🏕️雑談|初対面の本好きさんと語った日のこと
2026年2月から、近隣のコミュニティカフェで
レンタルボックスの棚主をやっている。
40センチ四方に区切られた棚を月額制で借り、
手づくり品の委託販売をすることができる場所だ。
私はまだつくれるものが少ないのと
近年見かける「シェア本棚」に興味があるのとで
毎月2冊、閲覧用の本も置かせて頂いている。
どうやら私は、
「本を販売すること」よりも
「本を通してつながりを生むこと」がしたいらしく
その試みを小さく始めてみた形だ。
でも、本を置くだけだと「つながり」にならない。
本に興味を持って手に取ってくださる方と
時と場所をともにしなくても交流できる方法とは。
考えた結果「スケッチブック」を置くことにした。
以前、大阪で宿泊したホテルに置いてあって、
書くのも読むのも楽しかったなと思い出したのだ。
すぐにお店の方や私を知る方が書いてくださって
新たな試みを応援してくれることがうれしかった。
それだけで「やってみた甲斐があった」と思えて、
頂いたコメントに尊さと心強さを感じた。
お店の方がお客さんに紹介してくださったことで
スケッチブックには初めて見かける名前も増えた。
お返事を書くと、また書き残してくださる方も。
一度もお会いしたことがなくても、
文通のような、交換日記のような、
手書きのやりとりに心が温かくなる。
ある日、何度かコメントをくださっていた方と
偶然カフェでお会いすることができた。
お店の方が「あ!来られてますよ!」と
紹介してくださって、なんとお話できることに。
まさかお会いできる日が来るとは!と、
圧倒的なうれしさと、わずかな心配もあった。
一括りに「本好き」と言っても
好きなジャンルも楽しみ方も人それぞれ違うし、
何より人間的な相性はどうなのか。
ずっと「時と場所を隔てた交流」をしていたので
予期せず急に距離が縮まることに不安を感じた。
でも、その不安は次第に解けていった。
その方はとても穏やかでオープンマインドで、
私の緊張気味で前のめりなペースに呑まれずに
心地良いテンポ感で会話を続けてくれる方だった。
楽しそうに話を聴いて相槌を打ってくださったり、
自分の感情や好きなことを共有してくださったり、
素敵な方だなぁと思いながらお話していた。
何度かコメントのやりとりをしていたせいか
初めて会う方なのになんだか心がホッとした。
私はいつも初対面の方と話すと頑張りすぎて
帰宅してからどっと疲れを感じることが多いけど
ぽかぽかとした高揚感だけが残った。
こんな風に「本が好き」という共通点で
初対面の方とお話するのは人生初ではないか。
そもそも、誰かと本について語るということ自体、
私にとっては貴重な体験だった。
日常的に本を読むのは家族で私ひとりで、
強いて言えば遠く離れて暮らす祖母くらい。
同世代の友人たちは仕事に家庭に忙しくて
本や読書が話題にのぼったことはない。
初対面の方と自分のことを話すのは抵抗があっても
本を通して間接的に知ることができるのが良い。
深い時間にしたがる私にはぴったりだと思う。
“本を通して温かなつながりを生む” という
やりたかったことが形になっているのを実感できて
大きな挑戦ではなくても、心にしっくり来ると
こんなにも幸せを感じられるものなんだなと。
実は、いつか対面型のイベントに挑戦したいなぁと
図書館で「読書会」や「ブッククラブ」の本を
借りてきた、まさにその日の出来事だったので、
こういう時に人は運命を感じるのかもと思った。
私はこの温かなつながりを
もっと広げるとか大きくするというよりも
自分の手に負える範囲で育てたい。
そのために何ができるか。何をしていきたいか。
図書館で借りた本を読みながら
イベント参加や開催にも想いを馳せつつ、
わくわくした日々を過ごしたいと思う。
