明治神宮のモグラ(2の2) - 2024/11/24 -
2. 明治神宮御苑
菖蒲田(しょうぶだ)
明治神宮御苑の見どころである菖蒲田(しょうぶだ)と清正井(きよまさのいど)の分かれ道にも、モグラ塚がありました。
ここは開けた場所なので、暮らしやすそうな地形でした。


さて、いよいよ水辺の菖蒲田です。
モグラは泳ぐことができます。
とはいえ、湿気の多い水辺は、暮らすには適していないのではないかと、私は考えていました。
しかし、実は秋の菖蒲田は水が抜かれ、干された状態になっていました。
田んぼと同じですね。
恥ずかしながら、私はそのことを知りませんでした。
田んぼは、稲が刈られた後から翌年の春までのあいだに、モグラたちが入り込み、穴を開けてしまうことがあります。
それに気づかずに水を張ってしまうと、そこから水漏れが起きてしまい、事故につながることがあります。



そんな様子だったため、モグラも「こんなの屁のかっぱ」とでも言うかのように、菖蒲田のぎりぎりを攻めていました。
私はそのモグラ塚を見て、少しハラハラしました。
水路のきわで一生懸命トンネルを掘っていたこの個体は、かなり長い距離を進んでいましたが、器用に水路に沿って掘り進んでいました。


どうやらこの個体は、遊歩道を横断して菖蒲田とその反対側のトンネルを作っていました。
どちらの方向に動いているかは分かりませんが、とても分かりやすい坑道が遊歩道を横断しています。

人間が踏み固めた遊歩道を掘り抜くモグラ。
絶対に反対側に行ってやる──小さな体から、静かな執念のようなものが伝わってきました。
清正井〜御苑東門
この後、菖蒲田から四阿を通って清正井まで歩きました。
清正井はいつも通り長い列ができていたため、並ばずに引き返すことにしました。
清正井から御釣台に戻り、東門へ向かいました。
時間は15時30分ごろで、東門付近には散策している人はいませんでした。
このあいだ、モグラ塚を見つけることはできませんでした(歩き疲れて、見落としたのかもしれません)。
明治神宮ミュージアム
明治神宮ミュージアムは、2024年10月20日に明治神宮で初めてモグラ塚を発見した場所です。
紅葉がきれいに色づいていました。

イチョウのじゅうたんに隠れていましたが、ちゃんとモグラ塚がありました。
たくさんのモグラ塚ができていたので、元気に暮らしているようです。



この個体は、木の下を巣にしているのではないかと考えています。
この木の周りには、モグラ塚が多くありました。
また、明治神宮ミュージアムを出たところにある案内板の下にも、別の個体のモグラ塚がありました。
このあたりは、アズマモグラたちが暮らしやすい場所なのかもしれません。

まとめ
今回は明治神宮の広い範囲でモグラ塚を観察することができました。
明治神宮御苑には水辺が多いため、アズマモグラは生息していないのではないか?という仮説を立てていましたが、実際にはそんなことはなく、至るところに生息していました。
水の多い菖蒲田も、季節によっては水を抜いていることが分かりました。
そうした変化の中で、モグラたちはしたたかに生きています。
アズマモグラにとっては、一部の季節を除けば、比較的生息しやすい場所になっていると考えられます。
一方で、苔のような植物が生えている場所には生息していないのではないか?という新たな仮説も生まれました。
明治神宮と御苑の森が長く守られてきたからこそ、今もアズマモグラの営みを目にすることができます。
人の手による環境保全は、生きものの暮らしを支え、命をつなぐ力になっているのだと感じます。
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