走って日本を知る11の旅①カーター記念黒部名水マラソン 〜名水が沁みる、初夏の旅ラン〜
はじめに
2025-26シーズンに走った11大会を振り返る「走って日本を知る11の旅」。
今回は第1回として、カーター記念黒部名水マラソンを紹介します。
実際に走って感じた景色やエイド、沿道の応援。そして大会前後に出会った富山の魅力を、旅の記憶とともに綴ってみたいと思います。
大会概要
開催時期:5月
開催地:富山県黒部市
アクセス:あいの風とやま鉄道 富山駅〜黒部駅 約30分
黒部駅〜会場まで徒歩約15分
大会の特徴
黒部名水マラソンは、ジョギング愛好家として知られる第39代アメリカ合衆国大統領ジミー・カーター氏が黒部市を親善訪問したことをきっかけに誕生した大会です。1979年に第1回ジョギング大会が開催され、2026年には第43回大会を迎える歴史ある大会となりました。
コースは日本陸連公認コース。雄大な北アルプス・立山連峰を望みながら、「黒部宇奈月温泉駅」周辺や黒部川沿い、田園地帯などを駆け抜けます。見た目以上にアップダウンが多く、さらに日本海からの風や気温によってはタフなレースになることもあります。
エイドも黒部名水マラソンの大きな魅力。ソフトクリームや冷やしラーメン、とろろ昆布おにぎりなど、地元ならではの味覚を楽しみながら走ることができます。
そして何より、この大会を象徴するのが「黒部の名水」。
ゴール後に飲む一杯の水は格別。42.195kmを走り終えた身体に染み渡る美味しさは、この大会でしか味わうことのできない特別な体験です。
実際に出場してみた感想
雨の黒部へ
筆者が出場したのは2025年大会。
大会前日、往復割引切符が販売されていたので、富山駅であいの風とやま鉄道の「富山〜黒部駅間往復切符」を購入しておきました。
残念ながら当日は朝からどんよりとした雨雲が空一面に広がっていて、お天気は下り坂。
滞在先の高岡駅から富山駅に移動し、ホテルに荷物を預け直すと、うっすらと立山連峰が顔を出していて、かろうじて歓迎してくれてるかのように見えました。
富山駅から黒部駅へ。
乗り物好きな筆者としては、どこか懐かしさを感じる列車に揺られているだけで気分が高まります。車窓の向こうに広がる緑豊かな景色も新鮮で、大会前から旅気分を味わうことができました!
スタート会場は「黒部市総合公園」。着替えやお手洗いなどはメインアリーナ内の屋根付きだったのでとても助かりました。
また、会場内には2024年末に逝去されたジミー・カーター元大統領への献花台が設けられていました。
黒部名水マラソンの原点となった人物だけに、多くの参加者が足を止めて手を合わせていたのが印象的でした。
私もレース前に献花台の前で手を合わせてからスタートラインへ向かいました。


いよいよ号砲。
5月の爽やかな気候を想像していましたが、実際は雨上がりの蒸し暑さとの戦い。カッパ代わりに着ていたポンチョも暑くてすぐに脱いでしまいました。
とろろ昆布おにぎりと沿道の応援
序盤は登り基調です。
激坂というほどではありませんが、細かなアップダウンが続き、想像していたより脚を使いました。

そんな中、沿道ではお家の前に椅子を並べて応援してくれるおじいちゃんやおばあちゃん、元気いっぱいの学生さんたちが迎えてくれました。派手さはありませんが、とても温かい応援だったのを覚えています。
前日に高岡を観光して知ったのですが、富山では海苔ではなく「とろろ昆布おにぎり」が親しまれているそうです。
エイドでそのおにぎりを頬張りながら走る時間は、この大会ならではの楽しみでした!
日本海の風との戦い
しかしレースは次第に過酷になっていきます。
天候はさらに荒れ、日本海側らしい強風が吹き始めました。畑道では横風に煽られ、なかなか前に進まない感覚に何度も心を削られます。
それでも黒部川沿いに出ると景色が開け、沿道からの応援やパフォーマンスに励まされながら再びリズムを取り戻すことができました。
梅ゼリーや冷やしラーメンなど魅力的なエイドもありましたが、この日の気候では被り水はさすがに遠慮。代わりにソフトクリームを片手に、黒部らしいエイドを満喫しました。

