透きとおる背
タツノオトシゴは
泳ぎが得意ではなくて
ただ 丸まっていた
広さも ひかりも
知らないままに
こわいと思うたび
からだを 固くした
からんだ藻を ほどいて
垂直の軸を 信じてみれば
海の底に尾をついて
ふわりと 浮いた
水面へ近づけば
とぷん
すこし沈み
ゆらり
ゆらり
うねる波にも
冷たい底にも
どこにも
とどまらない
ただ
今を
垂直のまま
浮き沈み 揺れている
タツノオトシゴの背に
夕陽が 透きとおった
タツノオトシゴは
泳ぎが得意ではなくて
ただ 丸まっていた
広さも ひかりも
知らないままに
こわいと思うたび
からだを 固くした
からんだ藻を ほどいて
垂直の軸を 信じてみれば
海の底に尾をついて
ふわりと 浮いた
水面へ近づけば
とぷん
すこし沈み
ゆらり
ゆらり
うねる波にも
冷たい底にも
どこにも
とどまらない
ただ
今を
垂直のまま
浮き沈み 揺れている
タツノオトシゴの背に
夕陽が 透きとおった