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選択肢はいくつあってもいい

2019の冬にふと思った。

来年はこれまで自分が出会った人に会おう!

しかしながら2020年明け早々、未曾有のウィルスが世界中を渦に巻き込んだ。

会いたい人に会ってはいけない

今となってみると、と言うより、私は当初からコロナ対策には意を唱える側にいたから(ごめんなさい。自営業なんで、寝そべったまま金が振り込まれてくる立場では無かったので、争うスタンスを取らせて頂いてました)、当時は無理やりにでも人に会っていた気がする。

コロナの話を今更蒸し返すつもりは無い。
会いたい人に会えない、会ってはいけないなんて、そんな当たり前の事が当たり前に出来なくなった時、私は焦った。とにかく焦った。何をそんなに生き急いでいるのかと言う程、私は焦ったんだ。

人生は計画通りには進まない

私は20代で結婚して、出産して、子育てして、地域のボランティアして、パートして、実家の親を見て、兄の仕事の手伝いをして、正直言って我ながら面白みのない人生を歩んできた。

このまま順風に行けば、親が死んで子供が独立して自分は老いる。そのうち夫が死んで喪主を務め、周りの友人からは「アヤのやりたかった喪主、しっかりやってるじゃん」と失笑されて、私は悲しみの中で立派に夫を送り出し、そして、すっかりオジサンオバサンになった2人の子供達に「お母さんもそろそろ施設に入りなよ」と煙たがられながら、糞尿垂れ流して1人孤独に死んで行く。息子よ、死化粧はやり過ぎな位でいいよ、そして棺の中にはメロンを忘れずにお願いね。
私の人生、悔いなし…

ってヤダよ

ヤダよこんなの!
ヤダ過ぎる位ヤダよ!!

ただ、恐らく似たような老後を思い描いている人は多いと思う。子供の世話にはならないから施設に入ります的な、でもね、施設って介護認定があるから、よっぽどお金が潤沢にある人以外は入れないのよ。(この先は少子化が進んで、お金をどれだけ積んでも入れないかもしれない)

だから老後の計画なんて当てにならない

保険屋は煽る。
万が一の為、万が一の為
テレビのファイナンシャルプランナーも煽る。万が一の為、万が一の為

うるせーよ!

確かにお金はあるに越した事は無いが、お金だけあったら幸せか?金で愛は買えるのか?金で寂しさ紛れるのか?

答えはわからない

答えは人それぞれだから、私はわからないと答える。だって本当にわからないんだもん。

今から数年前だった。高校時代の友人S美と、共通の友人M子と会った時のこと。
M子は、高校時代から付き合ってる士業の旦那さんと、子供は男の子が3人いて皆中学から私立に通っている。M子は専業主婦で、側から見ると優雅な「奥様」である。
そんなM子が飲みながらポツリと言った。

「私は何も出来ないから、旦那が死んだら生きていけない」

私はその時、酔っている事もあってM子を批判した。いや、M子の旦那を批判した。

「生きていけないって何?昔のM子は何も出来ない人間じゃなかった。あなたを何も出来なくさせたのは誰?旦那?依存させたのは旦那?そんな事を言わせるようにしたのは旦那なの?」

どうして私がここまで興奮したのか、M子はビックリした目で私を見た。M子はただ単にノロケのつもりで言ったのかもしれないし、優雅な専業主婦生活を謳歌している事を、ただ自慢したかっただけかもしれない。まさか私からこんな言い方をされるとは、思ってもみなかったと思う。S美が止めに入って、なんとかその場は収まった。

私は悔しかったのだ。五体満足な身体があってまだまだ40代なのに、なんでいつまでも旦那におんぶに抱っこの状態なのか。挙げ句の果てには旦那が死んだら生きていけないとか、保険がー、学費がー、家のローンがー、今の生活水準がー、ってバカかよと思った。友達なのに、いつの間にこんなになっちゃったのかと、心底がっかりした。

私だって、なんだかんだで夫がいる身だから偉そうな事は言えない。いざ自分が1人になって自分が出来る事なんてたかが知れてる。たかが知れてるけど、生きていかなければならない。丈夫な身体で頭もしっかりしてるなら、死ぬ権利は与えられない。キリスト教でいったら自死する事は地獄行きと同じだ。

だったら私に出来ることは何か

私はこの先の人生に向けて、選択肢を増やす事にした。言ってみれば種を蒔く事だ。人脈を大事にすること。人生最後に寄り添う事が出来るのは、配偶者か、子どもか、友人か、兄妹か、親戚か、選択肢は多い方がいい。なぜなら、私の選択肢が多ければ、その選択肢に入っている人達も安心するから。

以前、子どもの居ない友人が老後の不安を口にした時に私は軽く言い返した。
「女の方が長生きするんだから、最後は旦那の遺族年金持って一緒に暮らそうよ」
すると友人の顔がパァっと明るくなり、
「そっか、そういう手もあるんだ。アヤが言うなら楽しそう!」
それから私達は、独身の友人の家に皆で転がり込む老後を笑って語り合った。

不安な事は何もない
寂しくなんかない

(ちなみにこの話をすると小バカにする人もいるけど、大丈夫、あなたは私の選択肢の中に入ってないからご安心下さい)

選択肢はいくつあってもいい。
いつどこにでも飛び込めるように、私はこれからも選択肢は一つに絞らない。


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