楽曲提供を受けるというのはアイドル歌謡の定番ですが、ゆずとなにわ男子のイメージが合っていてよいと思います。
低年齢の子供にも安心して聴かせられる曲です。
[女性部門]
乃木坂46|好きというのはロックだぜ!
アイドルPVのBGM
これはなかなか難しい…
アイドルPVに付随する音楽としてはありかもしれませんが、単体で曲を評価するには特徴がなさすぎてコメントが見つかりませんでした。
曲の展開はあまりなく最後にちょっと転調するくらいで、歌は合唱で特に聴きどころはなく、アレンジもいたって普通のロック調歌謡曲。
この無色透明さがアイドルを引き立たせるためには必要なんでしょう。
AKB48|元カレです
往年の活躍が思い出される
第一印象は「意外と悪くない」で、思っていたよりずっと音は現代風になっています。
しかしタイトルや歌詞が「明るさと軽さが売りの、往年の輝かしいAKB」を強く意識しているように聞こえ、私にはそれが曲の良し悪しを超えて懐かしく感じられました。
[K-POP部門]
JO1|SuperCali
質の高いEDM
JO1が日本の吉本興業と韓国の合同プロジェクトであることをこの曲を聴いて初めて知りましたが、音は非常に凝っていて、EDM的なアレンジの完成度が高いと思いました。
ヒップホップ系が多いK-POP、歌謡曲をベースにしているジャニーズとの差別化を意識しているようで、それが成功していると思います。
ちゃんと聴いたのは初めてでしたが今後に期待を持ちました。
LE SSERAFIM|FEARLESS
見た目だけアイドルの洋楽
このグループは日本のアイドルが所属していたり、メディアでの扱いもアイドル感がありますが、聴いてみたら日本のアイドル系音楽とはまったく違い、普通に洋楽にカテゴライズされるべきだと思います。
個人的にはこの曲にはあまり引っかかる部分はありませんでしたが、他にもいい曲がたくさんあるアーティストです。
「Impurities」「Blue Flame」「Sour Grapes」などは特にいいですね。
NewJeans|Attention
どこかで聴いた新しさ
最初に聴いた瞬間いいと思いましたが、なぜか以前どこかで聴いたことがある気がして、私はEternalの「Stay」に曲の展開や雰囲気が似ていると感じます。(パクリという意味ではありません)
みなさんはどのようにお感じでしょうか。
1990~2000年代にアメリカでR&Bガールズグループが大流行りしましたが、そのイメージを今の若い女性向けに仕立て直したというマーケティングの勝利かもしれません。
私のような昔にこだわってしまう人間はそんな見方しかできませんが、若い人にとっては本当に新鮮に感じると思います。
まとめ
日本の男性アイドルグループからは音楽の質の進化を感じましたが、女性アイドルは以前からあまり変わっていない印象を受けました。
彼女らのファンがそもそも音楽の質を求めていないからでは?と思います。
あとK-POPの音楽レベルの高さは予想以上でしたが、韓国というバックグラウンドを打ち捨てて完全に世界向けの洋楽になったんだと実感しました。
K-POPや洋楽と日本のドメスティックな音楽は違いすぎるので比較する必要はなく、今までと同じように、日本は洋楽からいいとこどりをしつつ独自性を持っていてほしいと思います。