ゴールの先に待っていた名水
終盤、富山湾沿いに出ると再び風との戦いが始まります。
近くを走っていたランナーさんと自然と声をかけながら前へ進みましたが、最後の2〜3kmは本当に長く感じました。
それでも無事にゴール。
そして最後に待っていたのが、大会名にもなっている「黒部の名水」です。
疲れ切った身体に染み渡る一杯の水。
あの美味しさは、タイム以上に記憶に残っています。
旅ランMEMO
おすすめ観光
📍高岡市 『ドラえもん』の生みの親・藤子・F・不二雄の故郷
「高岡大仏」「射水神社」など駅周辺を散策



📍富岩運河環水公園
富山駅から徒歩10分
「日本一美しいスタバ」ガラス張りの店内からは美しい運河を見渡せる
夜景もおすすめ✨

📍雨晴海岸
JR氷見線の雨晴駅から徒歩約5分
富山湾越しの立山連邦。なかなか見たことのない「海に浮かぶ山」の景色が広がります。

📍立山黒部アルペンルート
一度は巡ってみたい標高3,000m級の峰々が連なる日本の絶景北アルプス!
世界有数の山岳観光ルートで富山県側の立山町「立山駅」と長野県側の大町市「扇沢駅」を乗り物で乗り継ぎながら景勝地をめぐります


黒部川をせき止めて造られた総貯水量約2億トンの巨大な人造湖
おすすめグルメ
🍴 糸庄(いとしょう)
富山名物の「もつ煮込みうどん」と「とろろ昆布おにぎり」。前日にいただきましたが、どちらも優しい味で旅の疲れがほっと和らぎました。

🦑 ホタルイカ
富山ではお刺身で食べられるのが驚き。新鮮だからこその味わいです。
🍤 白エビ天丼
お値段は少し高めですが、富山に来たら一度は食べてみたいご当地グルメ。
🍜 富山ブラックラーメン
見た目どおりパンチのある味。筆者は辛く感じて完食できませんでしたが、それもまた旅の思い出になりました。

温泉
♨️宇奈月温泉
東京方面からの場合
・東京駅-(北陸新幹線はくたか)- 黒部宇奈月温泉駅 約2時間20分
今回の旅では立ち寄ることができず。
次に行くときは宇奈月温泉エリアで宿泊し、トロッコ列車の旅と一緒に巡れたらと思います。
おすすめ旅ラン日程(3泊4日)
せっかく富山まで足を伸ばすなら、マラソンだけで帰るのはもったいない!
おすすめは、大会とあわせて立山黒部アルペンルートを巡る3泊4日のプラン。さらに宇奈月温泉や黒部峡谷鉄道(トロッコ列車)まで楽しむなら、もう1泊追加しても良いと思います。
【1日目】
・富山入り
・富山駅周辺や高岡市内を散策
・ご当地グルメを満喫
【2日目】
・カーター記念黒部名水マラソン出場
【3日目】
・雨晴海岸
・富山市内観光
・富岩運河環水公園
・富山市立図書館
・富山城
【4日目】
・立山黒部アルペンルート
立山駅から長野県側の扇沢駅まで抜ける「アルペンルート満喫プラン」の場合、移動時間だけでも7時間前後かかります。帰りのバスや新幹線の時間には余裕を持ったスケジューリングがおすすめです。また、5月下旬でも室堂周辺には雪が残っているため、滑りにくい靴を準備しておくと安心です。
富山駅周辺にはコインランドリーもあります。大会後に洗濯してから観光を続けられるので、連泊の場合でも便利。

こんな人におすすめ
🕊️北アルプスや富山湾の景色を楽しみたい!
🕊️ご当地グルメやエイドを満喫したい!
🕊️シーズン初戦としてフルマラソンに挑戦したい!
🕊️マラソンと観光をセットで楽しみたい!
日本の名水といえば、黒部。
それだけ印象に残る大会でした。
※次回は「北海道マラソン」をお届けします。
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